正しい方法を学習する場合、
無数の間違った方法を避けることを学習することはできない。
間違いから学ぶ方法が理解への最短の学習方法である。
しかし、間違いを安全に避けるためには
最長の試行錯誤のプロセス(クリティカル・パス)を経なければならない。
クリティカル・パスは完全な理解の経路を形成する。
したがって、クリティカル・パスは
他者に対して最短の経路と最良の方法を提示することができる。
不誠実でケチな人間には不向きであるばかりか理解不能である。
正しい方法を学習する場合、
無数の間違った方法を避けることを学習することはできない。
間違いから学ぶ方法が理解への最短の学習方法である。
しかし、間違いを安全に避けるためには
最長の試行錯誤のプロセス(クリティカル・パス)を経なければならない。
クリティカル・パスは完全な理解の経路を形成する。
したがって、クリティカル・パスは
他者に対して最短の経路と最良の方法を提示することができる。
不誠実でケチな人間には不向きであるばかりか理解不能である。
黒い雨は、元安川の水と放射性物質から生成されている。
2010年8月6日 犬のしっぽから引用
ピカドン(ヒロシマ原爆)で
一瞬の内に焼かれて吹き飛ばされたという。
しかし、次の瞬間に大量の人間が
川の水と建物の破片とが一緒に吸われて
上空に螺旋を描きながら
成長して黒いキノコの笠を開こうとしていた。
巨大な核エネルギーは最短距離を選んだのだ。
原爆で吹き飛ばされたのではなく吸引されたのだ。
大量の放射性物質は1時間後には上空一万メートルまで上昇した。
これが黒い雨となって
夕立のように激しく降下した。
ヒロシマ平和記念館で今日も上映されている原爆の瞬間のCGは
科学的に根拠をもたない黒いキノコの成長である。
これらを監修した物理学者たちは
原爆を巨大なダイソンの掃除機と見立てていないようだ。
つまり、吸引と排気が動的に均衡したトルネードと
同じとは考えていないのである。
この兵器は2種の機能から成り立っている。
核爆発エネルギーによる大量殺人と
大気圏を利用した放射性物質の吸引とその効果的な拡散である。
物理学者は、キノコ雲と黒い雨の生成過程を科学的に分析していない。
2007年の犬のしっぽから再び引用したい。
真空管が破裂することを、内破(implosion)という。
内側に向かって爆発するという意味である。
この概念は、正しくない。
内破は、重力現象として見るべきである。
ヒロシマの原爆は、空中爆発(explosion)であったから
爆発と共に強大な球状空間が真空化され、
ついに、内部に強力な吸引力が発生した。
このもう一つの重力はやがて、上昇する螺旋運動を形成し、
キノコ雲の球体を形成した。
原爆はけっして都市を吹き飛ばす爆発力だけではない。
原爆の瞬間を表したヒロシマ原爆資料館の最新のCGのように、
爆発の放射(=圧縮力)のみに注目する原爆の物理学には、
内部への吸引力としての張力は不在である。
秩序を見分ける方法は、
もっとも大きなパターンの存在を発見すること以外にない。
そのパターンは、概念によってはじめて投影される。
テンセグリティが張力を生成するのではなく、
圧縮力が張力を生成すると張力が圧縮力を生成する時、
その非同時的な相互関係がテンセグリティを維持する。
テンセグリティは多面体から発見されなかった。
面は存在していなかったから。
テンセグリティを生成させるための対称的形態は、2次的な美的基準からである。
森の中でしばらく生活すると、例えばスピーカーからの音楽や過剰な光、
そしてある種の食物を必要としなくなる。
森でのサバイバルの経験を統合していくと知覚が変容しはじめ、
その知覚がより鋭敏に機能するような環境を短期間に生成すると考えられる。
環境は自己以外に属するという知覚によって
夜明けのドローイングが始まる。
驚くことに、人類が環境と宇宙と自己との相互関係を捉え始めて
まだ半世紀しか経過していない。構造とパターンにおいても。
インフラストラクチャー(infrastructure)とは、「下部構造」を意味する。
ライフライン(Life Line)は、下部構造に属する。
それに対して、上部構造(superstructure)とは、法律体系や道徳・芸術・宗教などの
政治・経済的・社会的意識の諸形態のことである。
(したがって電気代をゼロにする程度の<オフグリッド>は、
上部構造からはけっして離脱できない段階なのである。)
モバイル・テンセグリティシェルターは、
上部構造にも下部構造にも属さない概念から設計し生産される。
テンセグリティシェルターを支える宇宙の諸原理は、
上部構造も下部構造も形成していないからである。
そして、私のテンセグリティシェルターの構造原理は、
まだ建築学からは解析不可能である。
形態の相違、ゆえに抽象概念の相違は、非同時的である。
しかし、すべての形態は、非同時性によって統合された無限の構成要素からなる。
ゆえに、シナジェティクスは形態学を超えなければならなかった。
16歳までの思い違いに目覚め、1975年に出版直後の『シナジェティクス』に出会い、
25歳までの更なる思い違いを排除する過程で習得した
思考のプロセスと方法を独力でモデルと論文に変換し、
1981年夏ついにバックミンスター・フラーに出会えた時の
安心感と信頼以上の科学的探究のための環境はないだろう。
モデルと論文を見たフラーが、シナジェティクスのすべてを理解していると評価してくれた時、
私はまだ1000ページを超える『シナジェティクス』を読破していなかった。
その時、10代の時に私がアメリカで教育されていたら
19歳ですでにバックミンスター・フラーと共同研究できていたと確信した。
その仮定法過去が未来を透視したその瞬間は、私の思い違いではなかった。
バックミンスター・フラーは、私が発見したシナジェティクスモデルとモデル言語に
しばらく魅入っていた。その時の会話は彼の指示で録音されている。
シナジェティクスに挑戦することは、シナジェティクスを理解する以前にある。
それを理解できる人だけがシナジェティクスに挑戦している。
どれほどの思い違いをして生きているのかに
気づかないように生きることができる。
それはDNAの間違った発明に違いない。
自惚れや自己愛を遠ざけるだけでは、この思い違いから解放されないだろう。
真実を求めていない群れの規律(=見えない空気)のなかで生活している時代は続く。
その時代毎の富が注がれながら。
シナジェティクスは、数学の思い違いからさえも解放する<方法とモデル>の宝庫である。
シナジェティクスは群れの外部で形成される。
真実は外部からやって来る内部形成(反・DNA)である。
ベクトル平衡体は、回転軸と頂点の軌道を同時に視覚化する
最初の動力学的モデルである。
ギリシア時代の大理石から再現される固体的な多面体モデルから
この動力学的モデルの発見まで2500年間が経過する過程に
原子核構造が発見され、その軌道には回転対称性が発見されている。
さらに、核子がスピンと回転対称性的な軌道を有する殻モデルの発見から
ベクトル平衡体の物理的世界像が形成された。
ギリシア時代の多面体(polyhedron)の概念は、シナジェティクスでは、
面が存在しない多稜体(polyvertexia)に変換される。
シナジェティクスは、視覚的な形態ではない、時間を包含するモデルを発見してきた。