月別アーカイブ: 2005年12月

潜在的な寿命

科学的に人間の潜在的な寿命が証明されたことはないが、潜在的な寿命を全うする人もほとんどいない。
平均寿命のなかで、働く時間よりも学習する時間は驚異的に増大している。

しかし、潜在的な学習能力を全うする人もほとんどいない。
生得的な動機づけが奪われてしまっているからだ。 Y.K

もう一つの現実

商品の価格は、宇宙で絶え間なく発生するエネルギー変換と相互作用のみに関わる時間とエネルギーコストの科学的な計算結果としてではなく、需要の変動や市場の成り行きで生じる経済システムに支配された結果としてこれまで容認されてきた。

法的な略奪を成し遂げるもっとも単純な方法は、人口増加でますます支払われている家賃やコーヒー代、そしてガソリン代をもっともらしく値下げしない方法である。
この方法は、たとえばパソコンの機能が向上するにしたがって、その価格と重量が減少してきたもう一つの現実に反する。  Y.K

ローカルに行動する

「ローカルに行動する」ことなどはできない。なぜなら、全体に作用しないで局所的にのみ運動する物質は宇宙には存在しないからだ。宇宙の相互作用は、現在までに観測された半径137億光年の範囲で、地球と太陽と月、恒星と惑星が構成するあらゆる系、あらゆる銀河、そしてマクロとマイクロの宇宙の相を絶えず動的に、そして非同時的に位置づけている。  Y.K

水力学

エチゼンクラゲは重さ約200キロ、傘の部分の直径は約1.5〜2メートルにもなる。このクラゲの95%以上は水分であるが、結晶形で最高度に固定できる凝縮力を発揮する三重結合によって与えられていないので、擬似無重力の水中では自らの荷重を容器システムの表面全体に均等に分散させられるが、水面から出すと自重で破壊されていしまうほどに、非圧縮的である。水中以外では張力機能が不足している。クジラも陸に打ち上げられると容器システムはひどく損傷する。

Y.K

動的なテンセグリティ構造

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枯れてしまった樹木の枝が、少ない積雪荷重で簡単に折れるのは、導管に水分が満たされていないからである。生きた樹木における導管とその内部の水分は、自らの荷重を張力によって三重結合の樹木システムの表面全体に均等に分散させている。

同様に生きた人間の血管と血液は、テンセグリティ構造を担っている。デザインされた容器を完全に満たしている液体は、圧縮することができないからである。血管は長さは約10万Km、酸素と栄養を運ぶ動脈、二酸化炭素と老廃物を運ぶ静脈、毛細血管の3つに分けられ、1分以内で全身を一巡する。心臓は1日に10トンもの大量の血液を送り出す。血液循環の原動力は心臓ポンプであり、これに動脈では動脈自体の拡張・収縮、また静脈では筋肉の拡張・収縮のポンプ作用が補助している。

人間の骨格と筋肉、そして細胞だけがテンセグリティ構造ではない。
血管と血液は、動的で水力学的なテンセグリティ構造である。 
参照

Y.K

住居のデザイン

 エンジニアリングには二種類の異なった対象がある。相互に相補的に動く複数の部品からなる機械装置と動かない部品から成る構造物のデザインである。機械効率は、その機械が達成した消費エネルギー当たりの仕事の効果の割合を示す。構造効率は、必要とする材料の重量単位ごとに達成された機能、強度、耐久性に関係する。
 重量と生産コストを軽減しても、強度と機能そして安全性、耐久性を向上させるエンジニアリング・デザイニングは、主に航空機や自動車の機械効率として発展してきたので、人間が居住する環境制御構造物には、エネルギーを浪費するデザインが強く生き残っている。それらのすべてはほとんど修正可能である。住居は住むために動く機械を目ざす時にもっとも経済的にデザインされるだろう。

住居が土地資本主義の道具(担保物件=不動産)である限り、
危険で高価な道具でしかない。   Y.K

牢獄

今もなお大多数の人間は、重要な緊急を要する諸問題を解決できるかどうかは政治的指導力と軍事力に依存しているのだと思い込んでいるという事実こそ、全人類が未だに投獄され続けていることを証明している。その牢獄から出ない限り、その牢獄の影響力は正確に自己検証できない。
つまり人類は、過度に専門化した結果を予測できない危機的な状態にいる。

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科学的牢獄

英国王立協会で行われた世界物理年の記念行事(「奇跡の年(1905年)」から100周年)で、物理学の巨人、ニュートンとアインシュタインのどちらが、科学や人類により貢献したかでは、ニュートンが評価された。この事実こそ、科学者でさえ未だに固体的宇宙観に支配され続けているかを証明している。
奇跡の発見から1世紀を経過しても、人類の宇宙観の夜明けに奇跡は起こらなかった。

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特許VS原理2

ところが、原理の発見だけでは特許権を取得できない。
たとえば、アインシュタインの発見した原理は、アメリカ人の税金を使って核兵器の技術に変換された時に、はじめて特許権が成立した。軍はノウハウを蓄積し、これまで国家は大企業とともにすべての核のノウハウを独占してきた。
(アインシュタインは優れた特許の専門家であったが、米大統領にウラン研究推進を勧告する書簡に著名した後でさえ、核の実用化の予測を100年先と考えていた。最初の原爆の特許は、意外にもイギリスで出願されている。アラモゴードに関わった科学者である。その後核などの軍事機密に関する技術は特許出願されなくなった。)

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