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情報危機

倒産件数は増加するばかりだ。
2008年には、1年間に倒産した上場企業件数が過去最高を記録した。
しかし、創業件数の推移には依然興味がない。
これは古い社会が引き起こす情報危機である。

失業

明日、何をすべきか自分で決められない状態を失業という。
知的労働者はより頻繁に失業している。
しかし、失業毎に知識を確実に生産性に結びつけようとしている。
労働者の生産性および知的労働という概念は
マルクスの時代にはなかったことだ。

2つの中央銀行

中央銀行はアメリカにもあるが、旧ソ連にも存在した。
後者の中央銀行は計画経済の管理統制をした。
この2つはともに各イデオロギーの教義となった。
預金金利と貸出金利の差益で富を独占できる権限を銀行に与えるための。
つまり、金融資本主義の理論である。
金融資本主義と言う概念は、1910年にドイツで誕生している。
自然の経済はこの理論では運営できないだろう。
なぜなら、自然はあらゆる権限を生まない。

動的基地

軍事的援助が同盟国の相互の信頼を形成できたことはない。
世界でも最も住民にとって危険な軍飛行場の一つである
普天間基地の軍事的な必然性は
前世紀にすでになくなっているが、
われわれには敗戦国としての
軍事費の負担義務しか知らされていないだけである。
普天間基地を撤退させたいのは住民だが、
普天間基地を陳腐化したがっているのは、
衛星という動く基地をすでに統合した
大気圏外型軍事テクノロジーである。
日本は宇宙輸送船HTVの建造に着手している。

安全値

リダンダンシーの起源は、
無知であるがゆえに
潜在意識的な恐れから
保証を求める社会システムにある。
われわれの住居は、
高コストな安全値を過剰にした疑似構造だ。
航空機の安全値は建造物や自動車に比較すると
もっとも低く設定される。
安全値でラッピングされた無知と政治的保証は、
建築の専門分化が支えている。

同時性

すべての物理的現象は同時的かつ非同時的である。
世界同時的恐慌こそ
企てられた同時性にちがいない。
貯金はこの世で最も危険な同時的な富になる。

金融活断層

海底が地表よりも低いのは
海底が海水で浸食されたからではない。
海底の地質の方が陸地よりもその密度が高いから
重力で沈下した結果だ。
同じ理由で
地上でヒマラヤ以上の山脈が形成されなかったのは
重力で地殻そのものが沈んでしまったからだ。
バイオスフィアに
クレーターが少ないのも重力が月の6倍強いからだ。
人間はクレジットローンや金利返済の絶対額と返済期限に比例して
より深く地殻に沈み込んでいる最初のほ乳類だ。
巨大な地殻変動以外で移動することができないほどに。
金融資本主義は巧妙に張り巡らされた
見えない活断層だ。

無化(zeroize)

料理がまずい場合は、食材だけではなく、
作り方にも原因があると考えられてきた。
本当の原因は会話がないからだ。
つまり、
自己との会話、
あるいは生得的な自己教育の最小限のシステムの欠如。
自己のテクノロジーは家庭科では教えない。
まして、
科学テクノロジーからも学べない。
権力テクノロジーが抑圧以上に
それを圧倒的に無化(zeroize)してきたからだ。
男たちが黙って食事をする習慣を
なぜ男の威厳に仕立ててきたかにも応用できるだろう。

ドメイン

世界は真っ二つに分かれている。
共産主義と民主主義に。
と資本主義は主張している。
世界は共産主義と資本主義に分割され続けているとしても、
たった2つしかないドメインでさえ
だれも選べないで生まれている。
次に、
宗教のドメイン数に次いで、
国家のドメイン数、
そして企業のドメイン数の順に増えるが
これらの選択肢は
より増えるようにデザインされている。