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一夜漬け

「意味を為す代わりに金を儲ける時間は残されていない
重要な転換点にいる。」1983 RBF

それから 25年が経過した。
一夜漬けが得意な人類のために、
無料で開催される最初の全世界統一試験は確実となった、

この<最終審査>の審査員は、
権力構造側の権威ではないだろう。
皮肉にも、この最終審査が終わるその瞬間に、
人間が進化としておこがましくも概念化してきた、
人間ではない知性の存在を知るだろう。         Y.K

加算的

そのものを理解した経験がない場合は、
名詞的・非現実性に棲む都会系の
エコ派なのだ。

要するにピザのトッピングを選ぶ時の
ロハスな加算的なときめきで、
私的な宇宙も赤色に遷移しているから、
いつものポイント生活をしているつもり。             Y.K

麻酔

理解できることよりも
理解できないことが多い日々があるのは、健全だ。
そうでなければ、麻酔させられているのだ。

この麻酔から目覚めている人がほとんどいないのは、
それを考えるだけですぐに目覚めてしまうからだ。    Y.K

夏休み

今後発生する最悪の気候変動で
母なる惑星は、相当なダメージを受けるが心配はいらない。
人類を除いたバイオスフィアは生き残れる。

バイオスフィアには、太陽系にこれまで十分適応してきた
40億年の記憶とテクノロジーがある。
北極とグリーンランドに再び氷ができるまでの
久々に静かな、しかし最初は苦手な暑すぎる
20万年間の夏休みがある。           Y.K

譬え話

譬え話のうまい人は、文学者に多い。
幾何学のいいところは
譬え話をしなくてもよいことだ。
もっとも単純な思考システムを求めるには
譬え話では退屈だ。         Y.K

考え方

考え方を変えるのは難しい。
とくに他人の考え方を変えようとすると
誰かが血を流さなければならないだろう。

このことに比べれば、地球環境を変えることは
不可能なことではない。
しかし、重要なことは、
それがもはや手遅れであることである。

なぜなら、
自分の考え方を変えることすらできなかった
この星には<不都合な寄生体>にすぎなかったからだ。     Y.K

個人的な願望

自由主義経済圏は、私企業の経済圏の言い換えである。
繰り返される広告によって、個人的な願望は、
個々の頭蓋に守られ、個別の柔らかい皮膚でくるまれた有機体による
無限の選択肢の上に置かれているという
錯覚をつくりだしてきた。

その有機体の消費を加速させても、
惑星の再生的な経済成長はできなかった。
この惑星を錯覚の手段にする歴史は
遅かれ早かれ閉じられるだろう。
カオスには物理的、超物理的な決断期がある。

しかし、それに気づいた人は幸運にも知性的であったが、
不運なのは気づくのが遅すぎたという
圧倒的な反カオスをどう打ち消せるのかである。
決断するための実験に基づいた証明を必要とする。       Y.K

生物圏保護

エコロジー(生態学)は最初の包括的学問である。
エコロジーは相互作用だ。岩と空気と水と微生物と葉緑素と、
海と氷と・・・月と太陽と・・・あなたと私の。

しかし、この10年間このエコロジーの定義から、
多くの科学者は、地球温暖化を仮説理論として排除してきたばかりである。

個人的な判断や周囲の少数の人々の感情だけに束縛されてきた結果、
宇宙の相互関係とは切り離された
別のシステムの構成員という繋がりを優先させる傾向が強く生き残っている。

エコロジーという概念が生まれて一世紀以上経過したが、
生物圏保護の概念が生まれてから、まだ半世紀も経過していない。
そして、われわれが生物圏に保護されている概念の理解は始まったばかりだ。

他と切り離された独立した事象や経験は存在しない
という論理的帰結がむしろ未知(unkonown)を含む結果となった。
われわれが観測しているのは地球そのものではなく、
われわれのエコロジーの定義に映し出された地球の姿だ。     Y.K

語彙格差

日本の大学の英語受験では6千語程度の単語力が必要と言われている。
アメリカの平均的な6才児の語彙は5千語にもなる。

日本の農村部での日常会話の平均的語彙は、多くても5千語程度である。
この語彙格差は、ラジオやテレビでも改善できなかった。
農薬と肥料が、そしてトラクターが
彼らが属する生物圏の語彙を激減させた。
(インターネットでは600万語以上の英語辞書が無料化されているが、
彼らはより加速する情報・ IT格差社会に置かれている。)
補助金という無償の贈与は、
世界中のあらゆる格差の根源をゆっくりと確実につくりだす。 

そして、雑草や昆虫、そして広葉樹の森などの
自然からの無数の贈与と敵対している。   Y.K