月別アーカイブ: 2015年9月

還元という操作

強行採決という
反民主主義的なプロセスと
それを反論する根拠は
どうでもよいのであって
それを言い渡す側の力を行使しているだけである。

システムへの還元操作によって
法が制定可能なのである。

退屈な手続き

権力は、議員とメディア、そして

議員ではない人々を基点として、不平等で不合理なゲームを永続化する。

経験と意味作用の数々を破壊する心理ゲームの前提条件は
自在に書き換えられる。

あらゆる退屈な手続きは、
高い報酬と共に
主体の無化へと誘導する。

局所的な有限性

人々は自分のために
自分の利益のために
そして、自分の家族のために生きる。

しかし、それらの目的に生きる者が
絶えず自己とともに存在することにはならない。

さらに、自己を含む宇宙のために
存在することへの移行は
有限性に自分自身が繋がれている幻想に
直ちに呼び戻されてしまうだろう。

税金で構築される国家の安全システムこそ
この有限性という幻想の終着駅である。

安全システムが
たとえば異常気象による短期間の異常な雨量という概念で
自らをシステムから免責できるのは
この局所的な有限性なのである。

(利根川水系という浮かぶ都市に住んでいる前提条件こそ
無限性に基づいた自然が導く安全へのテクノロジーを生むに違いない。)

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安全メカニズム

安全メカニズムを機能させているのは
国家権力であるが
福島原発が生成するトリチウムの水蒸気雲は
植物の光合成レベルの安全メカニズムを
短時間で変容してしまったが
彼らはその過程で死滅するわけではない。

植物には
少ない太陽光でも生存可能な
葉緑体とミトコンドリアを用意できる
テクノロジーがある。

大気圏内の安全性を制する人類の軍事テクノロジーは
植物ほどにも達していない。

マイナンバーカード

マイナンバーカードとは
<人口>という概念で捉えた住民であって、
固有な現象と変数に基づいて、
複数のマイナンバー、つまり<人口>は推移する。

被曝率、出生率、納税率・病気の履歴
そして、食料費や学歴、住宅ローン、寿命との相互関連の
ビッグデータから安全性のシナリオを作り出し
未来を統治できるのだ。

権力は、イデオロギー的ではなく、無媒介な影響力によって
無益な学習と労働を強制しつづける。

仕事

最初の宇宙飛行士ガガーリンは
宇宙飛行士という職業意すら思い描く必要もなかった。
それは、家族にも極秘にされた特殊任務であった。

人類が必要とするにもかかわらず
現在の職業を超越する、または陳腐化する<仕事>は無数にあるが
その<仕事>の特徴は(ただし、軍事目的以外の場合)
その仕事ではつねに経済的に生きていけないと感じることにある。

職業とは、他になすべきことを持たないように教育された人々の
ありふれた生きる手段である。

放射性物質による被曝に対して
医者や医学者でさえ、せいぜい被曝検査以外になすべきことを持たないように。

感覚器

生物濃縮は、蓄積されるばかりだが
被曝を感覚器で捉えてそれを回避する能力は
まったく蓄積できない。

つまり、人間は、放射性物質がバイオスフィアの居住圏から
ほとんどなくなったときにやって来たのである。