トリムタブ」カテゴリーアーカイブ

ダイアローグ

ダイアローグ(dialog)とは、
二人の間で完全に会話することだ。
そうすると非同時的な編集、
つまり、外部からトリミングが使えない
原寸大ライブになる。
権力システムはあらゆるトリミングを行使する。
場を同時的に共有することをもっとも忌み嫌うから。
学校や企業、そして国家にダイアローグは存在しない。
彼らはすでに内部のない外部だ。

道具

家庭や学校で何事も起こらないようにするのは、
いつも最善を尽くさなければならない。
一方、少しでも新しいことを期待するなら、
いつも革命的な失敗を繰り返さなければならない。
われわれの家庭や学校にあるすべての道具類は
その失敗から生まれた奇跡的な結果なのだ。

脱・学校

人間はどんなところでも
いつでも、
教えられるようになるまえから、
人間はどんなところでも
いつでも、
学べるようになっていた。
教えたいよりも、
知りたいという心がインストールされているなら、
学校は教える場ではなくなるだろう。

砂漠の機能

南極の気候はつねに寒冷であり、
この大陸の98%は氷で覆われている。
南極では雪は降るが雨はほとんど降らない。
気温が低すぎて、水蒸気が発生しにくいからだ。
大陸内部は、2%の海岸部分を除いて、
生物がほとんど棲息できない地球上の
最も大きな白い砂漠である。
降雨量も蒸発量ももっとも少ない乾燥地帯に、
バイオスフィアの60%の淡水が貯蔵されている。
人間が永住できない場所に
人間が必要とする資源が豊富に配置されているのは
偶然ではないだろう。
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Trimtab

航空機は、
飛行しているときがもっとも安全である。
Trimtabは、
離着陸時のもっとも危険な状態でデザインされる、
more with lessのテクノロジーである。

自己責任

自動車事故と違って航空機事故では、
事故の全ての責任をパイロットだけに押しつけない。
この1980年以降、パイロットの過失による飛行機事故が
大幅に減少しているのは、
航空機の巨大化に伴うシステムの複雑さの増大によって、
事故原因に対する考え方が変化してきたからだ。
つまり、飛行機事故はシステム全体で発生する事故である。
もしパイロットだけを罰すると、
罪を逃れるために偽の事故原因が捏造される。
そうすれば、将来もっと多くの生命が
奪われることになる。
テクノロジーを扱う場合、
真の問題解決方法が知りたいならば、
個人への責任を排除しなければならない。
しかし、社会が巧妙に押しつける「自己責任」とは、
問題解決のためではではなく、
間違うことを恐れて個人を行動させないことにある。
それによって、多くの生命と富が失われているにちがいない。
なぜなら、いまや個人こそが、
広範囲にテクノロジーを扱っているパイロットだからである。
つまり、太陽を周回する宇宙船地球号は、
43億年前にデザインされたにもかかわらず、
メンテナンスフリーのテクノロジーに、
管制塔がないのはなぜか。
それはエコロジーだけでは不十分である。

科学史

原理の発見と科学的な証明が、同時ではないのは、
原理は証明されるまで、原理ではないからだ。
原理を証明する人よりも、発見する人の方が少ないのは、
発見する行為が、証明のように論理的ではないからだ。
原理の発見には、包括的思考力が影響する。
包括的思考力は、非論理性と論理性のシナジーを捉える
直観力ではないだろうか。
しかし、科学史がそのような視点で編纂されたことは一度もない。
どの国の科学史も、国家の威信で汚染されている。

エコポイント

環境デザインは、ハードウェアでもない。
エコポイントも環境問題を解決する手段ではない。
宇宙と自己との非物質的な関係を除外している限り。

自由

自分の好きなように生きるためには、
自由を用いる方法が必要である。
その方法は、自由を失う経験から生まれる。
だから、自由を失うまえに
すでに自由は恐れられている。