無媒介な力

権力は、イデオロギー的ではなく、無媒介な影響力によって
無益な学習と労働を強制しつづける。

住宅とその所有にかかる金利合計は
最大の無益な学習と労働を生む。

動くテンセグリティシェルターのデザインは
反権力的構造に根ざしている。

つまり、イデオロギーによる反権力的構造ではなく
太陽系の引力、つまり宇宙における重力はつねに無媒介である構造を
生命が利用するデザインである。
(重力波を媒介する粒子は未だ未発見である)

<否定的無>から<自律的無>へと

無管、無線、無柱、無軌道という4つの<否定的無>は
構造の自律性のテクノロジーと
エネルギー・食料の生産性のテクノロジーによって
都市や農村から
分離可能な<自律的無>へと変換される。

すなわち、沿岸部に全人口の80%を閉める
現在の都市文明から
人口のない内陸部の極地へと向かうのである。

あるいは、珊瑚礁の小さな島々を移動し続けるのである。

圏外テンセグリティ

テンセグリティというもっとも素材を使わない
非・資本主義的な構造は
西欧文明の圏外、つまり海の民(あるいはその末裔)でしか発展しないだろう。

テンセグリティ構造は、張力に関する「知」の操作主義から生まれた。
(「知」の操作主義を科学でもっとも成功させたのは
アインシュタインである。)

非・資本主義的な反イデオロギー的で
エネルギーと食料の高い永続性のある
コロニーを創出するには
圏外テンセグリティは最適である。

レイマンとしての動機(Know Why)

彼に合う前から、そして最後に仕事した1983年以後も、
「構造とそのデザインの多くの部分を、
バックミンスター・フラーの功績に負っている。
これからなすべきこと、思考し、言うべきこともまたフラーに負っていて
この期間は21世紀へと続くだろう。
シナジェティクスはより偉大になるだろう。」と考えていた。

1986年のバックミンスター・フラー研究所の理事会で
私から提案された<シナジェティクス研究所(Synergetics Institute)>
という名前の元での
私のシナジェティクスの研究開発とシナジェティクス教育の活動
(最初はアメリカで、後に日本で)が承認された最大の理由は
当時のアメリカ人は、バックミンスター・フラーよりも
シナジェティクスの重要さには
ほとんど無関心だからだという理由だった。

1986年以後、この30年間アメリカ人によるシナジェティクスに関する
重要な発見はほとんど存在しない。
そればかりか、シナジェティクス原理の発見数は
PCやインターネットの発展とはまったく比例していない。

その理由は、シナジェティクスを学ぶ人々が
シナジェティクスから生まれた英知を
短絡的な生きる手段にしようとしていたからではなく
シナジェティクス自体が
学問的だが退屈な権力思考(平均的な群れが好む党派性)と
その構造を変革するのではなく、破壊してきたからだ。

原理の理解から原理の発見は生まれない。
原理の存在もレイマンとしての動機(Know Why)に深く関わっている。
それは、シナジェティクスの<構造>に関する重要な生存機能のひとつだ。

隔てるデザイン

自由な個人を
互いに隔離するための
<壁と床>で隔てるデザインよりも
急流で隔たった谷間を張力的力学の<橋>で引き合わせる
行為がデザインサイエンスである。

対話させない社会の
無数の<壁と床>を破壊する行為よりも
簡単ではないデザインにちがいない。

批判の独創性

類似性に対する憎しみや攻撃性から
批判は生まれない。

批判の独創性は
差異(difference)に対する注意力と
寛大さから始まり、
つまり、
知性の特殊化への批判から生まれる。

漸進的変化(evolution)

目覚めている間、いつもの思考方法とは異なる思考ですることができるか、
さらに、慣れ親しんだビジョンとは異なる場で知覚することができるか、
そのことを知るための経験が
シナジェティクスを続けるために不可欠である。

そのような機会が訪れるとき
人間はつねに経済的に貧しい情況に置かれているという
傾向が続いている。

それは、驚くべき漸進的変化(evolution)の兆しのことだ。

構造とは何か

構造とは何かという問いが
建築専門分化ではその問いを退け
その軌跡を再び明晰にする一つの答えにおいて
構造家たちのそれまでの仕事を無力にする原理の発見で完結する。

すなわち、
圧縮力と張力における
張力の優位性をモデルで証明するテンセグリティの
宇宙原理において。

テンセグリティの圧縮力と張力も
宇宙で6番目に多く存在する炭素の
<宇宙存在度>から作られるだろう。

そして、その張力の実用化によって
新たなデザインサイエンスの歴史が始まる。

思考の野生

思考するシナジェティクスの野性とは何か。

ゴム紐や釣糸、そして
伸長する重いステンレスワイヤーからも
この振動する張力の統合力は再現不可能だという認識は
真のテンセグリティモデルを
自らの手で試行錯誤することから始まる。
<modelability>の形成なくして、認識も形成されない。

思考する野性が、モデリング言語を形成する。

人体から骨格モデル(=圧縮力モデル)以外の
非鏡像的な相補性を取り出さなければ、
身体の100兆個の細胞から取り出す
振動する張力の総計は
ピアノのすべての弦に与えられた張力の総計以上であるという
<modelability>は形成されない。

そして、誰がその張力を形成し調整しているかという
第2の<modelability>がやってくる。

共鳴について

共鳴するとは何か。

自分の外部の何ものをも享受しない
テンセグリティは存在しない。

外部のエネルギーによって
自身をより強化する構造の出現によって
人間のデザインする構造は、ことごとく黄昏れるのだ。

共鳴現象は、人間社会よりも
自然界により多く存在する。