コスモグラフィー」カテゴリーアーカイブ

超既製品はいらない

超ウラニウム元素群の半減期が
地球の年齢より圧倒的に短いのは
地球ほど長く生き延びられなかったからだ。
太陽系内で
人間がどんな目的であれ
自ら既製品の種類を増やす試みは
完全に失敗した。
そのシステムを変えることに夢中になる
人間が人間を支配したとしても
生命にとって元素は92種類で十分である。
たとえ、非生命体だけを構成するためだったとしても
太陽系にとって元素は92種類で十分である。

公理というアプリ

公理とは特別な発想は何も必要ない
謂わば、無料のアプリである。
ある理論を展開するために
最低限必要な自然法則から形成するかぎり
その思考法(通常無料では入手できない)には
ほぼ永続性がある。
しかし、
通常の社会では
ある議論を始めるための出発点となる主張に
必ずしも自然法則は必要とされない。
社会におけるこの遅れと隔たりは
数千年前から継続されてきた。
社会構造はまだエントロピー的であるが
超ウラニウム元素群が
意図的に加速する隔たりを
これまでになく短時間に明確にしたのである。

条件反射

学習が先行した知識にしたがった再現
または
知識の模倣を容認する行為であるかぎり
新しい知識は生まれにくい。
たとえ
自己について、あるいは他者について
どんなに学んだとしても
他者から知り得た知識に基づいて思考するかぎり
そこから派生する行動は予測可能な<条件反射>だ。
真の学習とは99%の準備である。
ーーーー知識が形成した<条件反射>という
巨大な重力圏から出て行くための

思考のエフェメラリゼーション

概念の一般化が
物質よりも早く完成する時は
言語と物質との相互作用が統合される時だ。
それはメタフィジックスの驚異的な働きにちがいない。
優れた開発には
この思考の短命化(エフェメラリゼーション)がやってくる。
昨日までのもっとも優れたアイデアが
瞬間的に、
しばしば連続的に
陳腐化され続けるのだ。
苦行と快楽との狭間に
エンジニアリングの極みはいつ訪れるのだろか。

偶然から

自然には
既知(known)なる存在と
未知(unknown)なる存在が含まれる。
偶然が入り込むための「仕掛け」を
人間から学んではいけない。
<学ばない自由>こそが
偶然性を増大させる。
知らないこと(unknown)は
偶然から認識されるにちがいない。

インフルエンザ

インフルエンザのウイルスは
遺伝子RNAをパッケージする正20面体状の殻を持っている。
もっとも安定したこの空間構造(カプソメア)を
形成するための構成物質が
単位体積あたりでもっとも少なくなるからである。
彼らはエネルギー経済問題を
政治的ではなく
科学的に解決できている。
それは種族維持目的には不可欠である。
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シナジェティクスと数学

子どもの遊びは数学的経験の宝庫だ。
経験は秩序化できる
もっとも身近な数学的対象だ。
構造とパターンから独立した数字は無意味である。
構造とパターンとの新たな関係を発見する
シナジェティクスの探査方法は
形態的類似からでも言語的類似からでもない。
まして幾何学的相似からでもない。
純粋にその秩序を取り出すには
シナジェティクスモデルとモデル言語との相互作用を
習得しなければならない。
自然界の現象や異分野の問題解決策に学べば
ほとんどの課題は解決できるという
戦略的理論(analogical thinking)からシナジェティクスは生まれない。
シナジェティクスモデルが内包するモデル言語が
形態的・言語的アナロジーを超えることができたなら
シナジェティクスによる経験の一般化は
自然を模倣しない。
ーーーーー現実を超えたのだから。

物質の所有について

すべてのモノはやがて朽ちていく。
しかし、使えば使うほど
劣化する元素はこれまで発見されなかった。
バイオスフィアでは
気体元素はもっとも激しく循環するが
採掘された金属元素も地上で循環している。
機能は一時的に所有できるが
元素はより循環するようにデザインされている。
事実、大気圏外から日々100トンもの隕石を
受け取る側にいる。
バイオスフィアの物質を構成する92の元素は
重力を介在させて
いまも銀河系に属している。