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自然の構造

標準化した基準(de facto standard)とは
作られたがった事実である。
言葉と事実が結びつくには
標準化した基準の容認よりも
行為というかなりの試行錯誤が必要だ。
自然に学べとは何か。
愛情に溢れた両親が使う
標準化した言語よりも
自然は原理という普遍文法を創出しているという
編集できない事実を知ることかもしれない。
自然は法則以上に
局所的経験を標準化しない。

方位と風

方位を望まなければ
風はありふれている。
風を望む前に
港を決めれば
風は吹く。
港より先に
風がデザインされた。
そして
風の吹かないところに
港は造れなかったから。

環境

エコロジー的な便宜によって
是認された人間を癒すための環境は
すぐに失われるものである。
たとえば
バイオスフィアは希有な広葉樹林を
森林整備のための補助金で伐採してこしらえた
合目的な人工林を
土石流で破壊したがっている。
とくに
杉林は核攻撃以上に植生を
長期にわたって破壊してきた。
杉は緑の地雷である。
自分を知ることがないかぎり
環境は
環境を必要としない。
「環境とは自分以外のすべて」(R.B.F.)
だから。

(続)泣く準備

涙のしょっぱさが、血液と似ているのは
血液から血球を除いた液体成分だからとすると、
どこかに濾過機能があるはずである。
そうすると、
保水性と疎水性が涙腺内に共存していることになる。
この涙液膜もムチンから構成されている。
膜結合型ムチンが涙液膜の濾過機能をもっているようだ。

最短ルート

現代では「何もすることがない状態」は
裕福な目標になっている。
あるいは
奴隷の繰り返される身近な慰めである。
真実を求めて生きている人々から見れば
それは死への最短ルートである。
ニュートンの静止宇宙観の生き残りから
離脱するには
もっと動詞を使うのが最短ルートだ。
動詞と言っても他動詞に限るが、
この他動性 (transitivity)には目的語が必要だ。
目的語は流転・変遷するための条件だから。

愚者

人はつねに迷っている。
愚者が書いて、
賢者がコメントを書くのは
まだいい関係だ。
私のコメント欄は
4年間も閉鎖されたままだ。
わたしはまだ、
自分に何かを求めている
愚者にちがいない。

言語数

人類が人口爆発するには
移動しなければならなかった。
都市の人口は移動人口である。
移動すると移動しないよりも賢くなるのは
生存技術が向上するからだけではない。
混血によって
未知の言語を習得するか
新たに創り出さなければならなかったからだ。
20世紀以後の資源戦争は
世界の言語の数を
絶滅危惧種以上に急速に減少させている。

賢者

できもしないことばかり望んで
できることをしないのは
うぬぼれだ。
できることしかしないのは
理解力の現れだ。
できないことができるまでに
だれでもできる失敗に
神秘を感じるのは
賢者の現れだ。
理解から
見事な失敗は生まれない。