非常時には既存のインフラに依存した機能は瞬時に分断される。
都市部では電気の供給が停止するだけで
キッチン、トイレ、冷蔵庫、冷暖房機などは機能は停止する。
気候変動期に生存するための
e・食・住のより包括的な自律性の確保には
新たな道具以上に技術の用途開発が必須である。
「デザインサイエンス」カテゴリーアーカイブ
長期化する気候変動期には
平時には間違った理由で正しいことが為される。
たとえば「無名、貧乏、無謀さ」が創造性の条件になる。
緊急時には正しい理由で間違ったことが為される。
たとえばコンビニが災害救助の拠点化する独占条件を備えたこと。
ついに長期化する気候変動期には
正しい理由で正しいことが為されるのだろうか。
無為自然に接近する手段
doing more with lessing=
より少ない時間とエネルギーと物質でより効果的な作用を為す概念は、
シナジェティクスによって
doing everythig with nothingにまで極限化できる。
テンセグリティシェルターは無為自然に接近する物理的な手段である。
軽量化と移動速度に比例
零下40度以下の成層圏下部の航空機による移動では
紫外線や高エネルギーの放射線から保護する方法や
一定の酸素量の確保および遮熱・遮光と断熱・採光の方法などはすべて統合され
その総合性能は軽量化の度合いと移動速度に比例するだけではなく
短時間に分解修理できる性能に比例する。
より短命な季節
今朝の外気温は17度以下になった。
自動車の断熱性能ほど酷くはないが
住宅に冷暖房しないままの季節はより短命になっている。
外部に依存しすぎる生活器は
まだエネルギーを受け取る側ではなく捨てる側にいる。
そしてその空間が不動と見立てた大地にもっとも依存しているかぎり
すべてが短命だ。
大気圏内救命具
「ピアノの蓋が救命具の最良のデザインではない(バックミンスター・フラー)」ように
学校の体育館は避難所の基本機能をもっていない。人々は今も冷たい海の上で浮遊している。
大気圏外宇宙で879日間も平和に暮らせるテクノロジーがあるにもかかわらず。
原型に変換するテクノロジー
発見された構造とパターンの原型を実用的段階にまで変換する過程には
試行錯誤という懐胎期間が介在する。
風速35m以上の暴風雨圏に耐えたシェルターは
放散虫や花粉が採用した形態と類似している。
しかし、異なる生命種が独自に生存できるスケールに変換するテクノロジーは同一ではない。
局所的な自動気象装置
人間以外のすべての動物は与えられた環境に適応していく。
人間は自ら環境を変えた結果に適応させることができる。
最軽量のテンセグリティ・シェルターは局所的な動く自動気象装置である。
シェルター内部の畑と微生物さえも移動可能だ。
大地に依存する構造の終焉
バイオスフィアの陸地と海の形状と面積はつねに変動している。
30%を占める陸地は人類が長期に居住できない外部である。
アウトドアという単純な概念の根底に隠れているものを完全に解放しなくてはならない。
バイオスフィアの変動期には大地に依存しない自律型構造のみが
安全な個人用シェルターになるだろう。
破壊に至る方法の実験
原寸大の構造モデルの破壊実験から新たな理論を形成し
その実用的な利用方法に到達する可能性が高いのは
自然の構造原理がまだ十分に理解されていない段階だからだ。
理論から実験を開始するよりも、
破壊に至る方法の実験がテンセグリティ構造自体をより単純化するのだ。