月別アーカイブ: 2019年6月

情報共有に対する逃走行動

情報を共有する友達において、
次第に良い友人ではなくなるのは、
目的意識よりも情報によって、
互いに結びついている場合である。
情報共有は互いに御するための手綱に変化する。
なければもっと自由だと感じる時こそ
外側手綱核という脳領域は嫌なことを鋭敏に検出して
将来の行動を適切に変える時だ。

京都大学霊長類研究所

『男性・女性』

男性と女性の差異はしばしば差別化の理由にされる。
女性化する男性と男性化する女性は存在するが純粋な女性と男性は存在しない。
男性と女性は非相似的で
非鏡像的であるにも関わらず
女性は連続性に男性は非連続性を種族として維持するように
相補的機能がデザインされている。

ジャン=リュック・ゴダール監督作品「男性・女性」(1966年フランス)

シナジェティクス元型論

神話学には元型という概念がある。
哲学的な形相のように、
人間の集合的無意識の観念が特定の形式で想起されてきた。
シナジェティクスは
宇宙の構造とパターンの元型を物質化する過程で
テンセグリティ構造を発見した。
インテグリティ(Integrity)の可視化は
自然を観察する行為からではなかった。

Nucleated Cube: The “External” Octahedron
SYNERGETICS RBF 1975

空域なき無人偵察宇宙機

問題解決を自分以外の人間に頼むことができて、
しかも安く早くうまくやってくれるとしたら、
自分が失敗する経験がなくなる。
専門分化の主目的は、
知識の分割と独占にあるのではなく、
専門家にならなくとも
知的に強欲に暮らせる幻想を人々に選ばせることだった。
そのために専門家は
空域なき無人偵察宇宙機を開発した。

アメリカ空軍の無人宇宙機X-37Bが約2年に及ぶ国境なき宇宙空間でのスパイ活動を終えた。
機体回収には被曝から守るための防御服が必須だった。2017年5月

反・収穫逓減

より大きく作れば作るほど、
単位体積あたりの重量が減少して強度が増加する
シナジー原理を実践する時、
私は構造計算を信じない。
生産システムの生産性の限界を追究する
経済学の「限界主義」に適応して
より大きく作れば作るほど、
単位体積あたりの重量が増大する構造計算は時代遅れである。

台風の季節が再びやってきた。
熱帯低気圧が地理的境界線を越える時、名前が変わる。
台風の目の周辺部では上昇気流、その中心部の上空で下降気流が発生する。
台風は長寿命に自己組織した渦である。

定年制の起源

1975年米国で物理学博士号を取得した科学者は
9千人であったが仕事を得た人は僅か2千人であった。
教育投資をしても失業するから
先進工業国では定年制が廃止され、
人々は車や住宅それ以上に
自分の生命に保険をかける習慣が生まれた。
日本の定年制は奴隷制の変形である。

1887年日本海軍の火薬製造所が55歳の定年制度を設ける。
東京第一陸軍造兵廠大宮製造所集合写真 (1945年8月)

「上・下」「左・右」 「表・裏」

空間とはまさにわれわれが置かれている現実であるが、
非同時的に内部を外部化した可視的かつ不可視の存在である。
思考可能な現実はつねに
外部を外部化する行為から成り立っているかぎり、
空間は「上・下」や「左・右」
そして「表・裏」のような概念からは説明できない。
素粒子から銀河系まで
空間は互いに軸回転している。

軸回転するPolyvertexia  1989
シナジェティクス研究所 梶川 泰司

引張力を記憶する釣糸

大きな魚を釣った釣糸は
その引張力を記憶している。
釣人にではなく
釣糸には
より大きな魚に備える時間と経験を
与えなければならない。
経験のない釣糸は急激な引張力で破断し易いという
メタフィジクスが釣人に形成されるまで。

大きな魚を釣った釣糸

無知と暗黒(darkness)の製造方法

無知と暗黒(darkness)の製造方法は
高度な軍事機密である。
義務教育における宿題と試験、
そして、半ば強制的な部活は効果的なアプリである。
動機と興味を
合法的に奪う無知と暗黒システムに従事するための。
たとえ草原で暮らしたとしても。

ロシア映画『草原の実験』(ISPYTANIE)の最終シーン
監督:アレクサンドル・コット