巻き込む(involve)

<展開evolve>に対比する概念(正確には反対称的な概念)は
<巻き込むinvolve>であり、「回転して内部に巻いていく」ことだ。
これは前者と相補的にかつ動的な均衡を形成する。
この相補性は、決して鏡像的な関係ではない。

この概念モデルは、台風にもハリケーンにもキノコ雲でも再現されるが
沖縄は、アメリカの軍事的展開を回転して内部に巻いていく
ナーガの棲む場所だ。

森は移動した結果である。
種子は移動するようにデザインされている。

人間の都市は、戦争か、自然災害によって
強制的に移動する。

角度的固定

<構造>から反構造や非構造を排除することではなく、
国家とそれに結び付けられた<構造>という概念から
自らを解放するために、

数世紀の間、押し付けられてきた<構造>、または<固体>、
あるいは<角度的固定>という概念を拒否することによって、
主体性の新たな形式を見出していくには
何を実践すればよいのか。

シナジェティクスモデルは、
しばしば未知の概念を内包している。

エコロジーの起源

科学で偽装したエコロジーは先験的主観性が決定的に不足している。
エコロジーの起源は、
ダーウィン一派の適者生存説を推進していた動物分類学の権威ヘッケルにより、
生物学の一専門分野として創設されたにすぎない。

直観はつねに先験的主観性を誘導する。
互いに離れていても。

人口と地球温暖化

科学的な計画や見解は、政治的な計画以上に
つねに、圧制の戦略や手段になる。

人口と地球温暖化を減少させる以外に
エコロジーは存続できないという科学的見解のもとで
たとえば原子力は税金によって開発されてきた。

雲と泥の差異

シナジェティクスモデルによって
必然的に要請されるのは、
真理のみが支配する自由な思考の領域(=ドメイン)
の初期設定である。

その領域でのみ真理を検証する観察方法が、
そのまま事物を支配する眼差しに変換される過程にこそ、
機能が排除された建築構造などの形態模型(form)の意味作用とは
雲泥の差が形成されるのである。

例えば、シナジェティクスモデルには
浮遊する最小限の構造モデル(=カーボン製パイプからなる直径60㎝の共鳴型テンセグリティ)
さえ制作可能である。

移動する構造体

建築構造に関しても
これまで考えられたことよりも
考えなかったことの方が圧倒的に多いのは
自然からその構造が破壊される毎に
より太く、重く、高価にして強化しただけだったからだろう。

より軽く、安価にするテクノロジーは
より高速で移動する構造体に採用されただけである。