デザインサイエンス」カテゴリーアーカイブ

モバイル・テンセグリティシェルターのモジュール

テンセグリティ構造は植物の飛行する種子のようなサバイバル方法と調和する。
すでに無人機で運べるほどモバイル・テンセグリティシェルターは超軽量である。
折りたたんだモバイル・テンセグリティシェルターは車の後部トランクにも格納できる。

直径6.5mのモバイル・テンセグリティシェルターの2種モジュール
カーボン製 全重量30kg シナジェティクス研究所 研究開発・プロトタイプ制作 2008

無人機の主翼デザイン

植物の種子の浮遊する機能や飛行する形態から彼らの移動能力が想像できる。
アルソミトラマルロカーパの種は最大級の翼果で長距離を飛散する。
航空力学に基づいた初期の無人機の主翼デザインに類似している。
各果実は300~500枚の翼の格納庫である。
超軽量の互いに異なった無人機が着陸した場所に森が始まる。

アルソミトラ・マクロカーパ 森の高い樹木に支持されるウリ科のつる性植物
http://www.marcheaozora.com/?pid=117756537

ジオデシック・テンセグリティ構造のパイオニア

建築家ショージ・サダオ氏は、
バックミンスター・フラーと共にジオデシック・テンセグリティ構造のパイオニアである。
彼は夜間のスパイラル会場での組立時に突然やってきた。
私の発見した超軽量のテンセグリティ構造の
組立時間と重量と直径に強い興味を抱いていた。
それこそが構造の基本性能だからだ。

1967年のモントリオールのアメリカ館の設計で
ゴールドメダルをバックミンスターフラーと共に受賞(1970)

ショージ・サダオ氏へのインタビュー(全2回)2018
http://www.oralarthistory.org/archives/shoji_sadao/interview_01.php

Tensegrity by R. Buckminster Fuller
http://www.rwgrayprojects.com/rbfnotes/fpapers/tensegrity/tenseg01.html

海に浮かぶ船のように大気圏を浮遊するテンセグリティ

自律する超軽量モバイル・テンセグリティシェルターの
強度と剛性を計算できる構造家は未だ存在しない。
構造計算の理論は原寸大プロトタイプの破壊実験から生まれる。
テンセグリティは海に浮かぶ船のように大気圏を浮遊する構造物にデザインできる。
テンセグリティは浮力によってモバイルする。

シナジェティクス研究所は、2008年超軽量テンセグリティ構造の構造とパターンを発見した。
テンセグリティ構造は、海に浮かぶ船のように大気圏を浮遊する構造物である。

モバイル・テンセグリティシェルターはシナジェティクス研究所が研究開発した生活器 制作 2008年

「存在の耐えられない軽さ」

「存在の耐えられない軽さ」ゆえに、
球状テンセグリティ構造の強度と剛性は想像を超えていた。
私は新たな「構造とパターン」を発見し、
同時にシナジェティクスの用途開発におけるシナジー的な現実性を証明した。
材料提供した東レのエンジニア全員が見学。
アセンブル120分。


シナジェティクス研究所の自律したモバイルテンセグリティシェルターのプロトタイプ 
直径6.5m 30kg カーボンテンセグリティ
2008年制作 青山スパイラルにて

テンセグリティ・シェルターの内部 直径6.5m カーボン製

テンセグリティ構造の生活器としての可能性をTHE NORTH FACEの40周年で
来日した創業者ケネス・ハップ・クロップ氏と対話した。
バックミンスターフラーにデザインを依頼したモデルがテンセグリティシェルターの内部に設置された。

シナジェティクス研究所が開発した直径6.5m重量30キロのカーボン製のテンセグリティシェルター
ハップ・クロップ氏と共にテンセグリティシェルターの内部にて。青山スパイラル 2008年

予測的デザインサイエンスの最優先課題

テンセグリティ構造をより少数のアボリジニ(aborigine)のための
生存装置としての生活器をデザインすることは、
最晩年のバックミンスター・フラーが次世代に託した
予測的デザインサイエンスの最優先課題の一つであった。
実際、その35年後の奪われた大多数でさえ
より少数に分裂した情況にいる。

テンセグリティ・ネットワークの補償作用

構造化され自律したテンセグリティは
元素のように対称的なモジュールから構成できる。
非構造的なテンセグリティでは、ネットワークの一部分が破断した場合、
全体が瞬時に崩壊するほどネットワークの補償作用は完全に欠如するが、
テンセグリティを人類の生存空間として構築しない場合に限られる。

殻の厚み

住居の平均的な壁の厚みは30センチ程度である。
部屋の幅が6m程度とすると、
その厚みは幅の20分の一となる。
人間の頭蓋骨の平均の厚さは6mm 程度で
直径との比率は40分の一以下である。
鳥の卵の殻の厚みと卵の直径の比率は80分の1以下である。
適切にデザインされたテンセグリティ・ジオデシックドームの
その比率は200分の一以下となる。
モバイルテンセグリティ構造の壁は
圧縮材ではなく張力材として機能すべきである。  

共鳴型テンセグリティ構造 直径6.5m 重量30kg

「原子はテンセグリティであり、その構造システム全体には〈固体〉などもはや存在しない(RBF)」
テンセグリティ・シェルターはリダンダンシーを完全に排除した物質の結合状態を露わにした。
その機能は、これまでのすべての産業社会を支配する経済理論(収穫逓減の法則)に反しているだろう。

共鳴型テンセグリティシェルター 直径6.5m 重量 30キロ 
制作 シナジェティクス研究所 梶川泰司 2008年
尚、このプロトタイプは、シナジェティクス研究所が研究開発し
ザ・ノースフェイスの40周年のスパイラルでの展示のためにザ・ノースフェイスにレンタルされた。
現在シナジェティクス研究所が所蔵している。


https://www.goldwin.co.jp/corporate/info/page-22280