コスモグラフィー」カテゴリーアーカイブ

現実化の過程

シナジェティクスの発見には、
数学的自然から連れ出すのに特別な瞬間と言語化できない
時と場所があり、
さらに、モデルから生成される原理の解読にも
時と場所があるという現実化の過程が存在する。

その現実化の過程は、
つまり、文献や読書に依存しないか、
またはそれらの行為とは無関係という探査方法は
直観的にしか体認されないので
権威に裏・深淵された世界に生きる人たちには
到底受容できないのである。

教理的フラー主義者

宇宙の英知は無尽蔵であるから、発見によって
シナジェティクスの重要なモデルは増えるばかりである。

シナジェティクス批判とは、
既知となったジオデシックスモデルやシナジェティクス・モデルと
結びついた教理的フラー主義者、
そしてそのフラー主義者と結びついた
デザインサイエンスなき退屈な三角形化モデルを、
可能な限り広い範囲で暴き出す行為である。

そして、シナジェティクスモデルの発見以上に
シナジェティクス批判はないのである。

抽象化の未熟さ

直観を駆使することしか脱出できない領域を思考する時に、
他人の権威を受け入れてしまうような志向にとって、
シナジェティクスの操作主義とは、
数学的な抽象化の未熟さの状態から脱却させる過程となる。

抽象化の未熟さほど
数学的自然から遠ざかるものはない。

自然の構造

建築物は、構造自体に依存して自立するものではない。
基礎は大地に深く連続し、さらに自重を大地に流すことによって
重力に見事に身を任せる。

あらゆる圧縮材をより強くすればより太く重くなり、
そして結果的に高価になるような
構成要素間の相互関係からなるこの疑似構造メカニズムは、
互いに原因と結果を循環する関係に陥っている。

同様に、国家と超国家的企業体による世界権力も権力構造自体で自立するものではない。
大地から奪うエネルギーと食料(メーター管理と流通システムによる)の独占支配によって、
それらに従属している関係を、インフラの税収奪で反転させるメカニズムなのだ。

土地資本主義によって増殖した建築物は、権力構造と反復関数系で繋がっている。
地震や津波、そして急激な寒冷期の到来のような
強大な自然エネルギーによって、人工的で重厚な固定的構造物は緊急時を回避できない。

本質的な自然の構造は、連続する閉じたネットワークによって
柔軟な強度をシナジー的に形成する。

思考の辞書(thinktionary)

シナジェティクスのモデル言語において重要なのは、
思考されたモデルよりも、思考されなかったモデルの<構造と意味>にある。

シナジェティクスを体系化するための思考の辞書(thinktionary)は、
クロノファイル化されたモデル言語そのものである。

☆thinktionaryは、1927年のバックミンスター・フラーの重要な造語の一つである。
概念の時間的推移が、辞書化(タグの相互関係)と融合したのである。

Synergetic’s Index

『シナジェティクス』のインデックスは、
Synergetic’s Index
数学、幾何学や図学、そして科学の標準化されたインデックスに似ていないのは、
シナジェティクスの複数のモデル言語を、
それらのシンタックスにおいて差異化し、
それらに固有に形成されたセマンティックな持続において
類別しているからだ。

シナジェティクスは
このインデックスに接続するシナジェティクスとして誕生した。

テンセグリティの技法

いかなる科学的・数学的技術も、いかなる職業的なノウハウも、
先行する尊敬すべ探究技法への習練なしには獲得されない。

テンセグリティの技法ほど
張力(すなわち、引力)に対する配慮を感じさせるものはない。

テンセグリティモデルは、もっとも<細胞>に近い。
その時々の生命の流れとシンクロする
太陽系の<閉じたネットワークモデル>なのである。

そして、<細胞>に内在する微小管、アクチン骨格などの細胞骨格による不連続な連続こそ、
非生命と生命の境界ネットワーク(膜輸送機能)を再生する。

大黒柱への畏敬と残像がまだ支配的であるかぎり、
張力に対する太陽系の配慮はまだ社会化されていない。

気楽なメタフィジックス

幾何学愛好者が
シナジェティクスを批判するほど
シナジェティクスによる存在論が試行されないのは
完全に不調和で分裂している国家が実現されているからだ。

互いに異なる利害を生むための
異なるアイデアをめざすだけの個性によって、
互いに理解しない人間同士をバラバラに束ねるテクノロジーを開発しながら
税収奪から逃れる企業と税収奪に飢えた国家との間で、
幾何学愛好者たちは気楽なメタフィジックスを奏でている。

気楽なメタフィジックスから
エネルギーも食料も、そしてシェルターも生産されない。