グランチ」カテゴリーアーカイブ

続)自己愛

発見される相互の関係を
積算ではなく、つねに統合する行為によって
自己愛が優先するシステムへの依存度を知ることができる。
自己愛が優先する社会は絶えず偶像を作り出す。
自分を外から見る経験よりも
内部から見る世界だけを存続させるために。

消費税

人間は日々20キロの空気を呼吸する。
その中から2.6キロの酸素を取り入れている。
一日の水の消費には課税されてきた。
国家はやがて酸素の消費行為にも課税するだろう。
消費税はつねに軍費調達のために始められている。

気休め

<クリティカル・パス>の過程を学ぶ機会が
現在のカリキュラムにほとんど存在していないのは
学習過程のすべての試験が
幻想上の基礎を抱かせるための
短命な知識だけではなく
概念の牢獄に繋ぎ止める手段になっているからだ。
良い成績は虚しい競争を勝ち抜いた
気休めの報酬として与えられる。
知識の破壊なくして理解は生じないにしても
その勝者を気取った学生たちに
シナジェティクスやデザインサイエンスを教えるほど
虚しい破壊行為はない。

井戸端(well)

努力する人は未来を語り、怠ける人は過去を語る。
どちらも今を生きているわけではない。
井戸端で水くみや洗濯などをしながらではなく
日々の稼ぐ仕事の傍らで
ただ語っているだけである。
21世紀の井戸端は至る処に湧き出ているから
かなりの物知り(=a well of information)になっているが
その井戸はどこからでも覗き込まれている。

国家と個人

部分の集合が全体を形成するにしたがって
全体のために部分を犠牲にする全体が容認される場合
全体は推測可能である。
部分からは推測できない全体のために
機能しているシステムでは
部分の欠損が発生しても
全体のシステムに致命的な状態を形成しない。
それは、全体のために部分をより犠牲にしないことではない。
全体が部分よりも重要ではなくなるからではなく
より重要な部分が形成されない全体が形成できるからである。

虚報大国

「吉田昌郎元所長の調書については、
本人が上申書で非開示を求めていることから、
これまで通り開示しない」朝日新聞
未来よりも過去の事実を変える人々が
議会制民主主義とメディアを支配しているかぎり
こんな情報は当てにならない。
非独立国家の最初の原発は日本の税金で研究開発し
その後民間企業に譲渡されたのである。

特許的独占のための独裁

STAP細胞は存在するからこそ
理研はネイチャーの論文提出よりも
特許出願を先行させてきた。
研究者の論文を取り下げさせても
特許出願を取り下げていないのは
理研がすべてのSTAP細胞特許の特許出願人であるからである。
STAP細胞に関しては製造方法の発明よりも
その概念の発見の方が科学史的に重要視されるにちがいない。
STAP細胞の製造方法を特許的に独占して
関わった複数の発明者ではなく
その第1発見者を理研から解雇するために
論文を意図的に不正に提出させ
論文の掲載後に匿名でインターネット経由でその不正を暴露し
その発見者を研究所内の法律で陥れるすべての関係者の時間エネルギーは
税金で賄われてきたのである。
少なくとも、理研は概念の発見者の名誉と事実を
自動消滅させる企ては成功しているように見える。
それほどの傲慢さと犯罪行為を維持できる社会構造を
批判しない人々は、内部であろうと外部であろうと
もはや科学者ではないだろう。
小さな独裁者の集団性は
メディアのヒステリックな排他性と共鳴しやすいのである。

習性(habit)

動植物の場合は、生息地(habitation)は
習性(habit)が反復して形成される環境である。
欲しいと思うものを買うシステムは
必要なものだけは自分で作れない習性(habit)によって維持される。
たとえば、エネルギー、食料、住居。
消費は、もっとも簡単な習性の模倣である。
そして、知的産業社会では教育も消費に含まれる。
エネルギー、食料、住宅、教育を買う習性を
哺乳類では人間だけにしたいのだ。
その権力構造(Power Structure)が
けっして模倣されないように。