専門分化したエンドユーザ

ほとんどの建築家は
建築コードと構造解析プログラムの
単なるエンドユーザである。

彼らはそれらを変化させることはない範囲の
安全率(safety factor)で建築ビジネスを運用する。

もし、そうでないなかったなら
この現在の仮設住宅に関する前世紀の法律を
前世紀までにすっかり陳腐化できていただろう。

ジャンボジェットの翼は
ナイアガラの滝の上から
機体を自由落下させてもその翼は機体から
もぎ取られないように構造全体が設計されている。

さもなければ、上空一万メートルで発生する
エアータービランス(乱気流)の中を安全に飛行できないのだ。
エアータービランスの衝撃はマグニチュード8をはるかに超える。

安全率を意図的に高くできることは
危険性を予測する不確実性が高い事実を隠蔽できると共に、
自分たちの責任回避の手段に利用することができる。

安全率の高さは必ずしも安全性の高さではないことは
大災害ですでに証明されてきた。

すべての構造に関する専門家は、
法律上の安全率が提供するマージン (margin) に依存した
エンドユーザであってはならない。