月別アーカイブ: 2014年10月

外燃機関と内燃機関

焚火の熾火でコーヒーサイフォンを使うと原初的な外燃機関になる。
原子炉を使った原子力機関の同じような外燃機関の一種である。
すべての内燃機関は
太陽による閉じられていない外燃機関によって
間接的に動いていると考えられる。
つまり、石油系、バイオ系のエンジン。
燃料電池系ですら、太陽光エネルギーによって
水から水素を分離している。
21世紀の内燃機関の開発に必要なテクノロジーは
物理学、天文学、生物学、工学である。
最初に内部と外部に分離するのは
観察者の概念であり
彼が観察する場所なのである。

爆発

外破であれ内破であれ
自然にどんな爆発も存在しない。
非同時的なエネルギー調和のための
構造とパターンの短時間により新たな変換があるだけである。
爆発という概念は
人間の可視的なレベルの観察力の限界から生まれている。
実在する異なった変換はつねに非同時的かつ同時的に発生する。
グランチは、配当金を妨げる
可視的で社会的な構造のすべての爆発を
もっとも警戒しているだけである。

バイオ燃料

燃料電池に依存しない種々のバイオ燃料の製造方法が発明されてきた。
太陽による光合成が微生物を増殖させ
その微生物の分泌物がエンジンを駆動させる。
内燃機関は、バイオスフィアでは短命だったのではない。
地下資源に依存し発掘に膨大な資本投下で独占する
高価な石油系エンジン形式が短命だったのである。
現在のガソリン価格の高騰に伴うハイブッリドカー全盛期は
バイオ燃料の懐胎期を意味している。
ピーナッツオイルで動くナチのジーゼルエンジンとアルコールエンジンを
壊滅させたのは第2次世界戦争でのグランチである。
1950年代まで鯨の分厚い皮下脂肪層や内蔵から鯨油を採取していた連中である。
かつての黒船来航の目的が
捕鯨によるエネルギー確保と補給地の確立であったように
鯨から精製される機械用潤滑油は主に寒冷地における軍用であった。

エンジニア(engineer)

エンジニア(engineer)は、エンジン(engine)を設計できる。
エンジンとは内部に生む行為である。
エンジニアリング(engineering)は、その行為の工学的な体系である。
その体系は誠実な天性(genuine)から
生まれる発明の才(ingenuity)に基づいている。
発明の才(ingenuity)だけが、純真で率直なメカニズムを見つけ出せる。
すべてのエンジニアリングは
先験的な複数の原理との調整にある。

知的奴隷

火山学者にとって
火山を研究する魅力は
いつ爆発するか正確に予想できない
と決めていることだ。
原発技術者は、炉心溶解している時でさえ
絶対にあり得ないことだと決めていたように。
彼らには
自然はテクノロジーでないという概念が
研究によって生計を立てる上でもっとも重要なのだ。
グランチのための知的奴隷は計画的に増殖中である。

ストーブと熊

熊の出没する頃は
薪ストーブを使い始める季節だ。
熊は日々30キロ移動する。
森の番人と言われているが
熊が森を作っているのだから
森の周辺の住民たちの
出没するという考えは主観的で滑稽だ。
海で回遊し回帰する鮎や鮭を
川に出没するとは言えない。
人間の移動範囲が局所的なだけである。
自動車や飛行機を発明しても
人間の大多数はひたすら今も
沿岸部に住みたがっている。
オオカミや熊を殺し尽くした場所に。

<開発不可能>という概念

20世紀中に開発不可能だと言われていたが
構造が簡単なため大量生産を可能にして
膨大な富を形成したのが受賞理由だとする
政治経済のシステムと
開発不可能だと言った権威ある科学者や技術者が
開発リーダーになれるシステムとが
科学が産業をリードし産業が経済を形成している事実と
異なっていることが問題なのだ。
経済が開発の動機を形成しているかぎり
<開発不可能>という概念によって研究している人々が
つねに大多数である。
地震や噴火の予知研究なども
同じ概念を支持する人々の
単純な政治的補助金獲得技術で成り立っている。

デザイン戦略

高速で移動する自動車や飛行機が移動の手段として
船のように素朴に見えるまで
自動車や飛行機は利用されなかったように、
テンセグリティが人間の生存手段のためのモバイル構造として
もっとも単純にそして素朴に見えるまで
すべての機能を再現したテンセグリティモデルを
繰り返し制作しなければ
テンセグリティシェルターがデザインできないのは
デザインサイエンスの独自の戦略ではなく、自然の戦略なのだ。
その時に再び自然は
テンセグリティの新たな構造原理の物質化へと導くに違いない。