思考言語(thinktionary)

シナジーは実験からのみ生まれている。
そしてその実験方法もまた経験された事実を統合する
思考のシナジーから生まれている。
例えば、テンセグリティには
他の構造にはない「柔軟な強度」がある。
「柔軟な強度」とは20年前のある論文で
私が最初に概念化した
構造の構成諸要素からは
けっして推測できない合金的な構造の機能である。
この「柔軟な強度」を
張力材の弾性的素材(ゴム紐や釣糸など)に
置き換えるという重要な間違いは
観察力の欠如ではなく
思考言語の欠如から生まれている。
具体性に置き換える過程にこそ
言語の牢獄は維持されている。