シナジェティクス」カテゴリーアーカイブ

思考の辞書(thinktionary)

シナジェティクスのモデル言語において重要なのは、
思考されたモデルよりも、思考されなかったモデルの<構造と意味>にある。

シナジェティクスを体系化するための思考の辞書(thinktionary)は、
クロノファイル化されたモデル言語そのものである。

☆thinktionaryは、1927年のバックミンスター・フラーの重要な造語の一つである。
概念の時間的推移が、辞書化(タグの相互関係)と融合したのである。

脱獄

暗黒時代は千年以上も続いている。
しかし、概念の牢獄から脱獄できなかった歴史はない。

脱獄の概念という鍵を発見したシナジェティクスは
大理石の多面体から脱獄したのである。

Synergetic’s Index

『シナジェティクス』のインデックスは、
Synergetic’s Index
数学、幾何学や図学、そして科学の標準化されたインデックスに似ていないのは、
シナジェティクスの複数のモデル言語を、
それらのシンタックスにおいて差異化し、
それらに固有に形成されたセマンティックな持続において
類別しているからだ。

シナジェティクスは
このインデックスに接続するシナジェティクスとして誕生した。

気楽なメタフィジックス

幾何学愛好者が
シナジェティクスを批判するほど
シナジェティクスによる存在論が試行されないのは
完全に不調和で分裂している国家が実現されているからだ。

互いに異なる利害を生むための
異なるアイデアをめざすだけの個性によって、
互いに理解しない人間同士をバラバラに束ねるテクノロジーを開発しながら
税収奪から逃れる企業と税収奪に飢えた国家との間で、
幾何学愛好者たちは気楽なメタフィジックスを奏でている。

気楽なメタフィジックスから
エネルギーも食料も、そしてシェルターも生産されない。

概念とアイデア

アイデアに関する規律のあり方を、
ハッカーだけが断ち切らねばならないと考えているわけではない。

どんな新しい概念も、異なった人間が、
同じアイデアから同時に発想できないという経験は、
アイデアを得る豊かな源泉の一つだ。

しかし、大学や企業内の研究成果で、
アイデアが同時に複数の人間に存在するのは
すでに、アイデアに対する腐敗した環境にいるからに違いない。

異なった経験よりも
アイデアの違いを求める個性は、腐敗した環境を助長している。

有用性(ユーティリティ)

物質的な試行錯誤によって、想像力ははじめて加速する。
自由な思考力だけでは、原理は遠ざかるばかりだ。

ユーティリティ(有用性)と神秘を接近させない人々が
シナジェティクスを
ユーティリティの変容と技術的な透明性とを相互に絶縁させている。

シナジェティクスほど、
ユーティリティに接近できるメタフィジックスはないのだ。

個別の考察

どれほど専心しようとも<個別の考察>だけでは予測できない
統合化されていく自己投企によって現れる普遍的に有利なシナジーの重要性は、
<宇宙のなかの人間>から発見されてきた。

それは、<個別の考察>を支える個性的な人間ではなかった。

思考の考古学

テンセグリティ原理が発見されるまでには、飛躍の諸段階がある。

最初の段階には、バックミンスター・フラーの真の自己に関する
先験的認識(メタフィジックス)が関わっている。

それこそが、ジオデシック構造の発見よりも
テンセグリティ原理の発見が先行している驚くべき歴史を説明するだろう。

テンセグリティの原理の発見の諸段階は、
ダイマクションハウスの開発時に想起された
中央の圧縮材(マスト)の分散化に関する、もっとも難解で長期に関わった
モデル言語の読解の実践過程として捉えられる。

この解読の過程こそ、<思考の幾何学>への考古学でもある。
そこでは、モデル言語が技法に変換されていく自己認識が圧倒的に先行する。