シナジェティクス」カテゴリーアーカイブ

シナジェティクスの脱・方法序説

バックミンスター・フラーが、幾何学研究者であったことは一度もない。
シナジェティクスは幾何学からは始まらなかった。
学者の考えの寄せ集めによる学習よりも
探査によって経験された事実から
秩序を発見していく峻烈な操作主義によって
初めてシナジェティクスが形成されていく。
シナジェティクスはシナジェティクスを分割して分類しない。
この包括性の探査方法は、他に類を見ない脱・方法序説となる。

バックミンスター・フラーのシナジェティクス
脱・方法序説 intuition=cosmic fishing

国家組織という機会のちっぽけな鋲

「決して職務についてはならない。
そんなことをすれば人は全く十把一からげの人間に、
また国家組織という機会のちっぽけな鋲になってしまう」
(19世紀のデンマークの哲学者 キルケゴール)
自己とはひとつの関係、
その関係それ自身に関係する関係ならば、
職務と国家との関係が最初に除外されるという
彼の発見なければ「実存主義」は存在しなかっただろう。

シナジェティクスにおいては、
自己という観察者が除外されるなら、
真実、美、対称性と自己との6つの関係は存在しない。

SYNERGETICS   RBF 1975
Fig. 542.02 Tetrahedral Analysis of Plato’s Triad:
The triadic concept of Beauty, Symmetry, and Truth
inadvenently omitted the function of the observer.
The tetrahedron is the unique symmetrical set of minimum interrelationships.

無人グライダーの超軽量の翼とその生産工場

植物が自らの種子を全方向により遠方に
空輸する超軽量の無人グライダーの翼は、
螺旋状に飛行して滞空時間を延ばして
より高度を上げるチャンスを得るために
僅かに左右非対称にデザインされる。
それらは球状正四面体の果実の内部空間に
予め対称的にパッケージされ、さらに、
この強固な格納庫は無数のグライダーの生産工場を兼ねる。
かつて森に移動して群れで生存した植物は、
森から離脱するために、遂に飛行する機能を獲得した。

ハネフクベ(Alsomitra macrocarpa)(Wiki)
熟して割れた果実からグライダー状の羽根を付けた種子が落下・飛散する

地球温暖化説の終焉(There is no climate emergency)

化石燃料による温暖化で人類は滅亡する。
この温暖温暖化人為説を推進する科学者は
自然災害を回避するテクノロジーに関与しない。
温暖化人為説でデータの歪曲捏造を主導するのは
科学者でなく政治勢力だ。
気候変動の危機説も、食料・エネルギーの欠乏説と同様、
不安と無知を拡大する新たな方法だ。
不安と無知は、今でも「分断と征服」を効果的に推進できるからだ。

「温暖化対策を含めた環境運動は、新興宗教としか思えません。
なにせ非科学のきわみですから。」
(「ガイア仮説」以後のジェームズ・ラブロックへのインタビューから)

南極大陸の氷は増加している。NASA

テンセグリティはモバイル生活器の元型

バックミンスターフラー研究所の
60トンものクロノファイルを検証した時、
驚くことに、テンセグリティ概念の発見とそのモデルに
ケネス・スネルソンはまったく関与していない事実が分かった。
彼がフラー独自のテンセグリティ概念を使用したこと以上に
その原理を構造として開発していないのだ。
つまり、美的価値に絶えず惹かれて
古典的表現様式へ固執する行為こそ
反シナジェティクスであり、
シナジェティクスの発展に貢献したとは考えにくい。

スネルソンが自分芸術作品に対して、
フラーのテンセグリティ以外の名称を考案していない事実は、
独創的な表現様式へ固執する行為にも反する。

テンセグリティ構造は、人類のためのモバイル生活器である。
展開型テンセグリティ構造 直径11mの縮小モデル図面  
制作 シナジェティクス研究所 梶川 泰司
バックミンスター・フラー生誕100年祭 1995 ニューヨークで展示

「基礎と応用」という自然に対する最初の細分化

失敗というドン詰まりの繰り返しの過程にこそ
予測できない発見が待ち伏せしている科学史が存在する。
「失敗の神秘」を遠ざける「失敗を繰り返さない勉強」の教育的支配が
「基礎と応用」という自然に対する細分化を生む。

宇宙で最も豊富な水素原子が他の原子の基礎ではないように
どんな部分からも全体を推測しないシナジェティクスに
「基礎と応用」は存在しない。

この木の根は、すでに自然を細分化した専門性の概念から形成されている。
この図は「自然の木」を意味しない、ただのツリー構造だ。
http://www.appchem.t.u-tokyo.ac.jp/kyouyou.html

「失敗の神秘」を遠ざける「失敗を繰り返さない勉強法」

修士号を取得して実社会に飛び込む学生に
革新的アイデアは思いつけないので
劇的アイデアの源を専門を勉強した大学院生に期待する理由が
斬新なアイデアを思いつく
自由と失敗を繰り返さないための勉強にある場合、
「失敗を繰り返さない勉強」と「自由」という関係が
すでの科学的に哲学的に間違っている。

右勝手の遺伝子は左勝手の失敗作ではない。
人間の手のような鏡像の相互作用から生まれない。

「一を識り十を観る」

「一を聞いて十を知る」は知識欲からの学習方法に終わる。
「一を識り十を観る」は、
経験から誘導される直観と想像力がなければ到達できない
抽象性ではなく、具体性なのである。
「一を識り十を観る」は、
観察に依存しない「存在の見立て」であり、
抽象性に置き換える誤謬からの脱却に始まる。

SYNERGETICS RBF 1975
Fig. 608.01 Instability of Six Vectors Except as Tetrahedron:
The alternate consequences of six vectored configurations.
Only the tetrahedron is fully stable. It is synergetic.

自己を模倣しないシナジェティクス

ベクトル平衡体の発見は
ジターバッグの発見よりも17年も先行し、
テンセグリティの発見は
ジオデシックスの球面分割理論とその実践よりも22年先行した。
原理の相互関係の理解の順序は重要でないが、
シナジェティクスの起源には無数の驚くべき事実がある。
シナジーによって未知を内包していくシナジェティクスは
発見・発明における自己を模倣しない
R.B.フラーの「Total thinking」によって半世紀間も練り上げられた。

SYNERGETICS RBF 1975
Fig. 413.01 Vector Equilibrium:
Omnidirectional Closest Packing Around a Nucleus:

極地の裏庭に回帰したイヌイット

水も、食料も、エネルギーも欠乏しないデフォルトが形成され、
その後に、人間はバイオスフィアにやって来た。
大多数は、分断して支配される見えない牢獄に幽閉され、
幸運にもその牢獄の外で生き延びたとしても
「欠乏か、さもなくば過剰」という無知と引換に、
そのありふれたデフォルトは奪われ続けてきた。

しかし、移動するための人工物(外洋カヤック)を開発したイヌイットは、
住居構造の三角形化によって極地の裏庭に回帰できた。

クジラの骨でできた半地下の冬場住居=イグルーの元型(Wiki)
鯨の骨は、風雪に耐えるように互いに三角形化されている。
この強固なフレームは防水性に富んだアザラシの毛皮で被覆される。