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臨床テンセグリティの誕生

テンセグリティは
ポジティヴとネガティブな相互関係を
圧縮材と張力材の非鏡像的で相補的な関係を
物質に変換した瞬間に
無限性を否定する有限性から切り離した。
その時に出現した構造は、
技術的かつ社会的限界を設ける臨界的機能と
起源を発見する機能とを同時に果たす。
不連続な圧縮材からなる球系テンセグリティ構造に
直径の限界は存在しない。
相補性というものに権力構造を超える構造を賦与する
思考の幾何学が誕生したのは
テンセグリティ原理の発見からである。
☆テンセグリティプリセッション 2015-06-04 から引用

より広大な世界

移動できない時代には、
狭い世界から、より大きなことは思考できなかった。
移動できる時代に、
より広い世界から、より大きなことはやはり思考できなかった。
より広い世界は、広大無辺ではなかったからだ。
球体世界は、全領域を囲む境界線は存在しないが有限である。
思考システムは、そのシステムの外から思考することはできない。

発見権

宇宙の法則の発見から特許は生まれる。
その逆は存在しない。
特許権を所有する発明者のほとんどは
すでに発見された宇宙の法則のユーザにすぎない。
そのユーザたちは、諸原理を発明した存在への
著作権を認めているわけではない。
宇宙に人格や法人格が存在しないという前提で
法則の発見者にグランチが
発見権を著作権に含めなかったことこそが
個人の独占をほぼ排除できているのである。

思考するテンセグリティモデル

1970年代に私はテンセグリティモデルを
100個以上制作した。
ハイデッカーを毎日読むように。
テンセグリティの完璧な張力的調和を再現する行為は
自己自身の現象学的変化を目指す試練として変化していたのである。
その変化を捉えることは
他者との優れたコミュニケーションを目指しながら
単純化した方法で他者の時間を互いに占有する
対話よりも楽しい方法だと思っている。
1981年に、その種々の制作方法のなかのある方法は
バックミンスター・フラーが
彼が30年前にすでに発見した方法と同じであると助言してくれたが
その他の方法は、同じではなかった。
その方法が21世紀のテンセグリティモデルの
だれでも再現できる新たな調和方法を提供している。
ゴム紐や釣り糸などのヤング率が小さい張力材は
太陽系での張力の研究には時代遅れである。
重力に弾性率もヤング率も存在しないからだ。

宇宙エコロジー

自然から癒されると考えている間は
人間は傲慢になるばかりだ。
例えば、珊瑚から癒されるから
珊瑚を保護するという考えは
エコロジーにはならない。
人間がいなくても
宇宙エコロジーは存在する。

Cosmic Fishing

月明かりがなくとも
金星と木星が光輝く海面をみるだけで
砂浜で焚火をする必要はなかった。
環礁のあるがままの姿を見るとき
最初にシェルターのない生活が始まる。
人類は最初に大地ではなく、環礁に降り立った。
そして、貝殻から釣針をデザインしたのである。
いま、私は、環礁から外洋に出かけたままの人々のために
テンセグリティ・シェルターをデザインしている。
彼らも原初の<生活器>を待ち望んでいる。
無柱、無線、無管、無軌道な惑星での
コスミック・フィッシングができる<生活器>を。

関心事(concern)

自分に関心を寄せてくれる人々に関心を寄せる人々は
自分以外の出来事に関心を寄せる人々に関心を寄せない。
彼らは、何故その傾向が生まれるかにはもっとも無・関心である。
関心(concern)とは
ふるいにかけるために混ぜ合わせて
利害関係を形成する原始的な行為だからだ。
興味(interest)とは、
間に存在する関係(relationship)へ引き入れる行為である。
関心と興味は、本質的に異なる心の動きを区別する言葉である。
したがって、自分以外の出来事に関心を寄せる人々は
自分に関心を寄せてくれる人々に関心を寄せる人々にも
興味があるのである。