月別アーカイブ: 2012年7月

<非同時的>ライブ中継

オリンピックは
厳密には衛星ライブ中継ではない。
衛星中継に必要な最小限の伝送時間に加えて
10秒前後のタイムラグを意図的に生成している。
あらゆるタイプのテロ行為に備えて
中継車からのすべてのカメラのライブ映像を
短時間に編集できる時間をつねに確保するために
サーバーで非同時的に管理している。
クラウドによって
あらゆるスポーツは
同時性(=ライブ)を共有できるが
あらゆる権力構造は
人々をより<非同時的>に支配しようとしている。
すべての現実から<同時性>を奪うために。

秩序について

考えるには
それほどたくさんの情報は必要でない。
むしろより考えるにしたがって
情報はより少なくなる。
秩序の発見には
無関係な情報を排除する過程を伴う。
————-The less I needed the better I thought. (yk)

自然選択(natural selection)について

自然選択は自然淘汰と翻訳されてきた。
自然選択と自然淘汰とは本質的に異なる。
淘汰とは
不必要なもの、不適当なものを除き去り
他は滅びる現象を意味するが
選ぶという行為は他の排除を意味しない。
自然淘汰という翻訳語は
エコロジーをもっとも誤解させてきた概念である。
自然淘汰はグローバリズムの行動の指針である。

簡単なことについて

人々の自由を奪うことで
富を得る方法よりも
自由を奪われた人々が
節約が好きになるほうが
より簡単な方法として広まったのは
無駄を省いて切り詰めて富を得ることが
すぐに挫折しても
その事実を互いに隠蔽してきたからに違いない。
どんな挫折も受容して生き延びることを
モラルにすり替えた人々による節約は
奪われた結果である。

システムについて

生存に不可欠な
e(エネルギー)、食料、住居の3大生存要素を
過剰生産できるテクノロジーがありながら
つねに不足している前提が作られている。
この前提に同意すると
世間から尊敬を受け道徳的な<市民>として認められる。
この同意と引き替えに
良い仕事と安定した収入を保証する
暗黙の了解が得られるのが目的だ。
<市民>は愛する家族のために
了解したのだと自分に言い聞かせる。
これ以上の腐敗したシステムがあるだろうか。

e・食・住(energy-food-shelter)

21世紀においても
人間の健全な生存には
e(エネルギー)、食料、住居の3大生存要素が不可欠である。
しかし、先進工業国のなかでも日本は
この3大生存要素を高コストにしてきた。
そのなかで、電気エネルギーは
もっとも高価な生存要素になった。
電力会社による電気エネルギーの独占が可能なのは
地理的、物理的な条件から安い電気エネルギーを
海外から輸入できないからである。
軽量小型で高性能な安価なバッテリーが実用化されれば
人間の生産行為や生活様式を
これまでのように電気エネルギーでは
制限できなくなるだろう。

非現実

苦痛のない状態を想像するあらゆる思考によって
非現実はより拡大している。
群れを率いるリーダー達に
イニシアティブを委託する瞬間から
非現実は人間の内部に生まれている。
すべての行為の源泉である現実は
人間にではなく人間の外側に存在する。