グランチ」カテゴリーアーカイブ

二重性

合法性と違法性のルールを組織する政治システムの二重性そのものが
政治家のモラルと処罰を曖昧にしている。

空間の配分

暗黙の空間の配分によって
住居デザインを人々に強制する方法は
こどもたちを物理的・空間的に配置させる義務教育を
実施する建築空間において始まり
動作や歩行姿勢・生活作法などの身体に関する
見えない政治的テクノロジーによって
長期的に矯正されていく。
(大多数は、夜空の見えない低すぎる天井の住宅に慣れきっている。)

政治的テクノロジーによって
自律的シェルターの空間デザインが
衰退しきっているのではなく
完全な無管、無柱、無線、無軌道で生存可能な
空間の配分に成功したシェルターを
誰もデザインしたことがないのである。

優先課題

エネルギーと食料、そして住居のテクノロジーを
支配し、独占することが搾取の歴史的手段であり、
いまやそれらが人口を制御する重要な手段と化しているかぎり
彼らは決して安全で耐久性があり、安価な住居をデザインしない。

それらは、彼らの優先課題ではないからだ。

記号テクノロジー

金融工学は、もはや保護すべき国家や企業の名においてなされるのではない。
局所的な組織を超えて自分たちだけが生き残ることを目的にしてなされ、
人口全体の長期的な破産を前提として
国内外で戦争し殺し合うように訓練するための
包括的な記号テクノロジーを形成している。

国家を超越した企業体の構成員である金融工学者は、
グランチに雇用された経済学・会計学の専門家ではなく
それらを理解した産業テクノロジーにも精通した数学者や科学者である。

彼らはいまや権力テクノロジーの主要な部分である。

太陽系哺乳類

家を自分で作るための
自己のテクノロジーに
金融工学者と建築家たちは
これからも協力しない。

借金と長時間労働が
未来の失業者の群れを加速させている側の
<知の体系>と<太陽系>は無関係である。

<太陽系>では
風と光が買えないように
哺乳類は家を買わない。

真理の構造学

クリティカル・パス[=真理の構造学]における権力メカニズムの分析から、
社会の中で展開される闘争・対決・闘いと
その戦争の諸要素である様々な権力戦術によって
生産される様々な知がどのように作用するかが理解できるようになる。

その理解から生まれる新たな知が
これまでの権力戦術よりも
より統合された知を生んできたところに
真理の構造学がある。

シナジェティクスの探究においても
すべての科学的・数学的な概念形成過程に無関心ではいられない。

私の知る限り、『クリティカル・パス』を深い関心と共に
自発的に読み始めた13歳の少女に、
理科と数学の理解に明解な変化が始まった背景を説明できる。

もちろん、『クリティカル・パス』を写本するだけで
それらの成績が飛躍的に向上したことは
真理の構造学の目的ではなかった。

大量破壊兵器

金融商品(デリバディブ)という
21世紀の見えない大量破壊兵器を作成した専門家は
経済学者ではなく、数学者や科学者である。

リーマンショックだけでも
その被曝者は、5千万人を超えていた。

個人住宅の所有は、金融兵器製造の始まりである。
生き残るためには、住宅を決してローンで購入してはいけない。

モバイルシェルターは、政府と銀行によって計画的に製造されてこなかった。

権力構造から一時的にステップアウトした広島スピーチ

「国家は犠牲と協力で人々が団結するストーリーをこしらえ、
優れた功績を認めるようになります。
しかし、自分たちとは違う人々を抑圧し、人間性を奪うため、
こうしたものと同様のストーリーが頻繁に利用されたのです。」
———2016年5月27日 オバマ大統領の広島スピーチから引用

これは、アメリカの現職大統領が自ら権力構造から
最初にステップアウトした公式スピーチかもしれない。
これが、ノーベル平和賞の唯一の役割かもしれない。

「核保有国は、恐怖の論理から逃れるべき」だが
その恐怖の論理を人々に教育しているのはその国家だけではなく、
被曝者の悲惨な人生も自分たちとは違う敵国の人々を抑圧し
その論理の構築に頻繁に利用される幻想メカニズムは
いまや市民社会に浸透したのである。

その幻想メカニズムがすべての核を生産しているのである。

物質(ウラニウム)と精神の分裂エネルギーこそ、
権力構造を効果的に維持できるからである。


step out=一時的に引退する行為

G7のデフォルト

デフォルトとは、成すべきことが成されない状態を意味する。

権限があるにもかかわらず
何もしない人々を自由に批判できるが
彼らを罰することができない構造こそが
中国、ロシアが参加しない西側諸国における
非公式な「世界政府」を支配する
法律家資本主義のデフォルトだったのである。

グランチの黄昏

原子力発電所を54カ所も製造し、
究極には技術的にも政治的にも不可能になり
管理不可能な永続的な破壊力を持つ200トンのウランの核反応を
地下で地下水で冷却し維持することしかできない以上、
医学によって平均寿命を調節できるばかりか
生物を繁茂させ、DNAを改造し、
社会全体を統御し弾圧し抑圧もできる政治権力構造は
廃れただけではない。

人間的な主権から完全に逸脱したという正しい認識を
権力が自らの間違った対処から確立してしまったのである。

しかし、それは彼らの分裂し燃える黄昏から逃亡する自由が
奪われ、そして、被曝した後だったのである。