月別アーカイブ: 2017年12月

テンセグリティの起源

方法を現実化する技術は、複合的でそれぞれの部分に分解できるが、
経験のみから統合される。

卓越した方法と技術は、
時間を圧縮して視覚的に伝達され瞬時に理解される。

テンセグリティの起源は、
バックミンスター・フラー以前には
科学技術史のなかでも、自転車のホイールと
2軸のユニバーサルジョイントしか見当たらない。

フラーの概念は誰にも似ていない。
同時代から断絶した『コスモグラフィー』は、
21世紀が求める具体性に置き換える方法と技術の宝庫である。

不可逆的な「生命維持」装置

莫大な利潤を確保し計り知れないほど貴重な資源を貪り食うための
不可逆的な「生命維持」装置類としての
工業化が始まる前からの「上下水道」「住宅」「道路」、
そして現代では「電力と情報のネットワーク」さらに、
新たなエネルギー資源などの研究開発や軍備に対する
天文学的な支出に関してはほとんど何も言及されない。

水、e・食・住(energy-food-shelter)の包括的で再生的な開発と実践は
個人では不可能と思い込まされてきた。

テンセグリティのテンセグリティ化

4面体状のテンセグリティの中心にある球状20面体12個の頂点は、
対称的に4つのグループに分割され、
放射状に外部のテンセグリティから引っ張られている。
中心の多面体は振動するがまったく回転しない。

私のテンセグリティシェルターも、この原理によって
2層化できるばかりか、より少ない構造材から
空間を加速度的に剛性化と軽量化ができることが分かった。

SYNERGETICS
Fig. 401.00 Tensegrity Tetrahedron with “Me”

すべてを既成品から構成する

すべて既成品からシェルターを作り出すのは容易ではない。
しかし、光と風に寄り添うシェルターでの生活こそ、
非資本主義的な生存のためのハッカーの新たな手法を生み出すのだ。
既成品の制約を解き放す方法は、
しばしば革命的な経済性と耐久性をもたらす。

透明な皮膜を通して
輝く星空の明かりで安息できるシェルターには、
零下摂氏10度の外気を遮断する内部空間を
けっして酸素不足にならないように
摂氏18度にするための技法は不可欠である。

惑星探査用シェルター3

本来、牛が草原で自ら穴を掘って子牛を生んで育てることができるように、
鳥が樹木の枝や節穴に巣を作るように
人間は移動するための軽量の居住用人工物を
科学的に経済的にデザイン出来るように
生存のための道具を外部化するようにプログラムされているはずだ。
人間は地球惑星上を過酷な縄張りからの
絶えず命がけの移動と逃亡によって繁殖してきたのだから。

惑星探査用シェルターは火星よりも地球惑星で最初に使用される。

惑星探査用シェルター2

そして、自動車産業は、移動する自律的な家という人工物をデザインしなかった。
移動できるキャンピングカーやトレーラーハウス、コンテナハウスは、
水とエネルギーと食料の生産方法の自律性に無関心である。
しかし、火星移住計画で移動する家だけを買う人はいない。

地球の微生物を含む未知の大地のパッケージは、
レアアース以上に火星アマゾンではもっとも高価な商品だろう。

惑星探査用シェルター1

ローン地獄は存在するが、家賃ノイローゼという
精神病としての神経症(neurosis)は
資本主義システムでは認知されなかった。
家賃を軽減するだけではなく、家賃を払うという概念を陳腐化するための
構造とパターンを建築専門家が開発しないようにそのシステムは教育する。
しかし、イデオロギーからではなく、哺乳類で家を買うのは人間だけである。

全天候性のテンセグリティシェルター

生活費を稼ぐためにシナジェティクスを諦めた若者を
これまでたくさん見てきた。
生活費を稼ぐための思考過程に
宇宙が関与しないリアリティの方を選ぶことによって
再びより矯正されていく場合を。

宇宙が関与するシナジェティクスの探究には、
家賃を不要とする耐久性のある全天候性のテンセグリティシェルターが必要だ。

エネルギーと水と食料を自律的にする自動気象バイオスフィアによって、
Cosmic Fishingに最適なシェルターになるだろう。

首尾一貫性(coherence)

シナジェティクスは、論理の首尾一貫性を学習や探究に求めない。
より大きなパターンを学ぶには、
自己からステップアウトするだけではなく
既に知っている事象を相互に関連させる行為にある。

より大きなパターンを学ぶ方法は、
過去の首尾一貫性を破壊する新たな経験を生む。