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見えない軍隊

主観的には
本当に貧乏な人は絶望し、
本当に裕福な人は与えてばかりいる。

統計的には
これらは南北にそれぞれ居住する人類の傾向に見える。

経済的に、
この関係が改善される見込みがないのは、
その利益率が最大限に達しているからにちがいない。

そして客観的に、
与えるためには奪わなければならない。

さらに民主的に、
奪い続けるためには見えない軍隊が動員される。     Y.K

ライセンス

美術学部にマルセル・デュッシャンはいなかったように、
哲学科にバックミンスター・フラーはいなかった。

確かに彼は建築学部がいたが
建築のライセンスは持たなかった。
ライセンスは分断された社会的配列に関する
厳格さを装った境界線である。

有給の職業に意味や構造の革命を期待すべきではない。  Y.K

贈与

森は農薬や肥料がなくとも再生する。

多くの農民は農薬と化学肥料がなければ、
農業ができないと信じ込まされている。
農薬散布を彼らは <消毒>と呼んでいる。

返済の義務のない補助金や助成金は贈与である。
贈与は、太陽ではなく、補助金なしでは
生きていけない人間と言葉をつくり出だす。  Y.K

相対的エネルギーコスト

ユーザはエネルギーコストを考慮する。
ハイブリッド車は、どんなに走行しても普通乗用車の平均燃費の
3倍以上の効率がある。
しかし、燃費はエネルギーコストの指針の一部である。

ガソリンは日本では、一リットル140円程度でこのところ販売されているが、
アメリカでは3分の一以下である。
日本からアメリカに輸出されるすべての自動車のエネルギーコストは
ハイブリッド車でなくとも3分の一になる。
アメリカではハイブリッド車は日本の9倍の効率を持っている。

日本では、1リットルの水のコストとガソリンのコストはほぼ同額であるが、
アメリカ人はペットボトル水にガソリンの3倍以上のコストを払っている。
これが相対的エネルギーコストである。

今後、淡水の価値は、ガソリンを凌ぐだろう。
世界中の氷河が熔けて、川は涸れ、海水になるのだから。  Y.K

利己主義の歴史

「権力構造がまちがいを禁じたことが、隠蔽工作や自己欺瞞、利己主義、
偽装、偽善、倫理的規約、合法的な立法化または合法的な抜け道、
そして利己主義による経済的報酬といったものを助長してきたのである。」 RBF1981

それに続いて利己主義は、個人と国家の双方による
虚勢と巨額な軍備競争を助長してきた。

こうしてわれわれは、人間にとって過最大の問題、
すなわち「超国家的な企業による権力構造と手に負え
ないほど腐敗した権力に対して、何ができるか」、
という問題に直面することになった。

(その一つが地球温暖化だ。
そして、個人が排出する温暖化ガスは全体の3割以下である。) Y.K

シンメトリーの復讐

田舎が嫌いなら、都会も嫌いになるように、
山が嫌いになり始めると、海も嫌いになる。

海は陸の鏡だ。
海に魚はいない。
陸に昆虫がいないように。

森は陸の海だ。
雑草と敵対すれば、海草と敵対するだろう。    Y.K

敵の見方

地球温暖化は予測よりも何倍も早い。
天気予報以上に彼らの予測はつねに仮説である。

つまり、温暖化が3年前まで
仮説理論だと反論していた科学者たちが
予測しているからだ。

地球温暖化のもっとも困難な問題は、
人類が台風のように何度も経験していないことにある。
地球温暖化を30年前に最初に提案した科学者は
最初で最後の問題だとしていた。
それによって長く孤立していた。

2006年2月、ガイアは彼に見方した。
そして敵もモノの見方を変えている。 Y.K

独占的無知

無知なデザイナーほど危険なものはない。
無知なクライアントのほうがずっとましだ。
独占欲のために、
消費者にとって有利なデザインを買う可能性が残されている。

このアイデアは純粋に拡張できる。
株式会社が自らの利益追求のためにしか存続できないならば、
地球上で最大規模の株式会社にまで合併する可能性が残されている。
その会社は、自らの利益という無知から、
つまり地球の利益しか選択できないのだから。

自然はエコロジーによって
局所的な不完全な独占的支配を許さない。   Y.K