コスモグラフィー」カテゴリーアーカイブ

失われていく過程について

テンセグリティに
シンメトリックな美や動的平衡
そして
付加されないリダンダンシーや
自動的な外力分散機能を望む前に
テンセグリティを破壊したことがあるだろうか。
部分と全体が破壊されていくときの
部分的破壊から推測できない全体のシステムの働きが
もっとも効果的に作用するその瞬間を
そして
テクノロジー全体が失われていくそのプロセスと方法を
テンセグリティに望んだことがあるだろうか。
テンセグリティは
だれも発明できなかった
自然の構造原理の<存在と過程>なのだ。
参照  
テンセグリティ・プリセッション 
「テンセグリティの破壊実験」

無知について

今や1000人もの乗客を搭乗させて
高速飛行する航空機の安全性は
機体をより少ない材料でより強度と剛性を向上させる
超軽量のテクノロジーを求めてきた。
通常の建築ビジネスでは
安全のために建造物の構造計算値から求めた<安全率>を
さらに5、6倍に拡大したリスク回避のための<安全率>を採用するが
航空機ビジネスでは
構造計算値のせいぜい2倍かそれ以下の
科学的な<安全率>を採用する。
より大きなリダンダンシーが
垂直荷重や外力を分散する自由度を
より少なくすることによって
労働や生活を危険な建築空間にほとんど幽閉してきた。
巨大地震対策のために
さらにより大きなリスク回避用の<安全率>を
設定する21世紀の建築ビジネスは
航空機のテクノロジーを無視すればするほど
多額の建築予算を獲得できる社会構造を
より強固により政治的に形成している。
より大きな技術的な無知は
より大きな<安全率>を設定し
その闇雲に隠れて
もっともリスクのない利益を確保する。

場について

環境はエネルギーから構成されている。
そのエネルギーは
物質であり
放射であり
重力であり
そして
出来事を生む。
環境は
先験的な宇宙の知性が
物質化する<場>(=domain)である。
人間が先験的な知性とその役割を発見し
宇宙に適応していく<場>である。

知性の役割について

微積分学における
微分に対する積分の関係のように
シナジー(synergy)は
エネルギー(energy)にして
反対称性がある。
宇宙における全エネルギーが
増えも減りもしない現実と
シナジーという知性の役割が
その現実から独立していることを
科学的に明らかにすることに
そして、
その知性が
惑星地球上のすべてのエネルギー危機と金融危機という
作り話という現実(real=royal)を絶えず創作する人間の巧妙な知性から
派生したのではないことに
無関心にさせる教育システムは
宗教以上に強大だ。

螺旋について

気づきには軸回転(spin)がある。
知識には軌道(orbit)が存在する。
軌道上の運動のみが普遍的であるが
叡智だけがその普遍性を獲得する。
実際、どの軌道にもそれを包含する
より普遍的な螺旋軌道(=helix ,not spiral)が存在する。
螺旋とは
より外側から観察された軸回転である。

外部と内部について

経済が上向き加減になるか
あるいは下降気味になるか、
生活水準が高くなるか
あるいは低くなるかは、
<線的>な世界観を基にしている。
宇宙でのすべての出来事を
理解し生存していくには
<上・下>や<高・低>といった<線的>な概念では不十分である。
その世界観が
<内部>と<外部>の概念を除外しているかぎり
人間の生存の非現実的な出来事を扱っている。
異なった<内部>が
互いに包含し浸透するには
つねに<外部>が存在しなければならない。
<内部>はかつての<外部>であったからでもある。

空間について

家の壁にはたくさんの写真があり、
家具で埋まった部屋は
幻想に基づいて構成された空間である。
宇宙には
まだ発見されていない無数の構造とパターンが存在する。
人類だけが
宇宙の中のキュービックで特殊な小さすぎる空間を
個人単位で所有しようとしている。
その試みは
空間に対する単純すぎる主観的な幻想にちがいない。
21世紀の最新の住宅は
省エネかもしれないが
人類全体の生命活動に対してほとんど有機的ではない。
銀行がこの空間を金利を稼ぐ手段として
さらに、通常30年住宅ローンが支払い終わるまで
その宇宙の空間の抵当権を所有してきたからだ。

お湯について

虹の色数を観察によって区別する場合は
色を区別する言葉の種類に比例するように、
お湯の質感を区別する言葉が存在しない場合は
同じ水質の1リットルの水をそれぞれ
ガスで沸かしたお湯と
薪で沸かしたお湯と
電子レンジで沸かしたお湯が
物理学にすべて同じお湯だと考えていることと
それらの違いは人間の感覚器では区別できないと感じる場合は
同じ結果になる。
思考も感覚も言語によってかなりの影響を受けている。
<沸かしたお湯>には異なった性質があることを感じるためには
<沸かしたお湯>には異なった操作的定義があることを
認識しなければならないが
そのためには
新たな言葉を生成しなければならない。