地球温暖化という最大の災いをもたらした人間が
地球に優しいエコロジー企業の社債に期待する。
もうじき指導者たちが運命という最後の言葉を口にするなら、
これ以上不幸な群れはないだろう。 Y.K
地球温暖化という最大の災いをもたらした人間が
地球に優しいエコロジー企業の社債に期待する。
もうじき指導者たちが運命という最後の言葉を口にするなら、
これ以上不幸な群れはないだろう。 Y.K
領土を保持する欲望よりも税金を徴収する欲望は
持続させる被害をもたらす欲望へと変貌した。
燃費が改善された新車を購入していながら、より高いバイオ燃料を
買わさせるシステムには、無関心にならざるを得ないように。
IT技術は過剰な破壊システムとしての領土なき
戦争機械のネットワークにも採用され、
最終的には他国の領土の境界線を変形させることができる。
もはや免税店で他国のモノを買う欲望は消費されたが、
他国の資源を略奪すための見えない外洋上の兵站線は
自国内の持続する被害の根源である。 Y.K
人間の筋肉労働エネルギーは
惑星地球全体で日々使われるエネルギーの 0.1%にも満たない。
農業でさえ、150俵程度を収穫するまでの稲作の実働時間は、
せいぜい延べ10日間である。
労苦の減少と共に、人間の痕跡とエコロジーは除去されている。
快適さの神話は、エネルギー奴隷度を加速してきた。
太陽エネルギーから化石エネルギーと原子エネルギーが代行したままで。
しかし、エネルギーメータを排除するテクノロジーは存在する。 Y.K
短絡的思考法は
論理性を犠牲にする傾向がある。
しかし、料理、自動車の運転、パソコン、洗濯機や掃除機などを利用する生活で
なぜそういった装置が有利に機能しているかをわざわざ知る人は、
ますます少なくなっている。
テクノロジーとは、物事を短絡させることで発展する。
ガイアの利用法において、
大気や海はありふれた流体で、境界線が固定できなかったので
大地が最初に領域化され、もし所有できなければ互いに奪うものであった。
これが人類が短絡的に思考した
初期のドメイン(=完全土地所有権)サービスであった。
ガイアが、なぜわれわれに有利に働くかを探求する科学者は
ごく最近までいなかった。
ガイアとは、人類に物事を短絡させてきた究極のテクノロジーである。
ガイアの真のドメインサービスは、石油資本が独占する1億6千年前に遡る
地下資源の完全所有権よりも、
人類の定義域を完全に超えた
重さのないエコロジーシステムに移行していたのである。 Y.K
私以外の人たちが
常識とは反対の道を選べば、つねに物事は常識になる。
私だけが
常識とは反対の道を選べば、つねに物事は非常識になる。
つまり
常識と非常識の境界は私である。 Y.K
サイト(site)とは用地や敷地、そして職を意味する。
位置を与えられるという意味にもなる。
お金のかかる最大のオフィシャルサイトは戦場である。
そこでは、自分の誕生日をでっち上げる人々が
死者の数や戦費も加減できる。
戦争はオフィシャルな公務員の仕事だ。
だから、テロ対策特別措置法に基づいて海上自衛隊が
インド洋で行っている給油活動での実際の給油量も
入力時には自在である。
イラク戦争に「転用」するためにオフィシャル入力が考案された。
しかも単位はガロンやバレルだ。
そもそもそれらはヤード・ポンド法であり国際基準でないはずだ。
少なくともNHKのニュースではメートル法に返還して報道されるべきだ。
(イギリスはすでに国際単位系に移行し、ヤード・ポンド法の単位は
2000年から禁止している。ただし、軍事産業はいまもすべてヤード・ポンド法だ。)
戦場に行かない公務員のオフィシャルな仕事には、
「オフィス(Ofiiice)」(マイクロソフト)が使われている。
日本全体がいまや戦争のオフィシャルサイトと考えるべきだ。 Y.K
オフィシャルサイト(official site)と称する企業や個人のサイトは無数にある。
たとえば、オフィシャル・バースデー(official birthday)、
つまり公式誕生日は英国では国王の誕生日の儀式で使用されてきた。
その場合、実際の誕生日とは一致しないことがあっても構わない。
王様が事実のでっち上げをする場合は、公認されれば事実になる。
みんな王様のまねごとが好きだ。
王様気取りの個人のオフィシャル・サイトやブログは無数にある。 Y.K
ガイアが人格的すぎるという理由から、
<地球システム>と言い換えることさえ、躊躇してきた科学者は
「複雑な現象を複雑なまま理解しようとする姿勢」を尊重してきた。
しかし、発見された自然の原理は、どれも単純だ。
この単純さは複雑系と矛盾する。
まだ複雑系に厳密な定義は
存在しないと言うことだけがわかっている。
つまり、これは単純な話だ。 Y.K
21世紀のグーグルは半世紀前の憲兵の監視行為を陳腐化したが、
世界中の風景が自由化されているとは言えない。
グーグルは第2次世界大戦中から世界権力構造が所有し利用していた
地理学情報を球状に映像化しているだけである。
グーグルマップの解像度は軍隊が許容した限界解像度である。
現在の軍事衛星は、Tシャツの文字を判読できる。
自動車のナビに続いてグーグルマップのお陰で
天測航行する船乗りや宇宙パイロットでなくても
地球を外部から見る習慣が身につく
陸路での最初の航海者になる。
あるいは
死の危険性をともなわない最初の傍観者かもしれない。
ただし、傍観者には鮮明な記憶は与えられない。 Y.K
父は、14歳の時から風景写真を撮り始めている。
74年間の3万枚近いアーカイブのデジタル化のための
環境の準備はほぼ完了した。
メガネを新調し、補聴器もテスト中だ。
熱によって、ひどく損傷した状態から呼び戻されたネガフィルムは
スキャナーの専用のフィルムホルダーよりもやや収縮していた。
これらの白黒ネガフィルムの整理をしていて、
1940年代から戦後までの数年間、
いっさいのヒロシマの風景写真がほとんど記録されていないことを知った。
広島は軍都として機能していたので
宇品港などの軍事的な重要拠点を分析できる
山の背景や海岸線などの地理的情報を含んだ映像を
たとえも個人的な興味に基づいた撮影行為が目撃または密告されると
憲兵にあっさりと逮捕されたらしい。
そうした当時の社会的状況のなかで、フィルム現像されたまま
これまで一度も引き延ばされたことのなかった風景は
デジタルプリントする直前の記憶と完全に一致していた。
半世紀前の現実に舞い戻った父は、いつもよりも若く見える。
ネガフィルムに眠るヒロシマは、
まだウランの核分裂により生じたセシウム137が
青白く光りながら強いガンマ線を発する半減期30年間の
すべての変容を受け入れている。 Y.K