トリムタブ」カテゴリーアーカイブ

法則性がないランダムという無作為

科学はランダムな要素という概念によって、
主観的な出来事を人生における刺激的だが
不注意なランダムな経験として捉える。
明確な目的のない経験をより排除しても,
客観的な出来事は認識できない。
主観どうしが化学反応を起こして
予測できない全体を垣間見る経験を
他の出来事から見分けられるかだ。

「ランダム再生」を選択する行為は、真の「無作為」を再生しない。

他者の自由度を減らすことなく他者の生存に役立つ構造デザイン

鯨を捕獲するための狩猟用カヤックは、
防水性に富んだアザラシの毛皮コートを
転覆しても沈まないように
船体デッキを覆うまで存在していない。
他者の自由度を減らすことなく、
他者の生存に役立つ構造が存続しえるかを考察する時に
構造デザインは初めて生存段階の有用性からリセットされる。

狩猟用カヤック
狩猟用カヤックは、荒波で沈没する危険を減らすために
クローズドデッキのデザインで構造を進化させた。
構造的には獣皮ボート(skin boat)

テンセグリティはモバイル生活器の元型

バックミンスターフラー研究所の
60トンものクロノファイルを検証した時、
驚くことに、テンセグリティ概念の発見とそのモデルに
ケネス・スネルソンはまったく関与していない事実が分かった。
彼がフラー独自のテンセグリティ概念を使用したこと以上に
その原理を構造として開発していないのだ。
つまり、美的価値に絶えず惹かれて
古典的表現様式へ固執する行為こそ
反シナジェティクスであり、
シナジェティクスの発展に貢献したとは考えにくい。

スネルソンが自分芸術作品に対して、
フラーのテンセグリティ以外の名称を考案していない事実は、
独創的な表現様式へ固執する行為にも反する。

テンセグリティ構造は、人類のためのモバイル生活器である。
展開型テンセグリティ構造 直径11mの縮小モデル図面  
制作 シナジェティクス研究所 梶川 泰司
バックミンスター・フラー生誕100年祭 1995 ニューヨークで展示

「一を識り十を観る」

「一を聞いて十を知る」は知識欲からの学習方法に終わる。
「一を識り十を観る」は、
経験から誘導される直観と想像力がなければ到達できない
抽象性ではなく、具体性なのである。
「一を識り十を観る」は、
観察に依存しない「存在の見立て」であり、
抽象性に置き換える誤謬からの脱却に始まる。

SYNERGETICS RBF 1975
Fig. 608.01 Instability of Six Vectors Except as Tetrahedron:
The alternate consequences of six vectored configurations.
Only the tetrahedron is fully stable. It is synergetic.

生物を覆う薄膜の厚み

カボチャのフィルム状の表皮は、
急激に加圧して急激に減圧した時にのみ、
カボチャの分厚い硬い外皮から分離し始める。
その半透明の薄皮フィルムの厚みは、
僅か100ミクロンである。
この表皮の厚みは、
ゆで卵を剥くときに剥がす卵殻膜の厚みと同じである。
トビウオの羽根のフィルム状の薄膜の厚みも100ミクロンである。
人間の表皮細胞の表面の外皮部分の厚さは、
さらに薄く10~20ミクロン程度である。

トビウオの飛行速度は時速50~70kmで、
最大400mも連続して滑空するための折りたためるフィルム状の翼

試行錯誤のための時間の空隙

経験を伴わない学習による理解は
情報の増加になるだけで
試行錯誤から定着されない限り
脳に貯まるゴミとなる。
貯めたゴミ量を競うクイズ番組で使われる以外、
「ゴミ箱を空にする」ノウハウは
学校では教えても貰えない。
試行錯誤のための時間の空隙がなければ、
全情報量は増加しない。
空隙とは、より加速する情報のエントロピー増加に反する
自己のテクノロジーだ。

SYNERGETICS RBF 1975
“Concave octahedra” and “concave vector equilibria” pack together to define the voids of an array of close-packed spheres which in conjunction with the convex spherical vector equilibria fill allspace.

バックミンスターフラーのメタフィジックス

彼は20世紀を代表する天才である一方で、
個人のオリジナリティを否定する
メタフィジクスを備えていたと思う。
彼は一度も「デザイン」したことはなかった。
彼は「発見」しかしていない。
これはもっとも知られざるフラーの本質だと思う。
超専門化したシステムでは、
つねに局所的なオリジナリティに
こだわらなくてはならないから、
自然界のシステムの等価物を
人為的に創りだせる幻想に依存する傾向が生まれる。

ROWING NEEDLES RBF 1970
尖った方がボートの後方で、消波機能があるので高速移動できる。

自己啓発

よりよい自分や、心の成長を求めて
生まれ変われるという自己啓発を信じてはいけない。
本人の意志で、棺桶とオムツが同時に一組必要なほど、
面倒なことはない。

紙オムツの構造
吸収体の中央部をタテに2本の溝がはしり3分割しているユニークな立体構造。
本人の意志ではなく、溝に沿っておしっこをすばやく前後に分散させ、
吸収体全体で瞬時に吸収する。

情報共有に対する逃走行動

情報を共有する友達において、
次第に良い友人ではなくなるのは、
目的意識よりも情報によって、
互いに結びついている場合である。
情報共有は互いに御するための手綱に変化する。
なければもっと自由だと感じる時こそ
外側手綱核という脳領域は嫌なことを鋭敏に検出して
将来の行動を適切に変える時だ。

京都大学霊長類研究所

引張力を記憶する釣糸

大きな魚を釣った釣糸は
その引張力を記憶している。
釣人にではなく
釣糸には
より大きな魚に備える時間と経験を
与えなければならない。
経験のない釣糸は急激な引張力で破断し易いという
メタフィジクスが釣人に形成されるまで。

大きな魚を釣った釣糸