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事実形成(defact)

シナジェティクスを学ぶことは
行為とメタフィジックスを分離させることではない。
シナジェティクスとデザインサイエンスは
共に学ぶことのうちに客観的な行為を含んでいる。
つまり、自己の行為が
事実形成(defact)に影響を与えることである。

シナジェティクス講義

連続6時間のシナジェティクス講義を終えた。
人間が置かれているあらゆる条件を明確に見るためには
あるいは
淀んだ自己満足を生むすべての比較を超越するためには
ある種のオペレーションが必要である。
たとえば、シナリオのない対話によって
群れの思考から逸脱できる。
その後に、シナジェティクス講義がはじまる。
シナジェティクスはオペレーショナルな数学である。

現実化(realization)

見るものは限られたものであり、
そこには新しい現実はない。
優れたシナジェティクスモデルには
思考によって
時間と空間が分断され
見るものとあるものとに分離された断片を
新たなモデル言語の生成によって
全体を回復させる機能が内在している。
シナジェティクスに時間が含まれるのは
時間と空間を統合するためである。
シナジェティクスは明らかに
これまでのスタティックな幾何学ではない。
見るものとあるものは
モデル言語の生成によって
はじめて結合(文節化=articulation)する。
認識とは
文節化による現実化(realization)である。

思考形式

シナジェティクスの発見を再現した
バックミンスター・フラーによる無数のモデルを研究しようとすれば
原理のより単純な理解が得られるだろう。
しかし、新たなシナジェティクス原理の発見、および
その発見をモデル化する方法は
他者の発見からは生まれない。
新たなるものは他者の経験にはなく
せいぜい思考形式の複製にとどまることになる。

外部ノウハウ

テンセグリティにおいては
外部から与えられたどんなノウハウも
つねに混乱をもたらしてきた。
それは
人間にとってテンセグリティは
発見することしかできなかった
最初の構造だからではなく
宇宙に適応した真の構造の
優れた機能だからではないだろうか。
つまり、本当の内部なのだ。
——–人間の洞察形式を陳腐化するための

シンタックス再考

思考はシンタックスを
見出すことができない。
新しい概念は後にモデル言語によって
モデリングで初めて理解されるが
その理解はかつての思考にとって
もはや現実ではない。
シンタックスは
形態デザインからは生まれない。
それを否定することから生まれる。

生活器(反・兵器)

すべての兵器は
砂漠で闘うためだとしても
寒冷地仕様にデザインされているように
生存可能な寒冷地仕様の
テンセグリティ・モバイルシェルターとは
設置する場所の平均気温ではなく
最低気温に対応している。
これまでのアウトドア用のテントが
たとえ極地探検用のテントでさえも
断熱性と遮熱性、そして耐候性や耐久性を備えていないのは
極地での極地長期的な生活のための道具ではないからだ。
移動時の軽量化のためにそれらのほとんどの機能は
前例のない極地探検の記録更新のために犠牲になっている。
超軽量のテンセグリティ・モバイルシェルターは
寒冷地における長期的な快適生活のための道具である。
人類の5%が定住ではなく
つねに移動しなければ包括的なテクノロジーは発展しない。
テンセグリティ・モバイルシェルターは
大気圏内宇宙での長期のモバイル居住実験に最適である。

再生的モジュール

一雨ごとに、広葉樹の森は
光合成を弱めている。
光合成を弱めるためには
葉緑素を劇的に減らさなければならない。
同時に
凍結から身を守るための
水分を減らす劇的な方法こそは
落葉であった。
あるいは
葉を小さく、厚くするという方法であった。
短時間に移動できない彼らが
急激な寒さと闘うのではなく
表面積を短時間に劇的に減らす方法を採用したのは
より寒い気候に適応するためである。
同じ理由から
テンセグリティシェルターが
より寒い場所に移動できるのは
シェルターを構成するモジュールの
統合的な再生的デザインによって
植物の葉のように<合成>と<分解>を繰り返すことで
広範囲に自在に移動するための
もっとも経済的な表面積を再構成できるからである。

偶然性

偉大な自然の原理の発見ほど
発見者には純粋な偶然性が介在している。
発見者はその偶然を偶然性のまま
取り出すことに失敗して
新たなシンタックスを取り出すのだ。
この瞬間に発見者の発見力が明確になる。
発明もまた
偶然性が介在した
あるいは
介在させる発明ほど
発明家の発明力が明確になる瞬間がある。