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贈与システム2

人々が労働から得る収入の範囲で生活していたなら、
富の大半は蓄積されなかっただろう。
いまや富の大半は、グランチへの贈与である。
たとえば、
現金化できない500兆円を超える米国債と
グローバル銀行化されたその倍以上の郵貯総額。
人々は自分の富の素速い移動にまったく無関心である。

無関心

引力の反対は斥力であるが、
重力の反対の斥力は確認されていない。
人間の場合、
興味の反対は無関心である。
子どもの興味や好奇心は自発的であり
けっして教育できないが、
愛を装った人たちによって
無関心は意図的に教育されている。

会計システム

会計学とは何か。
この世のすべての富とすべての借金を足すと
ちょうどゼロになる。
言い換えれば、誰かの富は誰かの借金である。
(会計学からみれば、あらゆる戦争は時代遅れである。)
いま日本人の借金は1300兆円を超えている。
それはすでに日本人の預貯金総額を超えたのである。
しかし、金利がある限り、
今後1世紀以上も返済できない数字である。
(世界中の植民地の教会で最初に教育されてきたのは
英語と金利計算のための数学である。)
全てが失われようとも、まだ未来が残ってるという
経済的幻想に対して
人々は相も変わらず「システム」と呼んでいる。
課金システム以上に略奪するシステムは
もっとも非人格的に成功してした会計システムだ。

贈与システム

超国家企業というグランチは、
富の交換の媒介である現金会計システムを
完全に独占するために
法律的に抽象的存在を保証している。
それは、人間の生命をどのうように愛情をもって育むかという
問題を無視するためにある。
そして、お金という富が、将来にわたって人間を保護し、育て、
そして環境に適応させる組織化されたノウハウを教育することには
ほとんど利用されないように。
実際、奨学金などの贈与システムは
より強い支配の絆のために利用されている。
個人としてお金持ちも、
お金でお金を稼ぐノウハウに優れているだけである。
小さなグランチはいまや増加の傾向にある。
彼らに憧れる貧しい個人が無数にいるかぎり、
尊敬はどこにもないままだ。
真のノウハウへの尊敬はだれも贈与できない。

消費税

自然は生産をあまりにも重視し、
消費をあまりにも軽視しすぎると言うことはない。
なぜなら、
20世紀の物理学は宇宙のエネルギーは増えも減りもしないことを発見し、
生産と消費は、人間の始まりと終わりの概念から
生まれることがわかったからだ。
エコロジーは生産と消費の専門分化を否定しなければ、
理解できないと言う意味で
エコロジーの専門家は存在しない。
エネルギー生産と消費の概念は
人類に課金するために利用されている。
(経済学者や政治家を使って民主的に合議的に)
グランチが空気に課金できるテクノロジーを所有すれば、
65億人の空気消費税で賄えるかもしれないが、
同時に、彼らのこしらえた生産と消費の概念を適用すれば
グランチは疑似エコロジー的に植物に酸素生産費を
払うべきである。

ノウハウ

大企業は天然資源の情報( know where)を独占し、
専門家たちは特許にも公開しないほどの
技術情報(know how)を独占している。
頭のいい学生たちがその企業や専門家に憧れるとき、
情報を独占したいという強い動機づけがあるわけではない。
家族とよい暮らしができるという見返りで、
目的意識(know why)の芽生えた若い優れた頭脳を
素早く分断していくために、
人間の利己主義と人生の保証につけ込む
ノウハウがある。
そのノウハウには社会のモラルを効果的に支配する方法を含むが
グランチはそれ以上の発明はしてこなかった。
彼らが地球の稀少元素を独占しているかもしれないが
それらを自発的興味から発見したことは一度もない。
その結果、家庭でさえも、
目的意識がなくとも富の蓄積を優先する考えが
模倣される場所となった。
こうして興味がなくとも
お金持ちになるための職業に憧れる条件反射が形成され
利己主義を発展させる近視眼的な子どもたちが
両親によって教育されている。
競争によって
より奪われていくノウハウの餌食である。

平均的人間

家は、地上における住むべき場所に適応するために、
大きな距離を短時間に安全に移動する航空機や自動車のように、
デザインされてこなかった。
しかし、いまや平均的な人間でさえ
3年に一回の割合で引越しをしている。
高齢化と出生率の低下で
都市でも農村でも誰にも貸せない空き家は増加している。
空き家とは、
高価すぎる移動しない、しかも短命な道具を
個人が所有しすぎた結果である。
有機体生命が必要とする真の機能は
未だデザインされていない。
土地資本主義の許認可システムで働く
21世紀の最後の奴隷たちに、
外部化すべき道具のデザインを依頼してはいけない。
彼らに宇宙の要求に基づいた諸機能が意識的にデザインできない以上、
富は失われるばかりだから。

より新しい情報

パソコンの個人購入と学習によって、
人々は未来の労働から軽減されたがったが、
ネットワークの統合によって人々は見事に
これまでなくより巧妙に搾取されてきた。
消費は条件反射的な隷属から人々を解放しない。
隷属から人々を自由へ解放するのは
思考である。
その思考の道具は言葉である。
つまり、グランチは
言葉を条件反射的に消費させれば
思考方法は変わらないことに気づいている。
入手可能なより新しい情報が
より好きになっている情報グルメ以上の
隷属はないに違いない。
より少ない言葉から
人間の思考は成り立っている。

鋳造技術

貨幣は印刷された自由である。
お金は自由と交換できるが
しばしば鋳造された偽の幻想にすり替えられる。
印刷されたすべての富は
われわれの実際の借金である。
この単純すぎる経済原理を発明したのは
自由を鋳造し、欲しいだけ貨幣を印刷している連中、
グランチである

定数

定数は存在する。
電子や陽子、中性子の静止質量などは不変である。
しかし、すべての標準は変容する。
標準は存在しない。
定収入や消費税、高速料金
定額制のエネルギー料金や携帯料金、
そして国会の議席数など、
社会は「任意定数」という標準だらけである。
宇宙の定数の発見者よりは、
古い「任意定数」を陳腐化し
「未知の定数」を法律言語で標準化する人のほうが
圧倒的に多い。
古い任意定数を、
また別の任意定数に置き換えてみせてる
このテクノロジーこそ
21世紀の最大の標準である。