「最高の授業には最高の教師と最高の生徒が必要だ」
と考えているのは、教師と学生の傲慢で不自然な考えである。
最高の授業には最高の教師も生徒も不要だ。
こどもがこどもを教える環境をデザインするのも教師ではない。
こどもは動的に変動する環境をつねに動的に整備できるからだ。
彼らは、生存に不可欠なあらゆるタイプの言語を
短期間に習得できる。
「グランチ」カテゴリーアーカイブ
非人格的に
物理学におけるブラックホール、量子もつれや量子テレポーテーション、
そのすべての概念も定義も
そして、それらの実験による存在証明方法も
基本的には擬人的である。
しかし、宇宙は非人格的な存在である。
シナジェティクスほど
擬人化を遠ざけるメタフィジックスは存在しないだろう。
シナジェティクスは
非人格的に思考する過程における科学的な試みである。
宇宙の非人格的なテクノロジーは
人格の破壊と殺傷のための軍事テクノロジーのようなノウハウとは異なる。
Art(芸術)
広島や長崎の核による被曝の悲惨さを認識させないで
原発テクノロジーを発展させるには
最初に核の平和利用を信じ込ませる必要があった。
感情移入から恐怖を排除する長期的な心理作戦によって
戦後世代は<鉄腕アトム>に愛情を感じてきたのである。
アートは、軍事的に応用されるが
技術の在り方を
明確に(=articulate)問うことも
原初的なアートである。
自然の構造デザイン
飛行機事故で死亡する人数よりも
地震で死亡する人が圧倒的に多いにもかかわらず
人間の生存に不可欠な構造のメカニズムに
飛行機ほど純真で率直なメカニズムを見つけることができないのは
構造家や建築家のほとんどがライセンスを獲得する過程で
構造物を土地資本主義における不動産に変換するための
記号の生成と変換方法だけが教育されてつづけているからだ。
建築の構造は不動産として大地に依存する限り時代遅れである。
もっとも単純な部材と部品数から形成される
テンセグリティシェルターの構造デザインほど
純真で率直なメカニズムの統合を要求するものは他に存在しない。
構造がもっとも単純な水素元素を開発したのは
人間ではないように
テンセグリティシェルターを開発する構造デザインは
原理の発見によって認識方法が変わる自然科学に属する。
自然が利用している構造のデザインは
観察よりも遙かに認識によって飛躍する。
引用
本やネット、
論文や特許明細書に書いてあることを
引用なしで話す習慣は詐欺師の始まりである。
たとえ、その著者や発明者でさえ。
外燃機関と内燃機関
焚火の熾火でコーヒーサイフォンを使うと原初的な外燃機関になる。
原子炉を使った原子力機関の同じような外燃機関の一種である。
すべての内燃機関は
太陽による閉じられていない外燃機関によって
間接的に動いていると考えられる。
つまり、石油系、バイオ系のエンジン。
燃料電池系ですら、太陽光エネルギーによって
水から水素を分離している。
21世紀の内燃機関の開発に必要なテクノロジーは
物理学、天文学、生物学、工学である。
最初に内部と外部に分離するのは
観察者の概念であり
彼が観察する場所なのである。
爆発
外破であれ内破であれ
自然にどんな爆発も存在しない。
非同時的なエネルギー調和のための
構造とパターンの短時間により新たな変換があるだけである。
爆発という概念は
人間の可視的なレベルの観察力の限界から生まれている。
実在する異なった変換はつねに非同時的かつ同時的に発生する。
グランチは、配当金を妨げる
可視的で社会的な構造のすべての爆発を
もっとも警戒しているだけである。
バイオ燃料
燃料電池に依存しない種々のバイオ燃料の製造方法が発明されてきた。
太陽による光合成が微生物を増殖させ
その微生物の分泌物がエンジンを駆動させる。
内燃機関は、バイオスフィアでは短命だったのではない。
地下資源に依存し発掘に膨大な資本投下で独占する
高価な石油系エンジン形式が短命だったのである。
現在のガソリン価格の高騰に伴うハイブッリドカー全盛期は
バイオ燃料の懐胎期を意味している。
ピーナッツオイルで動くナチのジーゼルエンジンとアルコールエンジンを
壊滅させたのは第2次世界戦争でのグランチである。
1950年代まで鯨の分厚い皮下脂肪層や内蔵から鯨油を採取していた連中である。
かつての黒船来航の目的が
捕鯨によるエネルギー確保と補給地の確立であったように
鯨から精製される機械用潤滑油は主に寒冷地における軍用であった。
知的奴隷
火山学者にとって
火山を研究する魅力は
いつ爆発するか正確に予想できない
と決めていることだ。
原発技術者は、炉心溶解している時でさえ
絶対にあり得ないことだと決めていたように。
彼らには
自然はテクノロジーでないという概念が
研究によって生計を立てる上でもっとも重要なのだ。
グランチのための知的奴隷は計画的に増殖中である。
<開発不可能>という概念
20世紀中に開発不可能だと言われていたが
構造が簡単なため大量生産を可能にして
膨大な富を形成したのが受賞理由だとする
政治経済のシステムと
開発不可能だと言った権威ある科学者や技術者が
開発リーダーになれるシステムとが
科学が産業をリードし産業が経済を形成している事実と
異なっていることが問題なのだ。
経済が開発の動機を形成しているかぎり
<開発不可能>という概念によって研究している人々が
つねに大多数である。
地震や噴火の予知研究なども
同じ概念を支持する人々の
単純な政治的補助金獲得技術で成り立っている。