月別アーカイブ: 2016年4月

美しい皺

<構造>という一見単純で身近な言葉の背後に隠れている不完全さを
一つ残らず解放しなくてはならない。
その瞬間的な崩壊によって、人々は圧死してきたのだから。

地震の周波数によって瓦解する脆弱な仕組み以上に
振動を拒む傲慢で虚しい概念によって
維持されたその不完全さは、
構造安定性に対して無数の思考上の断層を形成しているのである。

それに対して、自然の断層は剪断応力が岩盤の強度を上回った場合に
岩盤が割れてエネルギーの分岐点である断層が生じる。

岩盤を割ることによって、地震のエネルギーの一部を解放する断層は
圧縮応力と引張応力のいずれかまたは両方によって形成されるのである。

すべての断層は、バイオスフィアのエネルギー計算によって
動的均衡を形成している。

本来は、バイオスフィアの表皮の美しい皺なのである。

生きて動く老化なき皺なのである。

先験的思考

先験的シナジー情報は、思考からは到達できない。

先験的思考力によって獲得された全情報は
思考した人には属さない。

先験的なシナジー情報は、すでに宇宙に存在しているが
それらは、しばしば観察結果には現れない。

観察結果は
先験的シナジーに含まれない
自惚れた理論によって変化するだろうから。

先験的思考は存在するが
それを証明することは
シナジェティクスの目的ではない。

シナジーを求めて

地震学という科学では
現在の情報から全体や未来は予測できない。
観測され蓄積された過去のデータから
過去の事実を<未完成な理論>から解析できる段階にある。

シナジェティクスにおいては、
〈昨日〉の情報や方法に対して
いかなる差異を導入できのか、
一つの僅かな差異を概念モデルの<現象>から求める。
しばしば、その差異が新たな構造とパターンの発現として認識されるまでになる。

想像し得る一つの全体や未来の計画から出発して
<現在>を理解しようとはしないというメタフィジックスが前提にある。

なぜなら、シナジーはどの現在の部分的情報からも
シナジーを形成する全体情報は予測できないという無数の経験と
その経験に基づいたシナジーの発見があるからである。

『シナジェティクス』は、
エンドレスなこれらの発見のインデックスに満ちている。
『シナジェティクス』のインデックスは
未知なる分類学からやってきたのである。

全体はつねに想像し得る一つの全体を超えているがための分類学を
樹立した『シナジェティクス』は、インターネット社会が到来する前に
1975年、ディレクトリ型検索エンジンの原型を最初に書物に導入している。

☆この驚くべき方法は、つねにその内容と不可分にある。
SYNERGETICS

生活器(シェルター)の無料化

「家の中で過ごすことはできない」
「雨だけしのげればいい」
「屋根があるだけでもありがたいんだ」
地震から3日目を迎え避難者の言葉を
再び聞く側になった。

国家による無意味な数々の経済的独占行為を承認する政治的改革は
大災害から誘引される貧困を根本的に解決できないばかりか
大災害を経験した個人が
受動性の否定をどれほど極限化しても
サバイバルの独自性と自律性は獲得できないかもしれない。
税収奪の手段と化した都市のインフラシステムと絶縁しない限り。

大災害を何度繰り返しても
国家に災害救助に関する
基本的な生活器(シェルター)に関する
テクノロジーの解放はどこにもない。

バイオスフィアと調和する科学的な生活器の無料化への
メタフィジックスは、まだ何処にもない。

権力の物質化

構造としての城と城壁は
人間の生存には否定的だった。

圧縮材の集積は
統合力よりも
権力の物質化でしかなかった。

(数十億円かけた原寸大の破壊実験は
1回目で十分にその視覚化に成功した。

原爆ドームと同じように
圧縮材の破壊のプロセスの歴史を保存すべきだ。

エネルギーと対抗した構造の歴史を)

脱復旧(deconstruction)

自然には復旧はない。
自然は、より高い安定と調和を求めて
振動によって再結合(つまり、現状回復)しているのである。

振動で壊れゆく人工物を再び現状回復させるほどの
非論理性と非経済性はない。

受動性への否定は、出来事への注意から始まり
受動性の批判に至る時は、寛大さが形成される。

宇宙は角度と振動数である。
それらと対抗し、敵対する批判なき受動的工学は
圧縮材の集積である城と共に衰退する。

Gimme Shelter3

デザインサイエンスは、根源的な受動性の否定である。

しかしこの否定は、多様に存在する見せかけの堅固さと確実さに対しては
予測的として理解されるが、地震に関する権力的な予知的似非科学とは異なる。

構造とパターン

構造とパターンは相互的に直接含み合う。

シナジェティクスから
構造とパターンが分離することはない。

不完全で非経済的な構造とパターンが
大地震で完全に、そして一挙に分離される時
人々はより柱のない空間に非難し、生活している。

より柱のない空間は
より経済的で、より軽い、
安全な構造とパターンを採用している。

反形態学

形態学がシナジェティクスについて真理を語りうることは決してないだろう。

なぜなら、形態を現出させるメタフィジックスの真理を保留しているのは
シナジェティクスだからだ。

コスモグラフィーが宇宙形態論だとしても。