グランチの黄昏

原子力発電所を54カ所も製造し、
究極には技術的にも政治的にも不可能になり
管理不可能な永続的な破壊力を持つ200トンのウランの核反応を
地下で地下水で冷却し維持することしかできない以上、
医学によって平均寿命を調節できるばかりか
生物を繁茂させ、DNAを改造し、
社会全体を統御し弾圧し抑圧もできる政治権力構造は
廃れただけではない。

人間的な主権から完全に逸脱したという正しい認識を
権力が自らの間違った対処から確立してしまったのである。

しかし、それは彼らの分裂し燃える黄昏から逃亡する自由が
奪われ、そして、被曝した後だったのである。