月別アーカイブ: 2018年10月

霧と雨と風

晩秋の温度差によって深い霧で朝日がいつまでも届かない。
やがて雨が降り出して翌日の朝まで強い風が吹き荒れた時、
ほとんどの車のボディーと窓は洗車してワックスがけしたように輝いていた。
自然の霧と雨と風には優れた洗浄力がある。
紅葉した無数の葉も洗浄されより鮮やかになる。

数えられる無(nothigness)

古代ギリシア人は多面体を中身の詰まった大理石で再現した。
テンセグリティは面のない多稜体である。
面は張力材に囲まれることによって、
数えられる無(nothigness)に変換される。
変換可能な無こそが
空間の内部と外部の境界面を形成する
テンセグリティ構造の前駆体である。

SYNERGETICS RBF 1975
A six-strut tensegrity tetrahedron shows central-angle turbining.

VR空間(before)と現実(after)

VR空間(before)と現実(after)が一致しているかを
検証するテクノロジーよりも
設計された耐震性(before)が現実的かを検証するテクノロジーが
実際の地震(after)に依存しているからこそ
仮想は現実よりも遅延する。
つまり、データは捏造されやすい。

Cosmic Fishing

学校に行くよりも裏口から出て背戸に出かけるほうが近く、
そして一日が長かったように
Cosmic Fishingに出かけた時の日没は
とても眩しく、そして長く留まっている。
Cosmic Fishingとは
偶然に見せかけ、しかし未だ言語化されない現実を待ち受ける行為だ。

SYNERGETICS RBF 1975
Reality is Spiro-orbital: All terrestrial critical path developments inherently orbit the Sun.

細部と全体

「美(あるいは神)が細部に宿る」ばかりなので
原理は全体に宿ることにした。
全体は人間の作り出す美や神ほど
視覚や形態に(あるいは人格的に)拘束されないから、
全体は同時的かつ非同時的に
かつ非物質的に自在だ。

SYNERGETICS   R.B.Fuller 1975
Universe as “A Minimum of Two Pictures”:
Evolution as a transformation of nonsimultaneous events:

視覚的形態(form)から生まれない

あるがままのシナジェティクスモデルを見ることは簡単ではない。
未知の関係は、視覚的形態(form)からやって来ない。
言語がなければ、見えない関係が存在する。
自ら発見したシナジェティクスモデルでさえあるがままではないのだ。
あるがままに接近できるのは
唯一、モデル言語による熟考だけである。

光合成の破壊

少ない光と葉でも成長できるばかりか、
成長と共により多くの光と葉を獲得できる植物の自律型経済には
落葉という再生システムが不可欠である。
外気温が低下すると植物は光合成の装置を分解しはじめる。
自律型経済には破壊システムがある。

独創性を見分ける知の起源

優れた師に遭遇した経験はその後の独創性に深く関与する。
しかしR.B.フラーのような独創性を見分けられる師はしばしば孤立していた。
「環境とは自分以外のすべて、
宇宙とは環境を含むすべて、
環境と宇宙の違いは自己」
が知性と独創性の違いを超えた知の起源にちがいない。

科学論文の口述入力

私のこれまでの数学論文は準備した原稿なしで
少数の他者に口述しながら文字入力されて書かれた。
口述筆記は科学論文という表現に最適である。
原始的な思考力は話から生まれる。
40歳まで私はCADアプリ以外でキーボードを使用しなかった。
今では口述入力は単独で可能だ。