シナジェティクス」カテゴリーアーカイブ

デフォルト

シナジェティクスの重要性は、
発見されたモデル(model)について物理学・化学的・生物的言語を適用できるだけではなく、
深い主観的主体性を与えながら、<モデル(model)と形態(form)>とを
新たな機能によって区別できることにある。

見る行為と言語による表出行為とに共通な構造があるからだ。

人間の視神経の束は、他の神経系に比べれば巨大だが、
その視覚によって伝達された情報の解析は、ほとんど言語によって与えられている。

シナジェティクスは、
見るための言語を作り出すシステムのデフォルトを最初に破壊(リセット)する。

<かけがいのない自然>は、権力構造の見せかけの記号にすぎない。
その見せかけの記号を自然のデフォルトと置換(掛け替えられる)するために
シナジェティクスは存在する。

続)海の指矩師(さしがねし)

シナジェティクスは、
海に浮遊して生存可能なテクノロジーから
大気圏を自在に移動し、しばしば浮遊して生存するために
ついに動力学的な幾何学システムを発見した。
(過去の幾何学大系に基づいた図学は
対象に従属しすぎていて、じつに静止的な世界観に幽閉されている。
例えば、神聖幾何学から新たな神秘は生まれない。)

動力学的幾何学から派生した
モデル言語は、好奇心と動機によって、至る処で自在に発生する。

移動するための新しい道具には、
その道具毎に新しいモデル言語が発生する。

海の指矩師(さしがねし)

日本の川船は、
異なる川毎に、そして異なる流域毎に、
異なる船体のデザインが存在する。
アジア全域がそうだったに違いない。

船大工は、現地調達の素材と多様な川に適応した道具を作るために
海からやってきた派遣技術者である。
地産地消のような定住のための閉じた社会からではなかった。

優れた船大工は、図学を持たなかったが、指矩(さしがね)を使う。
彼らは三角関数の達人である。
そして、船体の傾斜などの組み合う長さを計算できるデザイナーだ。

アジアで、かつて移動し生存するための道具を作る民が
その技術を学ぶための学校を作らなかったのは
聞いて出来ること、見て出来ることは僅かだったからに違いない。

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☆船底や船腹の平板材の相互結合に、接着材をまったく使用しない防水方法がある。

続)声に出して考える<Think Out Loud>時、

<Think Out Loud>とは、
考えていたこと、あるいは考えていることを声に出すのではなく、
声を出しながら考えるプロセスである。

この声に出しながら考える行為は、
思考して描くよりも、
描きながら思考するよりも、
プリミティブな言語(前駆体)に到達する。

他者性なくしてどんな思考も、そして言語も存在しない。

名辞以前を捉える自己のテクノロジーの生成方法は、
シナジェティクスのモデル言語の生成方法に近いかもしれない。

声に出して考える<Think Out Loud>時、

シナジェティクスが、デザインサイエンスから生まれる時、
デザインサイエンスが、シナジェティクスから生まれる相補的な領域が存在する。

しかし、原理の発見なきシナジェティクスは、
構造の発見なきデザインサイエンスと互いに結合されやすい分断領域を形成する。
(新たな分断と分割の無限性は学際的と呼ばれてきた)

バックミンスター・フラーなき時代に、
先進的なテクノロジーが加速度的に誕生したが
シナジェティクスなきデザインサイエンス、
デザインサイエンスなきシナジェティクスが
加速度的に継承されるのは何故か。

自己のテクノロジーによるデザインサイエンス戦略の開示と
シナジェティクス思考による自己放棄との間には、分断以上の明らかな絶縁が存在する。

記号のテクノロジーや科学的テクノロジーを変えても、
自己のテクノロジーなき動機(=know why)はそのままだ。

異なる二つの作用の絶縁を、埋め合わせるのは
<思考を声にする=Thinking Out Loud>行為である。
このプリミティブな現実的な波動こそは、
その絶縁状態にメタフィジカルな相互作用と統合作用をもたらす。

絶えず再考する自己のテクノロジー

個性や知識、そして観察から真理は見えない。
真理は、自己のテクノロジーを媒介して電磁的に誘導される。

自己のテクノロジーの変容を体認する領域は、
<頭脳>から<マインド>へ移動したのだ。

自己のテクノロジーは
自己を孤立させるものによって
自己を含むすべてと結びついていく領域と接続し、それを拡張する。

類としての矯正や
適者生存のための虐殺、そして、
最適化する個性を拒むために、
他の天体から移動してきた時から。

あまりにも不変的な

バックミンスター・フラーから開始された
モバイル・テンセグリティシェルターの開発の根拠とその歴史は、
金や土地を所有することで
周期的な経済破綻から逃れる方法が、
絶えず稀少性という基本的条件を維持し拡大する権力構造の方法であり、
それ自体はエントロピックで
それゆえに、非再生的な有限な金や土地によって
経済を可能とし必要とすればするほど、
人間の生命と人生を危険に陥れるあまりにも不変的な方法として
大多数に受容され続ける歴史と反対称的に重なるのである。

ほとんどの建築家は、彼の先進性を模倣するが
かれの反対称性を理解しない。

ローカライゼーション(地域化 localization)

個性は、民主主義よりもはるかに権力によって制御され、
教育は、その権力の構造によってローカライズされる。

個性化が独創性を加速する方法ではない。
個性による職業的な同一性は、
その手段であり、権力の作用効果である。

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☆ペンギンの翼は、自然の個性化を果たしている。yk

泉;もう一つの<現実>

人類の遺伝子レベルには、直接に生計を立てる方法は先験的に備わっていなかった。
しかし、生計を立てたいという個人的欲望から、
銀河系で人類が生存可能な発見や発明が生まれないようにデザインされていた。

もう一つの<現実>から湧き出てくる原理群には、
支配的な集団によって社会に提示される概念のような
計画的陳腐化が発生しない事実に、
イデオロギー革命は言及しなかった。

発明や人為的なエンジニアリングによるアーティファクト革命は、
社会的な現状を支える政治経済の強い流れに逆らう行為ではなく、
支配的な集団的社とは別に実在する<現実の泉>に到達し、
重さのない原理群の発見から派生した結果である。

それらの発見を支える誰の許可も必要としない概念は、
支配的な集団によって、個人から除外され続けてきた。

同時的・非同時的銀河宇宙に巡らされた包括的知性に到達するためのアイコン(icon)は、
私のデスクトップ上だけではなく、アイコンで操作されるインターフェースによって、
アイコン(icon)を不要とする物質化(=原型化)の段階にある。

銀河新年2017 元旦
シナジェティクス研究所 スタジオにて

<個人>の概念

<個人>の概念によって、単純で強い自己愛に包まれたまま静止している習慣を
自己の外から見ることは困難だ。
<原子>にもさらなる内部構造がある実験の方法が一世紀前に存在したように、
<個人>にもならなる内部構造があることを示す思考実験の方法は存在する。

そして、民主主義政治システムの中の<個人>の概念は、
何者であるかを見出すための幻想に満ちた矯正手段であることが認識されるだろう。

こうした凡庸な才能の形成と同時進行する政治システムの形成には、
何者かであることを拒む思考はまだまったく関与していない。
<個人>は矯正されつづけ、ほぼ職業と一体化してしまったのである。

<個人>の概念は、<宇宙の階層構造>を隠蔽するために発明された。
可能な限り深く、そして広い範囲で暴き出す先験的な<宇宙の階層構造>を。