コスモグラフィー」カテゴリーアーカイブ

繰り返される夕暮

<構造とパターン>における<知>は
建築の構造物に変換過程で
固体的疑似システム・記号のテクノロジー・心理学といった異なる局面で
成立させられた結果
繰り返される退屈な夕暮が訪れる。

緩慢な侵蝕作用によるこうした暴力と死は
その岩のような不動性に見せかけた平面的な壁面に
昼となく夜となく
人間的な真実を投影する。

シナジェティクスは
その人間的な真実から<構造とパターン>が
如何に絶縁できるかというテクノロジーでもある。

真の<構造とパターン>は
すべての夕暮を夜空の回転する星々に変換する
ジオスコープなのである。

シナジーに関する誤謬

シナジーは、これまで相乗効果(synergy)と翻訳され、
ある要素が他の要素と合わさる事によって
単体で得られる以上の結果を上げる時に
使用されてきた。
しかし、相乗効果を期待して、全体の最適化、効率化を
発揮させるような計画を作ること自体が
すでに間違っている。

なぜなら、単体で得られる以上の結果を考えること自体が
予測不可能である科学的事態をまったく除外しているからだ。
計画的に予測的に合成された合金など科学史には存在しない。

シナジーに関する社会的経済的な無知は
前世紀と変わらない。

シナジーに関するこの誤謬は
シナジェティクスにまで及んでいるが
シナジーは、自然と未知(unknown)をも支配する現実を
その探求者が知る時はやがて訪れる。

シナジーは実在の過程に潜むからだ。

何かを人間のために作る前に
知るべき段階としてそれはデザインされている。

利益から、あるいは競争から、
善意から、そして支配や破壊から
何かを作る人々から遠ざかるために。

2つの世界時計

太陽系がもし
惑星地球の楕円軌道の中心に2つ存在していたら
日没が2回あるのではなく
年中白夜になっただろう。

そして、世界時計が2つ共存するだろう。
その結果、相対性理論はもっと早く発見されていただろうに。
時計の針も楕円軌道を描くだろう。

現在の1つの世界時計はグランチが支配しているので
退屈な円運動をしているのである。

あまねく宇宙に
1つの中心は存在しない。

 

 

外部から観る

自然が
どのようにシェルターに働きかけるかを知るには
自分自身と共に生き
自分に相応しい思考にふけり
自己規律に従った行為によって
自分を外部から観ることからはじまるだろう。

人間だけが
自然と共に生きるには
もったいないからではなく
自然を癒す人間はいないから。

共鳴テンセグリティ(Rezonated Tensegtiry)

自分自身の存在以外の何ものをも受容しない固体的構造が
振動を拒む状態が続く限り
ある振動数によってその構造は最終的に破壊される。

自己充足する構造は宇宙では存続できない。

テンセグリティ構造は
システムを通過したエネルギーを
そのシステムをより強化するようなシナジー作用を形成する。
つまり、外部エネルギーを受容し分散しないないテンセグリティ構造は
テンセグリティではないのだ。

この動的な共鳴現象には
時として、美しい共鳴音を伴う場合がある。
微風に吹かれるだけで球状テンセグリティは
風のエネルギーを音に変換することができる。

共鳴音を形成しないテンセグリティモデルは
まだ調律されていない楽器であり
フラーレンは、自然が調律した最小限の楽器である。

しかし、アーティファクトの共鳴テンセグリティを作成できる
シナジェティクスの探求者は
世界でまだ3人しかいない。

驚くべき非共鳴型学習方法がまだ支配している。

宇宙線(cosimic ray)とコスモグラフィー

新しい資源を見出さなければ、消滅するように人間は
運命づけられているが故に
エネルギーと食料生産に駆り立てられている。

この現実を疑う科学も消滅しかけているように見える中でさえ
高エネルギーの放射線は1世紀前に発見された後に
新粒子は素粒子実験より先に宇宙線中から見つかった事実と共に
宇宙線(cosimic ray)と微生物の相互作用なくして
モバイルシェルターの内部宇宙は
自律できないことが証明されるだろう。

これは火星計画以上に重要な仕事だ。
モバイルシェルターは、コスモグラフィー(宇宙形態論)と共に存続する。

シンタックスなき意味作用

構造とパターンに関する思考において重要なのは
人間が思考から得た構造とパターンよりも
発見された構造とパターンの方が
圧倒的に産業に影響を与えている事実にある。

宇宙の先験的な構造とパターンが
人間の諸々の科学的思考を体系化した場合に限って
際限もなくしばらくは新たな意味作用だけで再び思考することになる。

例えば、バックミンスター・フラーレンが内部に取り込んだ
種々の元素の新たなシナジー的機能で言えば
まだ重要なモデル言語が獲得されないまま
産業はそれらの機能に付加価値を査定してきたのである。

シンタックスなき意味作用は超専門分化の特徴である。

動力学的なシナジェティクス

1976年代以前の静的な幾何学と現在の動力学的なシナジェティクスとの間には
すなわち、バックミンスター・フラーによる「SYNERGETICS」の出版以後、
記述と知覚の方法において、全面的な相違を認めざるを得ない。

この変化は、幾何学とその対象との関係が全く変わったために生じた。
モデル言語の形成には、
この関係が内包され観察者の眼差し以上に
観察行為を逸脱する客観的企てが投影するものである。

差異へ

<現在>のモデリングは
先行する他者、または自己のモデル言語に対して
いかなる差異を導入できるものか、
または
誘導できる一つの差異を求めるのだ。

つまり、一つのシナジェティクスモデリングからでさえ
<現在>はまだ理解できない
断片的な情報が隠されていると考えていいだろう。