自己責任

自動車事故と違って航空機事故では、
事故の全ての責任をパイロットだけに押しつけない。
この1980年以降、パイロットの過失による飛行機事故が
大幅に減少しているのは、
航空機の巨大化に伴うシステムの複雑さの増大によって、
事故原因に対する考え方が変化してきたからだ。
つまり、飛行機事故はシステム全体で発生する事故である。
もしパイロットだけを罰すると、
罪を逃れるために偽の事故原因が捏造される。
そうすれば、将来もっと多くの生命が
奪われることになる。
テクノロジーを扱う場合、
真の問題解決方法が知りたいならば、
個人への責任を排除しなければならない。
しかし、社会が巧妙に押しつける「自己責任」とは、
問題解決のためではではなく、
間違うことを恐れて個人を行動させないことにある。
それによって、多くの生命と富が失われているにちがいない。
なぜなら、いまや個人こそが、
広範囲にテクノロジーを扱っているパイロットだからである。
つまり、太陽を周回する宇宙船地球号は、
43億年前にデザインされたにもかかわらず、
メンテナンスフリーのテクノロジーに、
管制塔がないのはなぜか。
それはエコロジーだけでは不十分である。

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