デザインサイエンス」カテゴリーアーカイブ

住居に対する宇宙の要求

人類は生存するために
住居を購入する最初の哺乳類である。
デザインサイエンスは
他の惑星に人間が居住する予測から
その住居(=シェルター)は
光に対して、熱に対して、
軽量化に対して、モバイル性に対して、
耐久性に対して、経済性に対して、
そして安全性に対して
宇宙工学的に総合的にデザインできる
という前提から始まっている。
住居に対する人間の要求ではなく
この最初の哺乳類に対する宇宙の要求が存在する。

快適な催眠

IT革命によって、瞬間ごとに情報を更新できる。
瞬間ごとに自己を実現する幻想を抱かせる
その知識や気取った道具は
信じやすい人々を催眠状態に陥らせたまま
労働時間をけっして減少させなかった。
その革命は情報を人間よりも重要な存在にする
快適な催眠革命にすぎない。

無尽蔵的に、そして無差別に

新しいアイデアを作り出すには
昨日までのアイデアを
掛け替えることがアイデア以上に必要である。
昨日のアイデアの死なくして
いかなる更新もなく
その死なくしていかなる発見もない。
ウォークマンの死が遅すぎたように
どんな製品にも理論にも死が訪れる。
<掛け替えのない>アイデアは存在しない。
アイデアは無尽蔵的に
欠点は無差別に発見される。
そして、人間が思考した存在ではない
原理だけが生き残る。

科学的な統計

「電気エネルギーの消費が増加すると少子化になる」
この統計学は、バックミンスター・フラーが
1970年代のワールドゲームで発見している。
(『クリティカルパス』バックミンスター・フラー著 
梶川泰司 訳 白揚社 1998)
「女性の就労率(労働力率)が高くなると女性が子どもを産むようになる」
(武田邦彦 少子化問題での役所のトリック)
最近は、非科学的な統計が
国家によってしばしば流布されている。

テンセグリティ・ジオスコープ

過去と現在と未来はすべて一つの領域に
統合された閉じた皮膜テンセグリティ・シェルターは
ジオスコープ機能を備えている。
皮膜テンセグリティ・シェルター内部は
動的な天球儀に生まれ変わる。
テンセグリティ・シェルターの
ジオスコープとの融合は
他者たることへの
空間エンジニアリングにちがいない。
無柱、無管、無線、無軌道は
大気圏外における
全方向的な開放系の空間エンジニアリングであった。
真空と放射性による絶対的な隔絶ゆえに。

想像力(image-nation)について

孤立した場所にいる人々は
太陽光発電や風力発電が不足したときに輸入でき
そのエネルギーが過剰なときに輸出できるシステムを
構築する必要がある。
蓄電の発明によって
エネルギーの自律度は向上するが
そのシステムへの相互依存がより少なくなるわけではない。
孤立によって不足や不安が増大するのではなく
孤立によって想像力がより増大し
都市文明とは別のより小さなモバイル文明へと移行する可能性がある。
なぜなら、そもそも想像力(image-nation)は
かつて<国家の幻想>を作り上げたのだから。
実際、都市部と農村部の交流は
もはや前世紀の経済様式になってしまった。
少なくともグランチは
分断して征服したその富を永遠に独占するための
想像力で互いに結ばれている。
グランチはより少ないグランチで統合され
いまやほとんど不可視である。
ーーーーー重力のように。

最小限について

クレジット(支払い猶予期間)で最大限を求める
テクノロジーは終わった。
気楽な人生を送るには
汚染のない水と太陽とテクノロジーが必要だ。
テンセグリティは
その人生を加速するだろう。
ーーモバイル可能な最小限のテクノロジーによって。

続)デフォルト・デザイン再考

住宅の個性は追加注文(option)の集積度から生まれる。
ーーーー免震装置でさえ
生物学的に人類に人種がないように
人類の生存のためのシェルターの標準装備に
オプションは存在しない。
デザインサイエンスは
すべての資本主義的な製品やサービスにおける
オプションを排除する。