月別アーカイブ: 2007年2月

天然資源の圧縮比

鉄は、一度人類によって純度が高められると、
何度も溶解されて地表を無限に均一に循環する金属元素である。
(現在、地球表土で均一化が妨げられているのは、
軍備と局所的な戦闘地域に過剰な鉄が集中しているからである。)

たたら製法では、鉄1トンの生産には木炭5トンが、
つまり25年以上成長した広葉樹の均一な幹の部分だけで50トン分が伐採された。
樹木という天然資源を利用するまでの圧縮比は、1:50である。

樹木の伐採にはコストがかかる。
コークスを使って鉄鉱石から鉄を精製する方が、この圧縮比を軽減できる。
つまりより経済的な方法に移行した理由は、この圧縮比の概念から計ることができる。

お米1トンの生産には、3600トンの淡水が必要である。
水という天然資源の圧縮比は、1:3600である。  
圧縮比からみると、これは経済的ではないが、
淡水の利用にお金を払う必要がないというエコロジーがある。

稲作における太陽光というという天然資源の圧縮比は、無限大になる。
なぜなら、お米1トンに対する太陽光の質量は無限小であるからだ。
光子(Photon)には質量がない。
光子は電荷もゼロであり、安定な素粒子である。
崩壊の寿命がない唯一の素粒子である。
電磁相互作用を媒介するこの素粒子がなければ、
稲作は、人類の経済学では常に赤字となる。

しかし現在の稲作は、
別のテクノロジー(高価な農薬、肥料、農機具)によって完全に赤字である。

地下資源に依存しないアジア的な稲作のテクノロジーを持続させるかぎり、
稲作は無限の連作が可能であり、
米は1粒から、一万粒の収穫を期待できる例外的な栽培植物である。  Y.K

リアリティ

地球温暖化は人間の創り出したテクノロジーのせいだという認識もまた、
この絶縁から生じていると考えている。
地球温暖化は宇宙のテクノロジーによって正確に制御されている結果なのだ。
そしてほとんどの科学者が雇用された歴史の結果なのだ。
テクノロジーが宇宙に属するなら、科学者の仕事も宇宙に属するはずである。
21世紀では自分の家族以上のことが考えられないのは、
20世紀に作られた被雇用者の法律的正当性でしなかないだろう。
あらゆる被雇用者は、具体性に置き換える誤謬(=リアリティ)の渦の中に生きている。
そしてこのリアリティこそ、映像のように配給するシステムがあるのである。  Y.K

http://synergetics.jp/tensegrityblog/–具体性に置き換える誤謬

最優先課題

京都議定書のエネルギーに対する規制よりも、京都議定書にはない有限な化石燃料への課税のほうがより効果的ならば、二酸化炭素の増加に対する規制よりも有限な酸素への課税のほうがさらに効果的である。新たな元素消費税(科学的には酸化税、酸化還元反応はかならず対になって生起する)の概念でもある。そしてその課税対象には、人間、家畜、そして自動車も含まれる。人間の燃費も考えなければならない。そもそも燃費がよくても無駄に動きすぎる人は車以上に多いのだ。
そして課税という政策から、この問題は遂に解決しないことがわかるだろう。なぜなら最優先課題ではないからだ。

デザインサイエンス的戦略では、京都議定書を実行する半分の費用で、清潔な飲料水、下水設備、基本的な医療、そして教育が、残りの半分の費用で移動住宅と在宅勤務を、地球規模の地球人に供給することができる。  Y.K

擬自然化

人間を創り出した自然は自らを擬自然化するだろうか。
自然はシナジーである以上に擬自然化は、未だ言語化できないだろう。
<宇宙はテクノロジーである>といったバックミンスター・フラーは、
擬人化されない宇宙神を控え目に伝えたのだ。
それ故に、ハーケンの「自己組織化」よりも擬自然化に成功している。  Y.K

擬人化

自然を翻訳できると考える人は擬人化するのが好きだ。
「自然にやさしく」とか、「傷つきやすい地球」とか、
よく考えると、企業の広告コピーばかりだ。
擬人化は宗教とビジネスの得意とするうぬぼれた翻訳だ。  Y.K

電磁誘導

どの本に読む価値があるかを見分けることができない段階で本を読むべきではない。では、どうすれば、学習できるのかというジレンマを想定するが、教育によって、本を読む前に誰に教わるかが忘れられている。教育は、学ぶ動機がある場合、誰かからなのかがもっとも重要な問題だ。本の数よりも教える人は常に少ないのだから。

1970年代にはすでに、多くの知識人と優れた教育情報環境にいた学生(特にデザインや建築学の学生)たちは、バックミンスター・フラーのことを私以上に知っていた。しかし、彼に個人的に会ってシナジェティクスの個人教授を受けようとした日本人はいなかった。結果的に私は彼から共同研究する機会を与えられた。
この行動の動機はいまでも、シナジェティクスの開発には重要だ。直観的だからである。直観とは想像力による電磁誘導なのである。この直観は、内的なデフォルト知性の成せる業とも言える。21世紀はこのデフォルト知性にしたがって、個人が世界の優れた教師に出会うことができる社会を形成しつつある一方、古い教師たちは、直観を蔑む教育を維持するだろう。  Y.K

奪うこと

恐ろしいことが毎日学校で起こっている。
さらに本当の破壊について気づいている人は稀である。  Y.K

「すべての子供は生まれながらの天才であるが、関連を示す可能性のある事柄について子供が直観的に感じる瞬間を <天才になれなかった鈍感な年長者たち>が残酷に無視するか、さもなくば愚鈍に対処することで天賦の才は即座に奪われてしまう。」バックミンスター・フラー 1983

核融合炉

太陽の表面温度は約6000度、中心温度は1500万度と言われているが、
中国製の人工太陽のトカマク内部に閉じこめる
プラズマの温度が5億2000万度だからと言って驚いてはいけない。

3キロワット(一般家庭の消費電気エネルギーの約2倍)の水力発電装置が
30万円で販売されている時代に(つまり、太陽光発電よりもはるかに安価)
核融合炉は太陽系に一つで十分だ。
問題は、発電方法よりも、常にその所有と分配方法にある。
個人で冷蔵庫のように発電装置を所有できなければ、
エネルギーは21世紀も私企業による課金の対象にすぎない。  Y.K

自然には過疎はない

過疎化する農村や都市はあっても、自然には過疎はない。
結合と解離しかないのである。

われわれは、結合と解離が無意識で運用されているシステム、
つまり生命の合成にはまだ成功していない。
それどころか運転手付きの自動車に替わるシステムもできていないのである。

過疎化する失敗した農業から、つまり農薬によって長期にわたって汚染され、耕作機械によって不注意にも破壊された表土からなる農業地帯をバイオスフィア自らが再生する過程から、自然が、短時間にもっとも経済的に修復する方法を学ぶことができる。

真の科学的なコスト計算とは、その全作用を人間の作り出すテクノロジーが代行した場合のことである。しかし、修復にかかるすべてのコストを計算できる科学者はいないということは、重要な科学的事実である。  Y.K.

現金製造装置

鉄道や道路はもっともコストのかかるインフラである。
(軌道は無軌道よりもつねに建造費と維持費は大きい。)
道路ができると人々は都市から農村に移動するよりも
現金を求めて農村から都市へ移住し始めたのである。
道路は過疎化と経済不況の2大要因であるとういう観点は
過疎地に残った農民たちにはほとんど理解できていない。
彼らは未だ無限に循環する補助金という現金製造装置に期待しているのである。
この幻覚が消えるのは時間の問題だ。
そしてその幻覚を意図的に発症させた政治家たちが消えるのも(カネの切れ目は縁の切れ目)。
彼らには財源危機を煽る以外に解決不可能な問題だ。  Y.K