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権力の起原論

権力のメカニズムと権力の力学の総体を研究する研究者は
権力の起源の関する考古学を持たなかった。

『クリティカル・パス』(バックミンスター・フラー著 梶川泰司訳 白揚社)は、
権力の起源の関する考察から
国境を越えた見えない<グランチ>の包括的な動きを予測した最初の書物である。
(<強欲な法律家資本主義>という現在の経済学者が使用するタームは、
この訳書から生まれている。)

権力の起原論なき権力の力学の総体からは、
<強欲な法律家資本主義>の黄昏を予測できなかった。

個別の考察

どれほど専心しようとも<個別の考察>だけでは予測できない
統合化されていく自己投企によって現れる普遍的に有利なシナジーの重要性は、
<宇宙のなかの人間>から発見されてきた。

それは、<個別の考察>を支える個性的な人間ではなかった。

思考の考古学

テンセグリティ原理が発見されるまでには、飛躍の諸段階がある。

最初の段階には、バックミンスター・フラーの真の自己に関する
先験的認識(メタフィジックス)が関わっている。

それこそが、ジオデシック構造の発見よりも
テンセグリティ原理の発見が先行している驚くべき歴史を説明するだろう。

テンセグリティの原理の発見の諸段階は、
ダイマクションハウスの開発時に想起された
中央の圧縮材(マスト)の分散化に関する、もっとも難解で長期に関わった
モデル言語の読解の実践過程として捉えられる。

この解読の過程こそ、<思考の幾何学>への考古学でもある。
そこでは、モデル言語が技法に変換されていく自己認識が圧倒的に先行する。

コマンドなき減築や増築

改築の坪単価が変化しないならば、
減築しても、スモールハウスにはならない。
減築に素材の破壊と廃棄が伴う限り。

宇宙の元素群は、減築も増築もしない。
結合と分解だけである。
そして、元素というモジュールには劣化や老化がない。
減築も増築、そして破壊と廃棄は、
人間の経済活動の合理化の結果生まれた概念である。

真の結合と分解のエネルギーは
しばしば太陽光エネルギーで賄われる。

建築は19世紀の思考形式の反映によって
産業を維持しているが
他の天体の生存空間には
けっして採用されない形式だ。

減築や増築の概念を陳腐化したシェルターは存在する。
その結合と分解は、コマンドから始まる。

真のコマンドは、
自然に属する重さのないメタフィジックスから生まれる。