月別アーカイブ: 2019年3月

内的な実験(imperiment)

科学的実験は、experimentであるが
直観による内的な実験はimperimentである。
ベクトルの方向性を変えると自らを危険に晒す行為となる。
シナジェティクスは、
内的な概念モデルと外的な実験モデルとの相互作用から
自然の原理に接近する。
この実験は経験(experience)の前駆体(imperience)になる。

外的経験と内的経験

経験には外的経験と内的経験の2種がある。
学習過程で内的経験を除外された子どもたちが
大人になっても夢中になるのは、
クイズ番組と料理番組だ。
近い将来、それらはより制作費が安価な
AIロボットやロボット家電が代行するだろう。
AIロボットやロボットは
外的経験の統合からデザインされるから。

ヒエラルキー(Hierarchy)

ヒエラルキーは原子核構造にも
シナジェティクスモジュールの階層構造にも
そして政治経済システムと宗教システムにも存在する。
後者のシステムのみが、支配層が望んだ人為的ヒエラルキーである。
そのシステムは再生的よりも予め独占的にデザインされる。

差動装置(ディファレンシャルギア)

北風と南風が出会う場の温度差と
南北アルプスに挟まれた平野部の標高差は
独自のディファレンシャルギアを形成する。
積雪が少なく長い日照時間で
湿度も低く台風と季節風の直撃を受けにくい。
光と風の差異を変換する場所にさえ
放射能雲という原発の差異が通過し蓄積する。

ディファレンシャルギア
異なる2つの部分の動きの差を検出し、動力の差を形成し分配する装置

テンセグリティの不随意筋ネットワーク

人間の随意筋では伸筋の収縮と屈筋の弛緩が同時に起こる。
テンセグリティ構造の同時的な共振作用は
張力材の収縮と拡張の非同時的な差異から形成される。
テンセグリティ構造の閉じた張力ネットワークは
自己意識下で動かすことの出来ない
自然の不随意筋の現れである。

SYNERGETICS RBF 1975

非対称的なテンセグリティ構造

バックミンスター・フラーは、
ジオデシックドームの発明よりも前に
すでにテンセグリティ構造を発明していた事実は
あまり知られていない。
サミュエル・ベケットの「ゴドーを待ちながら」の移動用劇場テントのために
非対称的なテンセグリティを開発していた晩年の仕事と共に。

Non-symmetrical tension-integrity structures 1975 RBF

住居の自重を大地に流す危険性

船は水の質量から生まれる浮力によって、
飛行機は移動する空気の流体から生まれる揚力によって
それぞれ移動の安全性を確保する。
住居は自重を大地に流して安全性を確保するために
大地を不動と見立てた。
テンセグリティは自重をより軽量化しながら
絶えざる共振によって構造体の安全率を飛躍させる。

コツが学習を支配している

効果的だが安易な学習方法ほど、
隅々までコツが支配している。
テンセグリティモデルの制作のコツを掴む方法は圧縮材には求められない。
秘訣としてのコツは歴史的に骨のように圧縮される特殊な部分に求められてきた。
テンセグリティの張力調整機能は重さのないネットワークパターンにある。

共鳴テンセグリティ構造 制作シナジェティクス研究所 2015

驚異的な感覚から始まる

シナジェティクスをモデリングから学ぶと、
数千年前の誰かが得た驚異的な感覚を覚えることがあるだろう。
つねに知的な熟考へ接近するための信頼できる感性を習得することができる。
その経験からやがてその感覚を操縦桿として見立てることが出来る。