月別アーカイブ: 2013年10月

シンタックス生成法

方法論は
理論、概念、理念の収集と編集であるが
モデル言語は
それらを構成する基本言語とその生成である。
独創的な方法論には
モデル言語の生成が含まれている。
モデル言語は
個人の独自な経験における一般化に関わっている。
経験の一般化によって
シンタックス(体系、配置)とセマンティック(意味)が
直接的な相互作用をするのである。
独創性は
個人の特殊な経験の違いに求めるよりも
経験の一般化に求められるだろう。
シナジェティクスは
シナジェティクスモデリングの過程において
シンタックスとセマンティックの相互作用の統合化、
つまり、モデル言語の生成とその統合化を
探査しているのである。

蜘蛛産業

圧縮の反対は膨張ではなく
引張りである。
圧縮強さは破壊荷重を断面積で割った値である。
引張強さは細長い材料の断面積で割った値だけでは決まらない。
蜘蛛の糸のように
螺旋構造とβ構造のハイブリッド構造における張力は
物質の表面に移動するからだ。
蜘蛛の糸の驚異的な強度は、断面積だけではなく
その表面積にある。
さらに、蜘蛛の糸の強度や弾性力は糸の含水率に関連し
水分を含んでいれば粘弾性は3倍に変わる。
1990年には、クモ糸を作りだす遺伝子を組み込んだバクテリアに
糸を生成させる軍事的なバイオテクノロジーによって
鉄の5~10倍の張力を獲得している。
現在、すでに伸度と弾性率においても
天然糸を超えた特性をもった人工繊維の合成に成功している。

自己放棄

本質的なテンセグリティを再現するには
あるがままのテンセグリティを見る以外にはない。
テンセグリティは
<より重要な部分>を完全に放棄する方法に到達している。
完全な自己放棄によって
テンセグリティの存在方法と共鳴することができる。

腐葉土(Leaf mold)

台風の記録的な雨量によって
大量の濁流が短時間に都市部の護岸された河川で生まれる。
これらの濁流は海まで最速で運ばれる表土が溶けた液体である。
液体の源流には戦後に大規模に植林された杉森がある。
表土のほとんどはこの針葉樹の葉からは形成されていない。
油分が多い針葉樹の葉は腐植土になりにくいからだ。
大多数はかつての落葉樹や広葉樹の葉から形成された腐葉土である。
腐葉土は微小で多様な土壌動物による生化学的な代謝作用により
分解されて形成された表土なので
岩石が風化作用によって砕かれて細かな粒状となり
地表部に堆積した表土とは区別される。
台風には森林地帯の腐葉土を
洪水によって広範囲に大地に隈無く分配する機能があった。
経済的損失から台風と敵対し
腐葉土を海に廃棄して化学肥料を使用する営農は
生物的ではない。
まして有機的ではない。

続)反対称性モデル

概念上の反対称性はモデル言語に属する。
この言語なくしてテンセグリティの統合性は
言語化できないばかりか
物質的にも統合できない。
テンセグリティにおける
相補性における反対称性の発見は
M.C.エッシャーの反対称性の発見よりも先行している。
構造とパターンに潜む反対称性にも
シナジーは介在しているが
美的な探究からシナジーは発見されなかった。

より重要な部分

原子炉はより重要な部分を有する構造である。
したがって動的には統合されていない。
もっとも重要な部分が
専門家ごとに異なっている
彼らの社会構造を反映しただけである。
原子炉は、核分裂のための装置であった。
実際、もっとも重要な部分は爆発し、
より分裂したのである。

反対称性モデル

圧縮材と張力材との関係が超軽量構造を作っている以上
テンセグリティモデルと言えども
根本的に圧縮材の重量を軽減するだけではなく、
圧縮材の有効な細長比と張力材の引張強度を向上させなければ
外力分散機能の形成もありえない。
テンセグリティを美的で視覚的な対称性から再現するだけでは
シナジー作用にけっして到達しえないのは
テンセグリティの圧縮材と張力材は互いに
非鏡像的な相補性における反対称性を形成しているからだ。

続)失業家

脱工業化とは
職業の大部分が人類の生存には無関係になることだから
新たな仕事を生み出すには
なくてもよい職業から失業しなければならない。

失業家

脱工業化社会における大発明は
皮肉にも自発的失業家から生まれている。
けっして銀行や国家から融資を受けるベンチャービジネスからではない。
銀行が新たな技術を理解できる範囲は極めて限定的だから。

消費税

生活費を稼ぐために
ただ消費しているだけの哺乳類の
近視眼的な借金返済方法は
戦後に発明されている。
自分たちで負担した分でさえ
自分たちで受け取れないほど
サービスの水準が大きく低下していくシステムの
不具合がリーコールの対象にはならない
グランチによる20世紀の代表的な発明である。
消費行為自体に対して無限に課税できるなら
加速度的に人口増大するこの哺乳類に対して
酸素消費税もいずれ検討されるにちがいない。