自己の思考と行為。そして存在の在り方に対する
一定の操作を実現することができる。
天球儀はそのような意識操作からデザインされたのだろうか。
その過程にシナジェティクスモデリングとの
相違はほとんどない。
自己の思考と行為。そして存在の在り方に対する
一定の操作を実現することができる。
天球儀はそのような意識操作からデザインされたのだろうか。
その過程にシナジェティクスモデリングとの
相違はほとんどない。
モデル言語とは何か、
モデリングによる未知の概念の視覚化という驚くべき経験は、
いったいどにような操作から形成されるのか。
モデル言語が
未だ存在していない概念の
未だ存在していないモデリングから形成されるかぎり
シナジェティクスは、この問題を再発見しつつある。
自由であるはずの一人の認識主体だけの操作からは
発見され得ない。
どのような単純な要素を使って構造が組み立てられるかは
テンセグリティの発見から始まった。
どのような既製品を使って空間が構築されるかは
テンセグリティシェルターの開発から始まった。
5年の歳月が費やされ
フライズアイのモノコック構造を
テンセグリティ・シェルターに変換できたのは
偶然のデザインではない。
この動くシェルターは
シナジェティクスもデザインサイエンスも書き換えられるまでに
漸進的変化を遂げなければならなかった。
「デザインとは異なった原理の調整」(バックミンスター・フラー)なのである。
戦争の危機からの解放ではなく
国家と経済に結び付いた戦争化への企てから
自らを解放する方法とは何か。
その企てを拒否するプロセスによって
主体性への操作主義を加速していく方法に違いない。
シナジェティクスから英知を学んでいくための好奇心は
自らの知識にしようと努める知識欲から生まれるのではなく、
自己からの離脱を可能にしてくれる好奇心から
始められるかにある。
しかし、シナジェティクスの探究に不可欠な
その好奇心を抱かせるための
シナジェティクス教育は不可能であるという
ジレンマがある。
生得的な段階にメタフィジックスが関わっているからである。
機能のない外観だけに終わる可能性のある
すべてのデザインから
自然のデザインがすべて機能を持っている理由は分からない。
まして、自然の観察からもその理由は分からない
という場所と段階からデザインを破壊していくことから
デザインサイエンスは始まる。
場所と段階こそ
メタフィジックスが形成する。
それに至る<シナリオ宇宙>に比べれば
個性や独創性は作り話にすぎない。
宇宙を象徴する完全な半球が想定されたドームは
静止力学的な解法から 垂直荷重に耐える尖頭型ドームが最終的に変更され
1588年から1590年にかけて突貫工事が進められてついに頂塔は1593年に完成した。
この十六世紀の最初で最大のミケランジェロによる
サン・ピエトロ大聖堂のドーム構造をとりあげる場合でさえ、
圧縮力だけに依存しない張力と圧縮力の相互作用による構造が
最近の発見であるという驚きを抱かざるを得ない。
(その後の世界のあらゆるモスク建築は宗派を超えてこの様式を複製してきたが
そのすべては、完全な球状構造を再現したかったのである。)
宇宙パイロットの大気圏外宇宙への脱出経験からも
われわれは重力にまだ抵抗する習慣を
捨て去ろうともしていない。
重力とは
断面積のゼロの不可視の張力であり
もっとも安価な張力材である。
テンセグリティ構造においては
張力はつねに反・重力であり、重力はつねに反・張力である。
非鏡像的対称性にまだわれわれはとても不慣れである。
ナス科は、ナスに加えて
ジャガイモやトマトなどが属しているように
人類においては
アジア人、アメリカ人、シリア人などの人種が
生物学的に存在したためしはない。
種や亜種に値するどんな差異も存在しない。
個々の人間や民族などの相違点を越えた類的存在としての人類に
人種や人種差別、そして仮想敵国などの概念や政策は時代遅れであるが
その非生物学的<常識>によって、若者たちはつねに矯正されつつある。
人種という非生物学的概念は
社会的要因よって構築される人為的システムから形成できるので
権力の主要な力になるのである。
旅行以上に、少なくとも3年に一度の引っ越しは
認識の領域を拡張する手段になり得る。
自己との関わり方は
重要なテクノロジーのひとつである。
究極のモバイルテクノロジーとは
認識方法と認識領域との絶えざる拡張とその相互作用にある。
定住とは、時代遅れの道徳的矯正のための税収奪方法にすぎない。
そして、定住しながら株価に耽る時代は終わっている。
形態デザイン・構造解析・建築コードといった諸段階は
資本主義が必要としている専門分化による断絶を
より広範囲により深く刻んでいく目的に用いられる手法である。
どの段階に於いても
シナジェティクスモデルが
形態を表すための縮小モデルであることはないのだ。
シナジェティクスモデルは
産業を変革する概念を絶えず包括するために
発見される。
シナジェティクスモデルが
もう一つの自然を再現する。
それを発見するための哲学とそれに関連した方法は
21世紀の教育の主要な機能である。