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無知について

今や1000人もの乗客を搭乗させて
高速飛行する航空機の安全性は
機体をより少ない材料でより強度と剛性を向上させる
超軽量のテクノロジーを求めてきた。
通常の建築ビジネスでは
安全のために建造物の構造計算値から求めた<安全率>を
さらに5、6倍に拡大したリスク回避のための<安全率>を採用するが
航空機ビジネスでは
構造計算値のせいぜい2倍かそれ以下の
科学的な<安全率>を採用する。
より大きなリダンダンシーが
垂直荷重や外力を分散する自由度を
より少なくすることによって
労働や生活を危険な建築空間にほとんど幽閉してきた。
巨大地震対策のために
さらにより大きなリスク回避用の<安全率>を
設定する21世紀の建築ビジネスは
航空機のテクノロジーを無視すればするほど
多額の建築予算を獲得できる社会構造を
より強固により政治的に形成している。
より大きな技術的な無知は
より大きな<安全率>を設定し
その闇雲に隠れて
もっともリスクのない利益を確保する。

服従について

21世紀の新しい服従とは
有り余るほどのエネルギーと食料がありながら
憎悪と暴力、残虐性
そして
放射性物質から
等距離に置かれた状態を
遠ざければ遠ざけるほど
あるいは
逃亡すればするほど
それらのすべてが
より分離し分裂するように
遠隔的に物理的に作用する現実を
ついに受容することにある。

知性の役割について

微積分学における
微分に対する積分の関係のように
シナジー(synergy)は
エネルギー(energy)にして
反対称性がある。
宇宙における全エネルギーが
増えも減りもしない現実と
シナジーという知性の役割が
その現実から独立していることを
科学的に明らかにすることに
そして、
その知性が
惑星地球上のすべてのエネルギー危機と金融危機という
作り話という現実(real=royal)を絶えず創作する人間の巧妙な知性から
派生したのではないことに
無関心にさせる教育システムは
宗教以上に強大だ。

外部と内部について

経済が上向き加減になるか
あるいは下降気味になるか、
生活水準が高くなるか
あるいは低くなるかは、
<線的>な世界観を基にしている。
宇宙でのすべての出来事を
理解し生存していくには
<上・下>や<高・低>といった<線的>な概念では不十分である。
その世界観が
<内部>と<外部>の概念を除外しているかぎり
人間の生存の非現実的な出来事を扱っている。
異なった<内部>が
互いに包含し浸透するには
つねに<外部>が存在しなければならない。
<内部>はかつての<外部>であったからでもある。

空間について

家の壁にはたくさんの写真があり、
家具で埋まった部屋は
幻想に基づいて構成された空間である。
宇宙には
まだ発見されていない無数の構造とパターンが存在する。
人類だけが
宇宙の中のキュービックで特殊な小さすぎる空間を
個人単位で所有しようとしている。
その試みは
空間に対する単純すぎる主観的な幻想にちがいない。
21世紀の最新の住宅は
省エネかもしれないが
人類全体の生命活動に対してほとんど有機的ではない。
銀行がこの空間を金利を稼ぐ手段として
さらに、通常30年住宅ローンが支払い終わるまで
その宇宙の空間の抵当権を所有してきたからだ。

生存空間について

あらゆる生存方法に適応するために
複雑な行動パターンを学習すると同時に
より専門分化していく過程で
全体的でより高い秩序を獲得する能力は
徐々に衰退しく傾向にある。
35年の長期住宅ローンは
個人の全体的な予測能力の欠如からではなく
生存空間を自分で造る能力の衰退から始まった。
住宅を買う習慣は教育された結果である。

ゲーム

ひたすらモノ(=土地や家)を買い続ける
個人の消費ゲームが終わったからこそ、
食糧とエネルギーをより高く買わせ
個人の富を食いつぶす
国家と大企業による
飽食ゲームが始まったのである。
このゲームを支えるエネルギーこそ
戦争の根源である。

節約について

節約によって
エネルギー、材料、時間などの入力量を軽減できるが
生産効率をけっして向上させていない。
節約するためのエネルギーは
近視眼的な富の浪費である。
消極的な抵抗は
生命を維持するための生産方法を変革できない。