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食料戦争

中国の輸入食品の汚染が繰り返し指摘されている。
詐欺師たちの基本的技術の問題だから汚染は根絶はできない。

しかし、もともと食品に毒を混ぜて食べる習慣は
西側諸国、つまり自由主義陣営の考え出した
金儲けの手段である。

効果的な殺戮兵器の代わりに、
農薬や保存剤などが投下される
個々のメタボリックシステムへの攻撃は
イデオロギーを超えて、
緩やかな他者の死によって、金儲けをする食料戦争だ。

350万年間、人類にとって食べ物とは本来、神聖な繋がりを感じる
もっとも身近な存在であった。
そう感じていない民は絶滅したに違いない。
食べ物が生きるためのエネルギー源以上に感じられないのは
過度の専門化を意味している。
消費者は明らかに、消費の専門家になりつつある。

国家が基準値を満たす政策を待つよりも、
われわれがすべての食品に毒を混ぜて食べる
この半世紀間に身に付けた習慣を
排除することが最優先だ。        Y.K

静止宇宙観

地球が太陽を周回していることを
実際に観察するには、太陽から地球を見なければならない。
この簡単な実験を実行できなかったからこそ、
天動説で多数の人々を騙すことができた。

しかし、地球と太陽を同時に観察できる場所から、
周回という円運動は観察できないだろう。
地動説は太陽中心説であり、
これまでも多数の人々を騙している。

太陽系の惑星や恒星の軌道上の回転運動は、
すべて螺旋運動として観察される。

太陽は銀河系で円運動をするなどと言う概念は
今なお温存されているニュートン的静止宇宙観である。   Y.K

実験と経験

実験(experiment)と経験(experience)は
ex(=fully) = 十分に経験するという同じ語源をもっている。
エキスパート(expert)は専門家のことである。

真実の証明には
誰でも再現可能な方法が採用される。

再現可能な方法を考案するには
様々な実験と経験が必要である。
たいていの人は時間がないので、
公理という既製品で間に合わせる習慣がある。
科学者もその例外ではない。
21世紀になって、突然それらの既製品が広範囲でがらくたになってきている。
しかし、真実の証明には
実験(experiment)と経験(experience)の
もう一つの語根であるperil、
つまり、危険と冒険が介在する。
21世紀は、最後の実験と経験の時代になるだろう。   Y.K

テクノロジー

テクノロジーは、間違った理由で開発され、
正しい理由で時代遅れになる。

現在、正しい理由で開発されていると
思われているほとんどのテクノロジーは、
すでに時代遅れである。 
例えば、ハイブリッドカーやバイオエタノールなど。
燃料電池車に比べれば、すでに近視眼的だ。 

テクノロジーは、本当の理由で予測され、
正しい理由で採用されたことはない。    Y.K

非相互作用

そば屋のうどんよりは
うどん屋のうどんのほうが
まずかったり、
うどん屋のそばよりは
そば屋のうどんのほうが
好きだという
非対称性は存在する。

しかし、
そば屋がうどんをつくることで
うどん屋のうどんがおいしくなることはない。

さらに、
そば屋がうどんをつくることで
うどん屋のそばがまずくなることもない。   Y.K

   

半減期

放射性物質の放射能のもっとも長い半減期は
ウラニウム238である。
この半減期は、熱や圧力、そして
いかなる化学反応でも変えることができない。
地球上の物質が一度はどこかの恒星の物質であったなら、
われわれの肉体を構成する物質も
いずれ恒星・超新星として光り輝くことになる。

人間生活にもっとも多くの災いをもたらす
世界権力構造の半減期をなぜ計算しないのだろう。
少なくとも、この半減期をいかなる経済理論
でも変えることが不可能だからではない。      Y.K

脳教育

学校で脳は、最初にうぬぼれを学ぶ。
人間だけがつねに満足できるように。

その結果脳はテストが大好きになった。
教師の脳もテストなしでは、教育は不可能だと考えている。
地球温暖化は一部の人間が満足した過程だ。
緊急事態なのは、脳教育だ。

RBFは私にテストを一度もしなかった。
理解を紙面で試すこと自体が彼にとって理解ではなかったからだ。 Y.K

包括的予測能力

2億戸の住宅の量産(1927年のバックミンスター・フラーの構想)が、
地球温暖化より緊急であると考えられないのは専門家だけである。
とくに建築家である。
彼らは、とりわけ、主に北半球に暮らす裕福なクライアントからの注文やコンペによってのみ、仕事を開始する習慣がある。包括的予測能力など、発展するはずもない。

車や飛行機、船、パソコン、書籍もいちごもネットで買える時代に、
動くシェルターが買えないと考えるのは、時代遅れだ。  Y.K

経験エントロピー

「情報」とは、確率によって決まる純粋に数学的な量のことである。
情報エントロピーは存在しても、経験エントロピーは存在しない。
経験は個人にとってどれだけ意味があるかにつねに関係する。
経験は、情報と違って平均化を免れている。     Y.K

宇宙への配慮

「環境問題」は、より悪化するにちがいない。
「環境問題」は、ますます個人の環境への配慮の問題とされるようになったからだ。

環境とは何かを厳密に定義しよう。
バックミンスター・フラーにとって、
「環境とは、自分以外のすべて」である。
つまり、環境問題とは、自分以外のすべての問題である。

存在しない「環境問題」から問題は何も解決されない。
われわれが、「環境問題」として扱ってきたのは、
実は、宇宙問題である。
なぜなら、「宇宙とは自分を含むすべて」であるから。
しかし、「宇宙問題」は、「自分」がなければ何も存在しない。

宇宙への配慮を、まだ偶像崇拝のように考えているかぎり、
あるいは自己への配慮をエゴイズムの延長としているかぎり、
「環境問題」は、より悪化していくにちがいない。

存在しない「環境問題」によって、軍事費の増大は、
二酸化炭素増加問題よりもはるかに小さくなるのだ。 Y.K