カテゴリー別アーカイブ: コスモグラフィー

思い違い(under a misapprehension)

どれほどの思い違いをして生きているのかに
気づかないように生きることができる。
それはDNAの間違った発明に違いない。

自惚れや自己愛を遠ざけるだけでは、この思い違いから解放されないだろう。
真実を求めていない群れの規律(=見えない空気)のなかで生活している時代は続く。
その時代毎の富が注がれながら。

シナジェティクスは、数学の思い違いからさえも解放する<方法とモデル>の宝庫である。
シナジェティクスは群れの外部で形成される。

真実は外部からやって来る内部形成(反・DNA)である。

動力学的モデルの発見まで

ベクトル平衡体は、回転軸と頂点の軌道を同時に視覚化する
最初の動力学的モデルである。
ギリシア時代の大理石から再現される固体的な多面体モデルから
この動力学的モデルの発見まで2500年間が経過する過程に
原子核構造が発見され、その軌道には回転対称性が発見されている。

さらに、核子がスピンと回転対称性的な軌道を有する殻モデルの発見から
ベクトル平衡体の物理的世界像が形成された。

ギリシア時代の多面体(polyhedron)の概念は、シナジェティクスでは、
面が存在しない多稜体(polyvertexia)に変換される。
シナジェティクスは、視覚的な形態ではない、時間を包含するモデルを発見してきた。

作用・反作用・結果

物事を理解すれば、それらを相互に秩序づけたくなる。
あるいは、秩序の存在を感じた時(作用)に、理解が訪れる(反作用)のかもしれない。
しばしば、その作用効果として人間は自発的に座り込む(結果)。

身体を一時的に静止して熟考することで、さらにダイナミックな知性が形成される。

概念モデルから始まる

圧縮材と張力材が互いに影響しあう作用だけで
外部エネルギーを完全に内部に循環させ、重力にも依存しない。
これがテンセグリティの無機的な特徴である。
テンセグリティの動的でしばしば有機的に見える均衡力が、
すべての科学分野での理解を超えていたのは
テンセグリティモデルが観察から発見されなかったことにあるだろう。

フラーレーンの電子的存在を発見する40年前に
バックミンスター・フラーの思考の幾何学で捉えた概念的モデルが
1949年球状テンセグリティを生成したのである。
同時にテンセグリティの科学的評価が1980年代のフラーレーンの発見まで遅れたのである。

シナジェティクスが、机上理論(desk theory)に
優先する発見型机上モデル(desk model)による、
新たなシナジェティクス原理の発見へと誘導される時、
絶対的な数学的な証明を伴うコスモグラフィーへと統合されていく。

階層的秩序

自然は、われわれの思考形式に先んじて、
そして、構造の概念の革命に先んじて、
動物や植物の細胞をすべてテンセグリティ化していただけではなく、
ほとんどの隕石に含まれるフラーレンさえもテンセグリティ化していた。

元素を内包するフラーレンには,第2の周期律が存在する。
元素を内包するフラーレンには、超伝導、半導体、磁性のいずれかの機能が備わっているが
フラーレンを構成する炭素原子自体や内包された元素から
それらのシナジー作用は推測不可能であった。

続)戦略情報(tactical information)

分断し征服するための全体は、無数の局所の積み上げから成り立っている。
自然法則に反した情報がより局所的に分断するための
疑似グローバル社会を動かしている。

原子核の全体質量はそれを構成する各核子の質量の総計よりも
少なくする自然のシナジー戦略は、核兵器と原発以外に
まだ21世紀の政治・経済、そして教育には反映されていない。

シナジーは、より加速度的に増加する局所情報を劇的に無化するから。

非物質的

誰かが絶対的存在と言うとき何か物質的な存在を思い描くが、
非物質的だが終わりのないメタフィジックスは
漸進的変化のプロセスを捉える動詞にある。

形態的反撃

DNA分子が存在するが核膜がなく有糸分裂をしない原核生物は、
地球のバイオマスを圧倒的に占有し、最も重要な栄養素を循環させる役割を形成する。
微生物の諸細胞が、その細胞外構造を形成し未知の神経ネットワークを形成する。

地球上の最古の有機体における
効率の良いエネルギー分散とコミュニケーションについて理解しようとする時に、
この森の形態的反撃は、微生物による神経ネットワークが引き起こす
偶然のコミュニケーションではないかもしれない。


<北アルプスの晩秋の森から>

シナジー(synergy)の発見と定義

積分(integration)とは、
微分(differentiation)に対する数学的概念として学ぶが、
歴史的には、分化・特殊化(differentiation)に対する
統合(integration)の概念が先行している。

歴史的には、シナジー(synergy)は、
薬学における共働作用という専門化し分化した概念であったが
バックミンスター・フラーによって、シナジー(synergy)は、
エネルギーに対する微積分的な物理的な相互作用として発見され定義された。

細胞という概念が発見されなければ、顕微鏡の発明によっても、
細胞が形態的に認識できなかったように、
この本質的な差異の認識からシナジェティクスは、
シナジー作用を引き起こす結合と解離における構造とパターンを発見してきた。

予測的デザインサイエンス

自然は何をしようとしているのかを考察し、為すべきことは何かを考える場合、
あるいは、後者の方がより困難な場合に、予測的デザインサイエンスが開始される。

その過程において、
誘導されることが目的化される疑似神秘学につねに憑依されない
自発的な真の目的意識だけが、シナジェティクス原理群へと誘導される。

その過程が実在するいくつかの経験から自己のテクノロジーが形成される。

弥山の巨石群

宮島の弥山の手前の懐かしい巨石の上で
またおにぎり食べて、
瀬戸内海を見下ろす場所の夢を見た。

あの数百メートルも垂直に聳える巨石から吹き上げる海風になびかせて
そして、無数のテンセグリティを手放すとどうなるのだろうか。

タンポポのように空中を浮遊し、海に着水していくテンセグリティ群は、
再び浮遊するはずだ。
海面を放射する夜光虫のように。

偶然と計画

バックミンスター・フラーの発明と発見は
見事なほど、非論理的に統合されている。

真の発明と発見は、論理性を備えているが
そのプロセスは論理性から激しく逸脱している。
意図しない偶然が重なり合い、無意識的な計画を呼び寄せる。

それらの事例は、教育には不向きだが、
シナジェティクスの理解には不可欠だ。

内部と外部

ミクロの反対の概念は、マクロではない。
それらは、経験を内部と外部から考察する時に形成される両極なのである。

ベクトル平衡体モデルの収縮拡大の一つの現象の記述にも
内部と外部から見る2つの異なった経験が存在する。

しかし、例えばベクトル平衡体モデルなくして、この概念の認識は困難にちがいない。
その認識には、観察者がその現象を記述する場所(=極性)、
すなわちモデルの内部なのか、または外部なのかを予め選択しなければならない。

ベクトル平衡体

自然

人々は無数の許可の元で、自由や構造さえも定義している。

自然は、存在に対して、あるいは、非存在に対して許可を与えない。
自然は、ある認識に基づいて具現化(realization)された結果を受容するかしないかだけだ。

人間は、けっして構造をデザインできない。

2点間の最短距離

地球上で、もっとも遠い場所は、移動距離または移動時間からではなく
自分の家からちょうど半周した裏側だ。
この概念から、ジオデシックライン(測地線)が生まれた。

しかし、この球面上の2点間の最短距離の概念こそが
バックミンスター・フラーのジオデシック理論を
特殊理論にしてしまったのだ。

2点間の最短距離の概念から、もっとも経済的で実用的なシェルターはデザイン出来ない。
もっとも経済的で実用的なシェルターは、新たな原理から構成される。

それを証明する一般化したネオ・ジオデシック理論と
そのシナジェティクスモデルは完成している。

科学的事実

ジオデシックドームの研究開発時に、どんな企業も大学も支援していない。
(バックミンスター・フラーのジオデシック学の形成期は
ブラックマウンテン大学の夏期講習だけに雇用された講師だった。)

同時期の、しかし、ジオデシックドームよりも先行した
テンセグリティ開発は、構造解析から生まれなかった。
最初の有人飛行機が、航空力学や構造解析から生まれなかったように。

これらの科学的事実は、ほとんど教育されていない。

主観性の記述

人々のありふれた日常の個人性の記述を
一つの監視手段、更なる一つの支配方法に変換する
権力と記号のテクノロジーに対して、
モデル言語の記述方法は、もっとも主観的だ。

そして、しばしば、論理的な記号テクノロジーの間違った使用方法が
引き起こす神秘に遭遇する。

科学的で数学的な探査へ誘導するのは、この神秘である。

流星物質(meteoroid)

流星物質の一部が蒸発しないまま地上に落下したのが隕石である。
われわれの身体を構成する元素の存在度には
流星物質の元素の存在度と変わらないデフォルトが支配している。

太陽系の元素組成は
地球の化学組成と太陽系の起源を意味するように
惑星地球での生命現象には
グローバル化による格差の拡大や
自由貿易の敗者を救出する反グローバリズムを形成しない
システムが働いている。

グローバル化には、球体地球主義の限界と境界がある。

流星物質以上のコスミック化は存在しない。
身体という局所は
すでにコスミック化された流星の結果なのである。

メタフィジックス・ドライブ

モデル言語の発見とは、
モデル言語の誕生に立ち会い、その爆発に立ち会う連続的・非連続的プロセスに於いて、
そのプロセス全体から、決定的な概念の破壊と誕生を見極める峻烈な行為である。

『シナジェティクス』のモデル群においてではなく、
モデル言語を内在している最新のモデリングにおいて、
単独者は、新たな概念形成のために行われる
メタフィジックスに立ち合うのでなければならない。

このメタフィジックス・ドライブが
感性的直観が知性には還元不可能な存在へと向かうためのライセンスは不要だ。
そもそも、感性的直観の本源的生産性は教授不可能だから。

局所的グローバリズム

文化は、人間によってデザインされている。
物質や金属を構成する原子は、宇宙的である。
そのテクノロジーは純粋である。

そのテクノロジーは、局所的で近視眼的な習慣を陳腐化するが
人間によって、テクノロジーを意図的に矯正することもできる。

1930年代、電気自動車の開発に成功した後から
内燃機関のガソリンエンジンを開発したのは、石油資本である。

消費者の思考形式を長期的に矯正してきた
グランチの独占への思考形式は、局所的で近視眼的で同族的である。

正常化された方法

正常化された学習方法にはじまり、
正常化された経済や生活技術に関わるすべての専門家は、
バランスの取れた人間像に基づいて人間を教育し管理している。

正常化された学習方法で認識する人々が
シナジェティクスの認識過程の秩序化に嫌悪感を抱くのは
シナジェティクスが、
群れの中でバランスの取れた個性化された人間像を作り出す
知と権力による浸透力を、
最初のシナジェティクス・モデリングから
否応なく反映させるからである。

認識過程の特殊な場合における
峻烈な秩序化こそが、矯正されないデフォルト人間像を生成する。

シダと風

梅雨がやって来る前に
森で小さな焚火をして、コーヒーを沸かしていたら
宮島の弥山周辺の巨石群に生えている
美しい垂直な岩草原を想いだした。
五月の一つ葉シダが群生して、海からの風を写し取っていた。

幻の宮島シダを幾度も探していた10代の頃の
その巨石群の頂上での瞑想は、絶えず<緑の風>に満たされていた。

あの巨石群に、ふたたびコスモグラフィーに連れ出す
垂直な<緑の風>が吹いている。

この瞬間に、太陽が黄道上でプレアデスと重なっている時空さえも。

方法と構造

生存一般を限定している諸概念から、
生存方法を解放するために構造を破壊するのは哲学である。

しかし、諸概念が消し去っている生存の可能性に立ち戻らせるために
構造を生成し解放するのは、シナジェティクスである。

構造の恣意性

実践的デザインサイエンスは、
テロ対策の背景にある自由と人権に制限を加える政治的な観念、
さらに、人間の生活に関する普遍的必然という観念に対立する。

シナジェティクスにおける構造の分析とは、構造が持っている恣意性を明らかにし、
実践的シナジェティクスは、
普遍的な構造とパターンにおいて自由な空間をいかに享受することができるかという
デザインサイエンスの領域を共有するだろう。

内部空間の質的変化をさらに生み出すことができるかを明らかにする行為が
建築コードと対立しないまま、例えば、モバイルシェルターを支える構造とパターンも
発見されなかっただろう。

これまで発見された自然の構造が、
人間の独創性から生み出された構造と一致したことがないのは、
ほとんどの構造の恣意性が、間違った独創性への欲望から作られているからだ。

二重の客体化


科学技術は、客体化のための手段とそのプロセスから形成されるが、
服従矯正の手段としても機能する。

冷蔵庫は、第1次世界大戦では、海上での兵站線に不可欠な軍事技術であったが、
第2次世界大戦後に普及した家電となった。

そして、第3次世界大戦(中東戦争)では、
スマートデバイスでのゲームアプリが
兵士の殺戮の恐怖感から逃避する心理アプリとなった。

21世紀のインターネットは、無料の高速通信手段であるが
平時の市民の服従強制のための監視手段として機能する。


対比的な<図>と<地>による二重の客体化では
同時にそれらを認識できない。


われわれの脳は、こうした非同時的な二重の客体化には不慣れである。
生活水準を向上させるテクノロジーは
<人を騙す>テクノロジーに変換され、
脳科学は<脳を騙す>テクノロジーに転用されている。


服従矯正のテクノロジーは、<互いに隔離された見えない群れ>を形成できる。

二極的思考

善と悪のイデオロギー闘争に引きずられる二極的思考は、
無秩序を組織するためのエントロピー思考である。

その思考方法は、生命現象ともっとも効果的に対立できるからだ。

私は、「成長する正20面体」(サイエンティク・アメリカン日本版 1990年9月号)の
シナジェティクス論文で、5回対称性に潜む多中心的で非周期的だが
統合的な秩序の階層構造を発見し証明した。

Growing Icosahedra Yasushi Kajikawa
(この論文とモデルは、1990年からシナジェティクスの編集者アップル・ホワイト氏に
よって管理され、現在スタンフォード大学のバックミンスター・フラーのアーカイブで管理されている。)

二極的思考は、数千年の時間によって矯正されたプログラムである。

自由(=Freedom)の実践方法

シナジェティクスが、自然の原理の発見によって、
その独自な探究方法を確立しながら
デザインサイエンスの環境の変革によってもたらされる
自由(=Freedom)の実践方法でないとしたら、
自己規律を伴う自己テクノロジーは
宇宙に内包されなかっただろう。

エネルギーと水、食料とシェルターの科学的な生産技術は、
自己テクノロジーを媒介する。

人為的なリバティ(liberty)とは異なった
自由(=Freedom)の実践方法は、つねに宇宙的で包括的だ。

自己シェルター

自己テクノロジーは、宇宙と環境との境界に
自己シェルターとして媒介する。

その自己シェルターが、単独では存在せず、
他の有限なものとの関係において生成され、存続するかぎり、
自己シェルターは重さのない諸機能の統合体である。

宇宙がそれを受容する時、自己シェルターは、
宇宙と自己が織りなす無償の贈与システムとなる。

シナジェティクスへの壁

シナジェティクス原理の探究の態度とその技術的方法とは何かを理解するには、
それらに対応する二つの壁(=間違った思い込み)を突き合わせてみればよい。

1.概念的な壁が、理解のための追従的態度から生まれる。
2.技術的な壁が、自らの思想を巧みに表現するために、
  話し手や書き手が従う規則(論文の書式や修辞法や、図学など)から生まれる。

間違った思い込みは、主体的な主観性を遠ざける。

合成と統合について

水が酸素と水素から<化合>できるが、
水素と酸素とを体積で2対1の割合に混ぜただけでは水はできない。
これらの気体を同時に着火して爆発させると水素も酸素も消失して、はじめて水ができる。
水素と酸素が相互にはたらきあって、結合して水になる。

テンセグリティは、紐と棒から<合成>できるわけではない。
テンセグリティは、その<合成>過程で分子間引力という張力の概念と
圧縮力を不連続にする分断の概念とその物理的操作を必要とする。
圧縮材と張力材が相互に働き合うように意図的に操作しなければ
テンセグリティモデルは形成できないのは明らかである。

紐と棒から単純に<合成>されるだけなら
プラトンやアルキメデスのギリシア時代に、
あるいは遅くとも、ヨハネス・ケプラーの時代に発見されていただろう。
球に内接するプラトン・アルキメデスの多面体の頂点の配置を
テンセグリティを構成する多面体の頂点の配置と一致させることは可能だったはずだから。
あるいは、ケプラーの多面体で球に内接する
正多面体の内部の対角線(=テンセグリティの圧縮材の配置パターン)は
十分に駆使されたはずだから。

20世紀になってはじめてテンセグリティが発見されたのは、
<化合>でもなく<合成>でもなく、
自然を模倣することなく構成物質と概念(=引力)を
意図的に<統合>した操作主義の結果なのである。

しかし、テンセグリティに動的な均衡を生成する外部からの振動が絶えず与えられ
自らの構造をより強化して自律するデザインは、発見者の意図と操作を超えていたのである。
テンセグリティは、基本的な<構造の概念>を操作主義的に定義した革命的なモデルである。

自然による統合方法の発見とその体系化は、
バックミンスター・フラーの<シナジェティクス>である。

張力が不可視な動力学的なモデル

ベクトル平衡体やテンセグリティのような動力学的なモデルは
古典幾何学における<面、点、線>の関係からは記述されない。

シナジェティクスにおける記述の突然の変化は、
幾何学の探求者と対象化されるモデルとの関係が完全に変化したために生じた。
動力学的なモデルは、時間を含むからだ。

シナジェティクスのモデル言語は
この関係を捉えようとするために生成される。

プリンストン大学時代のアインシュタインは、
テンセグリティモデルを原子核モデルとして理解していた。

その自然学なくして、バックミンスター・フラーレン(Buckminsterfullerene)は
出現しなかっただろう。
フラーレンは、張力が不可視な共有結合・分子間力となることで
構造的に安定する極小のテンセグリティモデルである。

この張力が不可視な動力学的なモデルは、実験室で人工的に生成される前から
隕石の中には無数に存在していたのである。

テストパイロット

実験(experiment)と経験(experience)は、類義語である。
experi-とは、外部から試すしたり、調べる行為を語源としている。

繰り返して試したことによって獲得された知識群は、
つねに安全な外部にいる専門家(expert)を必要とする。

破壊実験を遂行するほとんどの専門家たちは、つねに安全な外部にいなければならない。

1903年に飛行機による有人動力飛行に世界で初めて成功したライト兄弟は、
世界最先端のグライダーパイロットとして機体設計に携わったが
同時に動力飛行機の最初のテストパイロットでもあった。

安全率(safety factor)が計算可能となった後の外部の専門家たちは
けっして内部の最初のテストパイロットにはならなかったのである。

絶えず更新される内部での実験(experiment)と経験(experience)こそが
宇宙のテクノロジーを最初に媒介する。

論文とモデルから始まった

シナジェティクスを探究する主体性を、
社会的要因や政治的情況から影響されない
本質的な自発性から形成されるとしたら、
怪しいメタフィジックスである。

さらに、シナジェティクスの統合作用への興味と理解が
試験の準備やその結果とは無縁だとしたら、
無謀な逸脱で終わるに違いない。

それゆえに、私は論文とモデルを携えて
バックミンスター・フラーに会ったのだった。
そして、怪しいメタフィジックスと無謀な逸脱は
シナジェティクスのだれも知らない領域をこじ開けた。

私の自発性は、数学論文とシナジェティクス・モデルから始まった。
自然を記述するための。

絶えざる概念の破壊と生成よりも

編集された経験と意味作用を
包括的に構造化する方法を発見しようとする目的で
何一つ新しい概念モデルは生成されない。

新たな概念モデルは、概念自体の破壊によっても生まれない。

水素と酸素が編集によって水を生成しないように、
そして水素と酸素の破壊から構造化されないように、
統合作用は編集からも破壊からも生まれない。

どんな部分からも編集されない、破壊されない全体が存在する。

失敗という神秘以外から
経験と意味作用を統合する全体は生成されない。

シナジェティクスは、
絶えざる概念の破壊と生成よりも
失敗という神秘から、そしてその計画的偶然によって、
自然に接近する。

失敗の神秘(ミスティック・ミステイク)

シナジェティクス・モデリングからの認識は
観察結果をモデリングする物理学者とは異なる。
あるいは、理論をモデリングに置換し、
観察結果と照合する方法とは異なる。

観察結果が、しばしば観察者の概念言語に
左右される現象を超克するための
シナジェティクス・モデリングは、
失敗の神秘(ミスティック・ミステイク)を誘導するところから始まる。

失敗の神秘から生み出されるモデル言語は、
真実に接近する過程で、予め用意された観察者の概念言語を破壊する。

地球だけに存在する特別な元素がないように
モデル言語は、<特別な場合>を超越する段階にある。

同一性

特殊な経験を経て
シナジェティクスモデル言語は形成される。

さらに、互いに異なる経験から
同一性を備えたモデル言語の形成によって
物質化がはじめて可能となる。

しかし、同一性を備えたモデル言語の習得から
特殊な新たな経験は生まれない。

臨界期のないサバイバル・パス

モデル言語とその臨界期を破壊するシナジェティクスは
物質的な生産性を増大させる
生存のためのメタフィジックスに属する。

たとえば、ジオデシック構造のコード計算は
3DのCADや球面幾何学に依存しない
シナジェティクスのモデル言語から実行可能になる。

非常時のサバイバルには、PCやプリンターが無くとも
シナジェティクスの作図からジオデシック・コードが求まるので
子供でもテンセグリティシェルターが設計できる。

<もう一つの現実的方法>は、
そのシェルターのアセンブル過程で証明できる。

シナジェティクスの臨界期

モデル言語によって、
互いに潜在的なシンタックスとセマンティックスの相互作用が可能になるのは、
意識の統合作用によって多様なものを表象する時である。

この現象は、同一のモデリングから新たなシンタックスとセマンティックスが交互に交換し
異なるモデル言語が統合していく場合を説明できる。

シナジェティクスは、
既知の多様な知識よりも自らの多様な経験を統合することによって
知を増大させる。

シナジェティクスを、10歳までに始めることが
もっとも効果的であるという根拠は存在しない。
モデル言語は語順などの統語的規則についての臨界期を
しばしば破壊するからである。
ただし、手という思考する精密機械が介在しないモデル言語形成の水準は惨めて低い。

見せかけの構造の起源

圧縮材による圧縮力を中心にした構造の起源には
狭い洞窟での長い抑圧がある。
——安全な夜と引き換えに。

つぎに、城壁における固体による防御技術から
始める戦争の歴史がある。

そして、墓石の下の大地に埋めた人体の骨に対する
見せかけの永続的な物質観が
それらの抑圧と防御を持続させ助長したのである。

圧縮材は、つねに重く、固定的であるが
大気圏外では、圧縮材は可能な限りモバイル可能な張力材に置換される。
(あるいは、鳥の骨のように
飛行のために編骨という軽量化された非周期性で非対称なトラス構造に変換される。)

宇宙空間では、圧縮材からなる構造ほど、高価で危険なものはない。