月別アーカイブ: 2015年2月

無為

逃避する時は、過去に
忘却する時は、現在を
絶望する時は、未来から思うと
より効果的である。
無為は、こうした時間の操作からは発見されない。

シナジェティクスからコズモグラフィーへ

25歳までにシナジェティクスを習得していても
古典幾何学の延長にすぎない。
ダイナミックなモデル言語の習得と
予測的デザインサイエンスの修行期間は
人類最長の12年間である。
もし、その単独者が37歳を過ぎて
精神的に経済的に孤立しないで
デザインサイエンスを継続していれば
彼はシナジェティクス原理を発見できているだけではなく
宇宙における人間の目的と無為に目覚めているだろう。

観察者

不幸な未来の遺伝子が
おカネになるのは
被爆者を観察する側に限られる。
科学的な観察者はまだ尊敬されながら
つねに権力側の傍観者になれるから。
彼らの仲間の技術者たちも
基準値を守る側にいないまま
汚染水をひたすら測定するばかりだ。
彼らはけっして客観的で科学的な行為から
生きてはない。

再稼働

金がなくならない
生まれた場所で生き延びる絆は
家族や故郷のためだとしても
科学的ではない。
分かっていたはずの
不幸な未来の遺伝子を持つのは
人間的でもない。
光のない静かすぎる春が来る前に
知識のない鳥や魚、そして無数の昆虫たちが
すでに知らせてくれている。

支持率上昇

罪の償いをさせるのは
法律システムであり
保安官気取りの政治家ではないからこそ、
悪党を懲らしめる西部劇の視聴率の上昇には
劇場公開用の単純化したシナリオが用意されるだけではなく
広告用の予告編まで事前に制作されていなければならない。

逃亡経済

正義はテロを憎むために使われるが
殺人は三日で忘れ、再稼働は三日で慣れる。
暴力なしでは生きられない
個人の、そして国家の
原始的な権力の姿を誰も見ないのか。
自由からの逃亡は
自由よりも豊かに見えた時だ。

致命的

手の指が火傷すれば
すぐに氷で冷やすだろう。
その同じ指が凍傷になれば
お湯で温めると細胞は死んでしまう。
氷でゆっくり温めなければならない。
温度と細胞の再生の関係は、反対称的である。
危機的な状況下で
しばしば、われわれが致命的な反応をしたのは
多数決を工作する条件反射である。

安全保障会議

解毒剤を飲むのは
間違って毒を飲んだ場合だけである。
人を騙して毒を飲ませ、
自分の調合した解毒剤の効果を知らせる場合は
計画犯罪である。

新しい傾向

誰かが新しいことを考えると、誰かが模倣する。
誰かが新しいことを始めると、誰かがやってくる。
つまり、新しいことは二人から
同時に始まっていないにちがいない。
しかし、一人では何もできない人が
二人以上集まる社会や調和を求める傾向を作り出している。
だから、だれも互いを批判しないのだ。
新しい傾向でさえ、孤立を怖れる保守性から生まれるのは
考える前に、他者の思考方法で生きてしまうからだろうか。
昨日までの目的を射止めた方法こそが
確実に支持される方法になりやすいからこそ、
行動さえも
その目的や意味からではなく
行動形式の破壊から免れているのだ。

反転システム

戦争は、憎むべき凶悪なテロの対極としてではなく、
その一部として存在する。
しかも、罪を償わせる<正義>として反転させる
基本的な記号システムなのである。
この反転システムは
例えば、天真爛漫な興味から生じる好奇心すらも
理系・文系に分離できる。