グランチ」カテゴリーアーカイブ

気楽なメタフィジックス

幾何学愛好者が
シナジェティクスを批判するほど
シナジェティクスによる存在論が試行されないのは
完全に不調和で分裂している国家が実現されているからだ。

互いに異なる利害を生むための
異なるアイデアをめざすだけの個性によって、
互いに理解しない人間同士をバラバラに束ねるテクノロジーを開発しながら
税収奪から逃れる企業と税収奪に飢えた国家との間で、
幾何学愛好者たちは気楽なメタフィジックスを奏でている。

気楽なメタフィジックスから
エネルギーも食料も、そしてシェルターも生産されない。

権力の起原論

権力のメカニズムと権力の力学の総体を研究する研究者は
権力の起源の関する考古学を持たなかった。

『クリティカル・パス』(バックミンスター・フラー著 梶川泰司訳 白揚社)は、
権力の起源の関する考察から
国境を越えた見えない<グランチ>の包括的な動きを予測した最初の書物である。
(<強欲な法律家資本主義>という現在の経済学者が使用するタームは、
この訳書から生まれている。)

権力の起原論なき権力の力学の総体からは、
<強欲な法律家資本主義>の黄昏を予測できなかった。

不動の地盤

未知の断層は、科学者ではなく
地震によって発見されることがほとんどだ。

大地震の予測は、科学的には不完全であるにもかかわらず
既知の断層によって作られている。

これほど危険な予測はないのだが
地震によって発見される断層を科学研究費で研究する地震学者ほど
不動の地盤はないのだ。

無対称性

人間はあらゆるものを発明することができる。

非対称性ではなく、無対称性に
魂を奪われやすい人間には
考える能力を与えられたのだ。

軽薄で嫉妬深く、気まぐれで偏見に満ちた不公平な世界や
他人の価値基準を変える方法を除いて。

タイムラグ(再考)

子どもたちが
自発的な会話もない教室で
曖昧で散漫な学習に時間を費やし、
大人たちが
動機もないまま解決すべき優先課題を持たない
学問や教育に時間をかけすぎると、
どんな人間をも
怠惰で不確かな人生へと導かれる。

そして、異なった言葉とデザインで着飾った人間は
誰でも誰かに似てしまう。

それは大多数から富を奪うために
非同時的に感じさせる
歴史的な企てなのだ。

そして、
情報を非同時的に管理され
ついに健康までも奪われている。

巻き込む(involve)

<展開evolve>に対比する概念(正確には反対称的な概念)は
<巻き込むinvolve>であり、「回転して内部に巻いていく」ことだ。
これは前者と相補的にかつ動的な均衡を形成する。
この相補性は、決して鏡像的な関係ではない。

この概念モデルは、台風にもハリケーンにもキノコ雲でも再現されるが
沖縄は、アメリカの軍事的展開を回転して内部に巻いていく
ナーガの棲む場所だ。

人口と地球温暖化

科学的な計画や見解は、政治的な計画以上に
つねに、圧制の戦略や手段になる。

人口と地球温暖化を減少させる以外に
エコロジーは存続できないという科学的見解のもとで
たとえば原子力は税金によって開発されてきた。

貧困への統制力

政府開発援助(ODA)による貧困救済の贈与形態は
貧困化とテロの一原因であり、
あらゆる生産的で加速度的な富を超国家的企業による搾取によって
その富の格差、そして、
テクノロジーの固定化(主にダム建設などのインフラ整備)と拡散をもたらす。

こうようなIMF体制が得意とする贈与による統治は
みえない軍事力と緩慢な死(人口統制力)を強化している。

食料、エネルギー、シェルターへの
自立した生産力の加速度的な富は
つねに見せかけに終わる。

ミュート機能

「流れの中で空気の中で固まっていった(都知事)」

利権構造を批判する身振りを支えるこの政治家たちの言語は、
比喩において、非科学的であり、破綻した記号に満ちている。

<空気を読む>ことに矯正された社会とメディアは、
破綻した記号群と特殊な方言を
ミュート機能(出力を遮断する機能)として
日本全域に通じる<標準語>に仕立てようとしている。

このノイズを消す沈黙する機能は
隠れた現金製造装置に変換されたのである。