グランチ」カテゴリーアーカイブ

欲望

無尽蔵の原子力エネルギーは
自然に従った後に、
自然を征服するテクノロジーが
もたらすはずだった。
しかし、
自然を征服できない時は
自然に従うこともできない
テクノロジーだった。
アインシュタインの発見以後
権力構造が
エネルギー独占という見えない欲望の変換を
名誉と助成金の見返りを果せる科学者たちに
委託しただけだったから。
自然のテクノロジーは
つねに欲望からは
構造化できないように
デザインされている。

doing more with less

99%の科学者は
半世紀以上も
政府と電力会社が推進した
「効率の良い発電システム」である原発が
「もっとも効率の良い」発電システムではないことを
批判できなかった。
物理的な効率は
グランチによって
「もっとも効率の良い」政治的な便宜に
変換されただけだった。
みんな空飛ぶ「鉄腕アトム」(1951生まれ)と
「ウランちゃん」
に洗脳されたのだ。

タダ

生きるためには
食料とエネルギーとシェルターが必要だ。
それらをすべてお金で買う
システムこそが
放射性物質を無料で拡散させている。
資本主義の
タダほど怖いシステムはない。

(続)構造

グランチは見えない構造で
人々を搾取してきたが、
グランチは自然の構造までも
支配できなかった。
彼らの戦略は
自然のように構造化できなかった。

相互作用

原子さえも、
エネルギー条件がそろっていなければ
最初の構造ではいられない。
原発問題は
「われわれの欲望と向き合うことを強要させる」のではなく
われわれが
最大規模の世界権力構造の欲望と向き合って
無数の死や絶望
そして
数えられない敗北すら
受容していく
最大規模の同時的・非同時的な
「人間が作ったもの」との相互作用なのだ。

決める力

誰が決めるのか

誠実に生きることは
本来、同じ問題だった。
人々は稼いで生きるために
権力に屈してしまうことに
風景のように馴染むので
これらは別々の問題に見えはじめた。
そして、
誰に決めて欲しいかに
すり替え
誰が誠実に見えるかで
問題を傍観し
人々は決める力を
あまりにも簡単に
代理人(=政治家)に与えてしまった。
真実を知り、
現実を決める力を
譲渡した夢想家たちには
もはや夢から覚める
エネルギーさえないのだ。

国家

エコロジーの発見は世界を変えなかったが
核反応は国家を7日間で変えた。
国家のすべては虚偽であった。
虚偽は、
国家を衰亡ではなく
死滅させるだろう。

湯沸器

瞬間的にお湯を沸かして
また冷やす。
ただし、
大気圏が冷却した海水で。
効率の悪いデザインだけではなく
電気代は課金するが
地球に冷やし賃を払っていない
不作法なエントロピー族の時代遅れを
合法化する政治システムは
冷戦後最大の長期的熱戦の危機に陥っている。
■建造中の核爆発兼用型の湯沸器
 手前は格納容器の半球型の蓋
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飼育革命

プルトニウムを食べるほど
無知な奴隷はいなかったが、
プルトニウムを食べさせるほど
飼育された人間もいなかった。

非人格的な方法

物質をエネルギーに換える方法を学んでも
その代価を払わないで
効果的な殺戮の道具にした歴史から、
そして
第二次世界大戦の後、
電力産業は原子力計画の資産全体を〈無料で引き継いだ〉歴史から、
そして
基本的な操業コストの絶え間ない削減と料金の絶え間ない値上げとを組み合わせて
莫大な利益を生んだ発電ビジネスから、
そして、
電力市場の独占のための原子力を利用した〈公益事業〉から
つまり
エネルギーをお金に換える巧妙な課金システムを運営する連中から、
そして、
将来的に化石燃料とウランが枯渇することがわかっていた連中の
超国家企業という巨人(グランチ)の非人格的な方法から
いったいどんな誠実さを期待できようか。
われわれはまだこの非人格的な方法に
ほとんど不慣れであるが
誠実さと絶縁した強欲な法律家資本主義は
すでに半世紀前に確立されている。
すべては、
原子力エネルギーの開発と同期していたのである。
参照 
☆リンク 
犬のしっぽ 2011年4月16日
“鉄腕アトム “:http://www.two-pictures.net/mtstatic/2011/04/post-1930.html