モデル言語を包含するシナジェティクス・モデリングは、
観察者の概念を超えている場合があるにもかかわらず、
観察者は、その重さのない関係を取り出せないジレンマから抜け出た時、
自己のテクノロジーが生まれる。
「コスモグラフィー」カテゴリーアーカイブ
失敗の神秘(ミスティック・ミステイク)
シナジェティクス・モデリングからの認識は
観察結果をモデリングする物理学者とは異なる。
あるいは、理論をモデリングに置換し、
観察結果と照合する方法とは異なる。
観察結果が、しばしば観察者の概念言語に
左右される現象を超克するための
シナジェティクス・モデリングは、
失敗の神秘(ミスティック・ミステイク)を誘導するところから始まる。
失敗の神秘から生み出されるモデル言語は、
真実に接近する過程で、予め用意された観察者の概念言語を破壊する。
地球だけに存在する特別な元素がないように
モデル言語は、<特別な場合>を超越する段階にある。
物質化
シナジェティクスによって
原理が交差する真理に引き止められ、
その真理から遠ざかる虚無と幻想によって
自己と宇宙との関係からも再び疎外される。
デザインサイエンスなくして、
この空虚とメタフィジックスは、物質化されない。
同一性
特殊な経験を経て
シナジェティクスモデル言語は形成される。
さらに、互いに異なる経験から
同一性を備えたモデル言語の形成によって
物質化がはじめて可能となる。
しかし、同一性を備えたモデル言語の習得から
特殊な新たな経験は生まれない。
臨界期のないサバイバル・パス
モデル言語とその臨界期を破壊するシナジェティクスは
物質的な生産性を増大させる
生存のためのメタフィジックスに属する。
たとえば、ジオデシック構造のコード計算は
3DのCADや球面幾何学に依存しない
シナジェティクスのモデル言語から実行可能になる。
非常時のサバイバルには、PCやプリンターが無くとも
シナジェティクスの作図からジオデシック・コードが求まるので
子供でもテンセグリティシェルターが設計できる。
<もう一つの現実的方法>は、
そのシェルターのアセンブル過程で証明できる。
シナジェティクスの臨界期
モデル言語によって、
互いに潜在的なシンタックスとセマンティックスの相互作用が可能になるのは、
意識の統合作用によって多様なものを表象する時である。
この現象は、同一のモデリングから新たなシンタックスとセマンティックスが交互に交換し
異なるモデル言語が統合していく場合を説明できる。
シナジェティクスは、
既知の多様な知識よりも自らの多様な経験を統合することによって
知を増大させる。
シナジェティクスを、10歳までに始めることが
もっとも効果的であるという根拠は存在しない。
モデル言語は語順などの統語的規則についての臨界期を
しばしば破壊するからである。
ただし、手という思考する精密機械が介在しないモデル言語形成の水準は惨めて低い。
コスモグラフィーとは何か
シナジェティクスによって
発見された真理を認識するにしたがって
自己の思考さえも危険に曝すことがあり得る。
これまでの自己と環境との関係を陳腐化する
シナジェティクスが、
真理を再び自己と宇宙との関係から始動させるのである。
見せかけの構造の起源
圧縮材による圧縮力を中心にした構造の起源には
狭い洞窟での長い抑圧がある。
——安全な夜と引き換えに。
つぎに、城壁における固体による防御技術から
始める戦争の歴史がある。
そして、墓石の下の大地に埋めた人体の骨に対する
見せかけの永続的な物質観が
それらの抑圧と防御を持続させ助長したのである。
圧縮材は、つねに重く、固定的であるが
大気圏外では、圧縮材は可能な限りモバイル可能な張力材に置換される。
(あるいは、鳥の骨のように
飛行のために編骨という軽量化された非周期性で非対称なトラス構造に変換される。)
宇宙空間では、圧縮材からなる構造ほど、高価で危険なものはない。
構造とパターン(再考)
構造とパターンを認識するためには
自己と主体性との関係を変えなければならないばかりか、
主体性と自己との関係を変えると
構造とパターンが見えはじめるのである。
ーーーーー自己は自然に含まれるから。
自律性と目的意識(know why)
生存のための空間形成方法と自己規律に関する形成方法は
建築や医療、教育、心理学などの専門性にそれぞれ分断されることで
その自律性と目的意識(know why)に関して重要な部分を失ってしまった。
こうして、構造の自律性は、いまも大地に依存したままである。